モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

構図の工夫が視線をつくる

2024-11-14 23:42:20 | 大人 油絵・アクリル


箕輪 アクリル

マユカです!今回は箕輪さんの作品をご紹介したいと思います

スイカの花の蜜を集めるミツバチを描いた1枚。ハチと花の黄色、スイカの緑が美しく対比を作り、印象に強く残る画面づくりがされています。ただ普通に黄色と緑を乗せただけではチカチカとしてしまう画面を、中間に当たる青や紫、黄緑等の色を花に使用し、鮮やかでありながら自然なグラデーションを作り上げています。

端から端まで描き込まれており、見ていくと面白い部分も沢山ありますが、この作品において重要になってくるのがスイカの縞模様です。この縞模様、黒く強い色を使用せざるを得ないがゆえに使い方を間違えると、蜂に目がいかなくなってしまったり、逆に弱くし過ぎてスルーするとつまらない画面になるという意外に扱いの難しいモチーフなのです。それを踏まえてもう一度作品を見ていくと、花の下に蜂へ向かってスイカの縞、一番右のスイカの縞も蜂の方を向いており、一番上のスイカはわざとらしくならないよう横にして、花に視線を留まらせる役割をしています。

このようにすることで、画面のどこから見始めても、ミツバチへと視線が動きます。左右のスイカは、言うなれば集中線(見て欲しい物を中心にした放射状の線)の役割を果たしているわけですね。緻密に描き込まれたハチや花の美しい色味を、じっくりと見てもらう為に工夫された構図づくりが素晴らしいです!

 

ちなみに、今回ご紹介した箕輪さんの作品は第12回ミツバチの一枚画コンクールに入選されています!!以下のリンクからご覧になれます
http://beekeeper.3838.com/activity/ichimaie/con_12/result.html#Winning

何度か制作過程を拝見させていただいていたのですが、スイカの数や位置など、見る人に対しての工夫を凝らし、長い時間をかけて試行錯誤されていたので、そういった努力が審査員の方に伝わったのだなぁとなんだか私までとっても嬉しい気分です!入選おめでとうございます!


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