神ともに生きしアイヌや春動く
(新参ものの和人の暮らしはそりゃあ大変なことだったと思います。)
地域の歴史的魅力や特色を通じて日本の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産」(Japan Heritage)として認定する文化庁が制定。
日付は「日本遺産」が地域の活性化を図るために観光振興を推進することも主な目的としていることから、ゴールデンウィーク(GW)などの旅行先選びに宣伝効果のある2月で、親しみやすく憶えやすい「にほん(2)いさん(13)」(日本遺産)と読む語呂合わせから。
ストーリーを語る上で欠かせない魅力あふれる有形無形の様々な文化財群を、地域が主体となって総合的に整備・活用し国内外に発信していく「日本遺産」に対する理解と関心を高めることが目的。
記念日は2020年(令和2年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。
日本の文化財や伝統文化を通じた地域の活性化を図るためには、情報発信や人材育成・伝承、環境整備などの取組を効果的に進めていくことが必要である。
そこで文化庁では「日本遺産」を認定することで、文化財群を総合的に活用する取組を支援している。
「世界遺産登録」や「文化財指定」は、いずれも登録・指定される文化財(文化遺産)の価値付けを行い、保護を担保することを目的とするものである。
一方で「日本遺産」は、既存の文化財の価値付けや保全のための新たな規制を図ることを目的としたものではなく、地域に点在する遺産を「面」として活用し、発信することで、地域活性化を図ることを目的としている点に違いがある。
「日本遺産」事業の方向性は次の3つに集約される。
①地域に点在する文化財の把握とストーリーによるパッケージ化、
②地域全体としての一体的な整備・活用、
③国内外への積極的かつ戦略的・効果的な発信。
「日本遺産」に認定されると、認定された当該地域の認知度が高まるとともに、今後「日本遺産」を通じた様々な取組を行うことにより、地域住民のアイデンティティの再確認や地域のブランド化などにも貢献し、さらには地方創生に大いに資するものとなる。
このような考えに基づいて、2015年(平成27年)4月24日に第1回の「日本遺産」として、「近世日本の教育遺産群」(茨城県水戸市・栃木県足利市・岡山県備前市・大分県日田市)、「日本茶800年の歴史散歩」(京都府宇治市・他)、「琵琶湖とその水辺景観」(滋賀県大津市・他)など24府県の18件が認定された。
その後、「日本遺産」の認定数は増えており、2020年(令和2年)12月31日時点で104件の文化財群が「日本遺産」として認定されている。
北海道には、次の五つが認定されています。
①江差の五月は江戸にもないーニシンの繁栄が息づく町ー
②荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~
北海道・青森県・秋田県・山形県・新潟県・富山県・石川県・福井県・京都府・大阪府・兵庫県・鳥取県・島根県・岡山県・広島県
③カムイと共に生きる上川アイヌ~大雪山の懐に伝承される神々の世界~
美しく厳しい大雪山のふところに、カムイ~神~を見出し共に生きた“上川アイヌ”。
彼らは激流迸る奇岩の渓谷に魔神と英雄神の戦いの伝説を残し、神々への祈りの場として崇めた上川アイヌの聖地には、クマ笹で葺かれた家などによりコタンを形成し祈りを捧げ続ける。
上川アイヌは「川は山へ溯る生き物」と考え、最上流の大雪山を最も神々の国に近く、自然の恵みをもたらす、カムイミンタラ~神々の遊ぶ庭~として崇拝してきた。
神々と共に生き、伝承してきた上川アイヌの文化は、この大地に今も息づいている。
④本邦国策を北海道に観よ!~北の産業革命「炭鉄港」~
⑤「鮭の聖地」の物語~根室海峡一万年の道程~
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日本遺産がこうして認定されていることも知りませんでしたが、全国に約120件認定されているようです。
文化庁の日本遺産ポータルサイトで調べ、其処を旅行先にするのもいいですね。