今日も暑い暑い、鳥海山は半分雲の中。
少しづつ古い写真をスキャンし始めている。
河原宿までは、今でこそ車道終点はかなり上の方になり、全舗装となっているがン十年前は終点はもうちょっと下でかなりの距離が未舗装だった。
とはいえ、それ以前は、自分が初めて歩いたころは湯ノ台鉱泉から鳳来山目指し、横堂を通って東物見、西物見を経由、やっと滝ノ小屋までたどり着いた。
その頃は横堂はまだ建物は残っていた。知人は同守がいた頃も知っていた。何せその人は御浜の小屋で囲炉裏に這松を燃やしていたのを知っていたくらいだから。
滝の小屋から先、八丁坂、真夏の百花繚乱、
どうです、登りたくなりますね。花の名前全部言えますか。
河原宿の小屋の前は日光黄萓の大群落、写真はその一部。
笹の勢いに負けてだいぶ少なくなってきたが、今はどうだろう。
知り合いが一時エンジン草刈り機でかなりの範囲笹を刈り払い、その翌年は息を吹き返したが、
古い地図を見ると、そのあたり、昔は国鉄のキャンプ地となっていた記憶がある。
たまにキャンプしようとする者がいたが、今は鳥海山すべてキャンプ禁止である。
とある年、河原宿の小屋に泊まっていたら夕方、中年の男が若い女性を伴いやってきて小屋の管理人にキャンプ地を尋ねた。
もちろん管理人はキャンプ禁止である旨伝えたが、男は鼻で笑って去っていった。
その夜、ものすごい豪雨。
夜半、小屋の戸を激しくたたく音。
さっきの男が、「泊めてくれ、俺は大丈夫なんだが、彼女が怖いからどうしても小屋に泊まりたいというもんだから。」
これは男ではないね、こういう人は山に来てはいけません。
営業していたころの河原宿小屋の内部です。
写真奥が神様を飾ってあるところと管理人の常駐所、売店もありました。
小屋の右手にはお風呂もあり(水は前の川から汲んでくる。)ひと風呂浴びながら見る夕方の景色は最高でした。
発電機もあったけれど、照明は灯油ランプ。昼はランプのほや磨き。
吊るしたランプの下に何本かのビニールひもの束。
これがあると先に下を通った人の頭がビニールひもに触れて頭を直接ランプにぶつけなくて済むのだそうです。
こういう小さい小屋でもう一度ゆっくりしたいものです。