麻場 油彩
本日は、思いもかけぬ雪景色を見ました。岩田です。
今回は土曜午前クラス、麻場さんの作品をご紹介します。
最近になって、描く力がぐんと向上し、尚且つご自身がどういう絵を描いていこうかという指針のようなものが見えてきています。
昨年夏前にアップした孫が川べりを歩いている絵も素晴らしい作品でしたが、今回の手前から奥へと続く道を中央に這わせ、そこに投影される陰影を美しく描き出すという構造は同様のものがあるとはいえ、「見せ方」に於いては、数段的を得た感があります。
非常に丁寧且つ、油絵具の風合いを大切にしながら、陰の中にも美しい光を感じさせるその色合いは大変美しく、陰の移ろいもとても自然で、奥へと延びる歩道の平面性も気持ちよいほどです。
前回の孫の絵と対照的に、道上には一人の老人が。青々しい木立の中を行くその背中と歩道の色も相まって、何とも意味深な絵とも取れます。
作品の完成度が高いだけに、そんな想像もつい膨らんでしまうのです。