モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

両足揃えてお澄ましポーズ

2024-03-15 20:22:28 | 大人 油絵・アクリル


大渕 油彩

大竹です。今回ご紹介させていただくのは、月曜クラスの大渕さんの油彩画です。基礎デッサンが終わって初めての着彩は油絵を選ばれました。ご自身が飼われている猫ですが、おすまし顔の表情もさることながら、ヌルヌルする油絵具でしなやかな毛並みを表現するのに、大変な苦労をされました。その甲斐あって、触った時のふんわりとした感触が伝わってきますね。
黒やグレーといった無彩色の体毛ですから、無機質にならないよう色味も試行錯誤されたのだと思います。単調にならないよう、緑や茶色、青といった様々な色を加えながら塗っていったのでしょう。(首から胸元あたりが分かりやすいと思います)ふわふわと毛並みと、透明感のある瞳との質感の差もよく観察して描きわけられていますね。透き通る美しいグリーンの瞳が鑑賞者を見つめてきます。瞳の上あたりから生える長い毛(触毛・上毛)や、ヒゲなどの細い線も一本一本丁寧に追っていますね。
背景はカーテンでしょうか、気品のある落ちついた紫でまとめられています。グレーの猫ちゃんより目立たないよう、彩度の低い色で描かれていますね。影には濃い藍色を入れ、紫のカーテンと調和するようにしているのでしょう。反対に、足元の色は鮮やかなイエローで作られており、画面の中でアクセントとなっています。これが暗い色だったり、彩度の低い色だったらボヤけた印象の画面になっていたでしょう。サバトラ柄が引き立つよう、計画的に絵作りされている1枚だと思います。

私も昨年の末からキジトラ白の子猫を迎えたのですが、こうした柄の子たちは目の周りが白く縁取られているのが可愛らしいですよね。隅々まで手を抜かずに描かれている制作姿勢からも、猫ちゃんへの愛情が伝わってきます。
2枚目も油絵に挑戦されたいそうですが、題材を「もう一匹飼っている猫にしようか、他のものにしようか?」と悩み中。人間の子どもだと「なんで妹を先に描いたの?次は僕を描いてくれるんだよね?」と拗ねられそうですが、猫なら安心ですね。笑


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 少しの勇気と沢山の努力 | トップ | デッサンで得たものを油彩に »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

大人 油絵・アクリル」カテゴリの最新記事