左上 波那 高1 / 右上 凛 中2
左下 百合子 高1 / 右下 沙梨 高1
マユカです!今回もまたまた学生クラス『水のデザイン』の紹介をしていきますよ!このコーナーもラスト10回目になりました。それでは張り切ってまいりましょう!
波那
水滴のぷつぷつとした集合体が爬虫類の表皮のように見えるとカメレオンをモチーフに描きました。なんだか水滴のついた窓に擬態しているようにも見えてきますね。水滴を一色にせず四色織り交ぜて描くことで単調な印象にならず、かといって類似色ばかりを使っているわけではないのにもかかわらずまとまりがあるように描くことが出来ているあたり、色彩センスが高いなと感じます。背景を黒一色にしているのは、色を見せるためなのかなと感じました。
凛
凛はかなり自由な発想で作品を作る子で、このモチーフを決めたときも「ブリを昨日食べたしお腹すいたからこれにする」と、魚を描き始めて驚かされました。デザインというよりは食事処のメニューの挿絵のような雰囲気で、魚を描くから相性が良さそうなレモンを選ぶという凛らしい奔放さ。こんなに自由でありながら皮目のグラデーションや断面の層の質感など、よく観察してアクリルを使いこなしているあたり実力は確かですね。照りのある身がとても美味しそうです。
百合子
水滴がこぼれたときの雫がクラゲになっています。クラゲは95~98%が水分らしく、生物の中では一番水に近いのです。そんなクラゲが雫から生まれ落ちているようなアイデアは、理にかなっていて綺麗にまとまっていますね。構図も下の方をなるべく空けることで浮遊感を表現し、青の対になる黄色が差し色にあしらわれていますが、月の光を反射しているようで、なんだかほんのり光っているように見えますね。ひらひらとした触腕が波のようになっているのも素敵です。
沙梨
水に対しての体験から「あんまり水は描きたくない」と、別のモチーフを配置することにしてデザインを制作しました。自分と同じく水が苦手な猫を描くところ、捻りが利いていますね。鮮やかでありながら優しい風合いのピンクが目を惹き、あえてデッサン調で描かれた猫の頭部との対比でお互いに引き立てあっています。猫の耳のみがぴょこんと飛び出ているのが、とてもデザイン的でいいですね。猫特有のシャープな三角形の耳だけを選択した沙梨のセンスが光っています。
という訳で、『水のデザイン』に挑戦した40人のご紹介が終わりました。もうすぐ夏休みに入る学生達ですので、次の課題は再び「自由に自分で決めてOK」となっております。楽しみにしていてくださいね!