黒木 透明水彩
岩田です。昨日の室橋さんのブログに続いて、アジサイの透明水彩画のご紹介です。
こちらは黒木さんの描いたアジサイ。大輪の花が咲き誇っている風情ある1枚です。
青やピンク、様々に違う色のアジサイが梅雨の時期に、しっとりと落ち着きのある景色を演出している様が、見ているこちらのすぐ目の前に広がっているようです。
何と言ってもこれだけ沢山の葉を画面いっぱい描くのに、まず時間と労力を費やします。
更に花を1輪1輪丁寧に描くほどに、作品が完成する頃にはどうしても季節外れになってしまうのは仕方のないことです。
手前に鎮座する最も見栄えのする花だけでも、100以上のガクの集合体だと思われますが。手で触るとふわっと柔らかい、そのこんもりとした球形の様を、細部に執拗に拘り過ぎず、バランス良くここまで表現したなあと感心してしまうのです。
葉を描く際も、何度も絵の具を重ね、渋さと鮮やかさが同居する複雑な色を丹念に作り出していきました。透明水彩を描き進めていく度に、色の深みを出し、そのものらしさを表現するための術を着実に身につけていっている黒木さん。
いまチャレンジしている作品も完成が楽しみです。