はじめて鳥海山に登ったのは、決して早い方ではなく1979年。追分から横堂、西物見、河原宿を通って新山まで、下りは外輪、御浜、大平というルートでした。そのころの記録も保存してあります。
その時使った地図がこれですが、何故か中身が行方不明。ずっと探していました。Amazonにも日本の古書にも在庫なし、所在が確認できたのは国会図書館のみ。我が家のどこかにはあったはずなのですが、捨てられてしまったのかもしれません。なんと先日オークションサイトで発見しました。山と高原地図 鳥海山ではなくて、古地図のカテゴリーにありました。山と高原地図では見つからなかったわけです。
ところが安く購入できると思ったら思わぬ伏兵があらわれ超苦戦。入札参加歴の極めて少ない方々と競争になりましたが、こちとら欲しい度合いが違うんでい!これだけは金に糸目はつけません、覚悟が違います。何とか落札しました。
これ、皆さんエリアマップと勘違いされてる方が多いんじゃないかと思います。自分もそう思っていましたから。よく見ると、エアリアマップなのですね。
山と高原地図 鳥海山は池田昭二さんが当初執筆していました。上の写真の版は450円と記載されていますが、1976年から1981年ころまでが450円、それ以前1974年から1975年が350円、その前は250円だったようです。その変遷メモはヤマレコというサイトの中に 山と高原地図の変遷メモ として記述してあります。価格等についてはそれをもとにしています。
手元に外ケースがあるこの山と高原地図は1976年から1979年版のいずれかでしょう。今回入手したのは下の写真のものですが1976年版でした。
手元にあったはずの地図もおそらく最初は緑の帯がついていたかと思います。表のビニールのカバーはスキャンするとき外しましたがついています。うちには山と高原地図 鳥海山が何冊かありますが今見つかる一番古いもので昭和61年版、1986年版です。このころの山と高原地図は地図のカラー面の右上に発行年が書いてあります。外ケースと解説には発行年は書いてありません。他の年度はどうだったか、昭文社さんから教えていただいたのですが、そのメールもすでに削除してしまいました。右上の地図ナンバーも同じ山域でも版によって番号が違います。このころで31ですがその後は38、1999年からでしょうか、現在に至るまで8になっています。
古い地図って楽しいですね。鳥海山を見るにはやはり旧版がとても面白いです。市街地図も昔の街並みを体感出来て楽しいですが、高原地図 鳥海山も改版で次々と削除された廃道となった登山道も記入してあり、そこを想像するのも楽しみの一つです。ただし、前にも書いたように池田昭二さんしか歩かないような道がうっすらと破線で記載されたりしているところもあるようですが。
現行の山と高原地図 鳥海山は執筆者が池田昭二さん亡き後斎藤 政広さんにかわり、名称も山と高原地図 鳥海山・月山 羽黒山 に変わっています。初めて登る人には危険個所も書いてありわかりやすいと思います。だけどこれから登る人は古い地図を頼りに登ってはだめですよ。七五三掛なんか旧道は超危険ですし、行者岳から山頂への道は閉鎖されています。ここは昔から落石の多いところではありましたから。登るというためだけなら地図は最新版。楽しみを見つけるためには古い地図も手元に置きたいものです。
地図の中身の変遷については今後実際の地図で比較してみてみましょう。乞うご期待。