多田 油彩
ようやく梅雨入りしましたね!先週長靴を新調しました、ナツメです。本日は月曜大人クラスより多田さんの作品をご紹介します。
パラグライダーから見える雄大な景色を描かれました。
上空から見渡した時の遠近感の表現が素晴らしく、まるで鑑賞している側もパラグライダーに乗っているかのような錯覚に陥ります。遠くなるほど青みがかったり、霞んで見えたりする『空気遠近法』という遠近技法の表現を用い、手前の木々の緑を基準に距離によって乗せる色に段階をつけています。空も地平線に近づくにつれ段々と明るくなっており、その向こうの遥か遠くに広がる空間までもが伝わってきますね。
とても自然に見える距離感ですが、空と区別をつけたり程よく霞んで見えるような色作りに悩まれ試行錯誤されていました。色相だけでなく木々の描き込みの量や明暗の差も調節されており、これだけの絶景になったのは多田さんの努力の賜物です!
パラグライダーの配置もよく考えられており、着陸場を囲むようにジグザグに構成されているので視線が画面の奥へと誘導されるような、リズミカルな印象を受ける構図になっています。
私は少しだけ高いところが苦手なのですが、こんな景色が見れるなら一度はパラグライダーを体験してみたくなってくるような、大自然の心地よさが伝わる一枚です。