鳥海山近郷夜話

最近、ちっとも登らなくなった鳥海山。そこでの出来事、出会った人々について書き残しておこうと思います。

富士見山と念力大国社

2022年12月31日 | 鳥海山

 年の終わりに山を振り返ってみると、鳥海山は子供の頃より見続け何時か登ろうと思いながらも登り始めたのは昭和の五十年代。初めて登った山らしい山が富士見山。地元では峰山と呼んでいます。


 国土地理院25000地形図より

 平須より登りますが、この時は長靴履いてえっちらおっちら。頂上まで四時間かかった記憶があります。その時スケッチしてきたのですがそのスケッチも行方不明。毛無山の大きな山塊の向こうに聳え立つ富士山。振り返れば北岳を始めとする白根三山。これで山登が止められなくなってしまいました。

 古い写真です、今は木が茂って眺望もよくないようです。

 山頂近くには石の祠があるのですが、これは麓の幡野良元さん(文字が間違っていたらごめんなさい)という方がある日夢枕に神様が表れたのを祀ったのが始まり。稜線上にあるのは奥の院。麓には念力大国社という立派な神社があります。標識は念力大国神社と書いてありますがみんな念力さん、念力大国社ねんりきだいこくしゃと呼んでいました。

 頂上手前にある石の祠。今は祠の前に鳥居が立ててあるようです。

 鳥海山以外で登ってみたい山といえばやはりこの山でしょうか。

 

 ※ WEB上で見ると、これで山梨百名山完全踏破、などと志の低いことがいっぱい出てきます。百名山などと他人が決めた山を全部登ってどうするんですか。鳥海山にもよく現れます。せっかく鳥海山に登りながらあの山はどうだ、この山はどうだなどと人に聴こえるように大声で百名山歩き自慢する人が。百の山をそれぞれ一回登るより一つの山を百回登った方が、私はいいですけどね。


山でがっかりしたこと

2022年12月29日 | 鳥海山

 エースコックのワンタンメンが子供の頃から大好きなのですが、残念なことにワンタンメンにはなんの罪もありませんが、鳥海山中でがっかりしたことがこのラーメンで思い出します。

 ある日七五三掛の手前にちょいと入った所に知る人ぞ知る大岩がゴロゴロした休憩に良い場所があるのですが、そこで一緒になった、いや、途中から一緒に登ったのか下ってきたのかは忘れてしまいましたが、鳥海山には毎週登ってくる人とそこで休憩したのです。腹がへったなあということでそこでワンタンメンをつくって食べたのですが、食べ終わった途端にその山の常連さんは割り箸を折って山中へポイッ。私は慌てて拾いました。
 あれだけ毎週登ってくる人がこんななんて、山が好きなわけじゃ無いんだあ。それ以来その仲間とも疎遠になりました。
 秘密の場所。周囲はこんな休むにちょうど良い岩がゴロゴロしています。登山道を外れた場所にやたら立ち入ってはいけないのですが。この日は大物忌神社の関係者と一緒でした。もちろんラーメンの人とは別です。
 
 またある日まだスキーをできるほどに雪のある時期に、うちの子供が小さい頃でしたけれど家族で登ったのですが、残雪の上でスキーを楽しむ若い男女が。その周りには食べ散らかした弁当の残骸が散乱しています。それを見た我が子供、山のゴミは人のゴミでも落ちていれば拾って回収する習慣がついていますから、その時もその弁当の残骸を集め始めたのです。それを見たそのグリープの女性慌てて、私たちがやりますー。
 
 以前は山頂広場はタバコの吸い殻が一面に落ちていたものです。その頃炊きをしていた山本坊ご夫婦は朝の食事の片付けが終わると広場の吸い殻、ゴミ拾い。あの頃は山頂に「イエスキリストは」なんて書かれた柱を立てる不信心者もいましたねえ。
 
 山でゴミを見かけるとがっかりしますね。
 
 ※ ワンタンメンで有名な二代目の作るラーメンより、このエースコックのワンタンメンの方が美味しいですよ。あまりの味の変わりように従業員にラーメン券まで支給して御贔屓にしていた会社の社長さん、「文句を言わねばねえ。」

これも詐欺メール

2022年12月28日 | 兎糞録

 迷惑メールフォルダにこんなメールが。最近レターパックプラスなんて使っていないのに。


お客様 各位


*************@gmail.com
 

日頃より日本郵便株式会社をご利用いただきありがとうございます。

荷物を配達できなかったため、ご連絡を差し上げております。

ドライバーが荷物を配達しようとしましたが、住所が正しくないようです!

 

パッケージの保管期間は 7 日間です。
住所を訂正して再配達を申し込むには、ここをクリックしてください。
 

住所を修正する
 

【配達予定日】
2022 年 12 月 26 日
【追跡番号(お問い合わせ番号)】
6278-1346-2043
【郵w便物等の種別】
レターパックプラス
【配達状況】
差し出されたお客様に郵便物等をお返ししております。

 

配達状況をインターネットで確認したい場合はこちらから   

住所を修正する
 

      
■ご注意
・交通事情、災害等により予定通り配達できないことがございます。あらかじめご了承ください。
・ご利用の端末によっては本メールに記載のURLに接続できない場合があります。
・本メールは送信専用アドレスで送信しております。
 本メールに返信されましても回答いたしかねますのでご了承ください。

■よくあるご質問
http://www.post.japanpost.jp/question/index.html

■メールでのお問い合わせ
https://www.post.japanpost.jp/question/contact_us/inquiry.html

■電話でのお問い合わせ
固定電話から 0120-23-28-85(通話料無料)
携帯電話から 0570-046-690(通話料有料)


 調べてみたらフィッシング詐欺の一種。皆さまくれぐれも引っかからないように。メールアドレスがどこで流出したかはわかりませんが、宛先が個人名、ハンドルネームになっていないもの、「お客様各位」となっているものは100%詐欺メールです。


地図に見る蕨岡口

2022年12月28日 | 鳥海山

 かつて登拝者で溢れた蕨岡口、昔の地図にはちゃんと載っています。


 陸地測量部1/50000地形図大正三年より

 左下鳥居の印が杉沢熊野神社、鳥海山二之王子熊野大権現と呼ばれたところです。そこから登れば駒止、ここは馬の終点です。掛茶屋があり、金剛杖も売っていました。その先湯ノ台からの道と合流しています。この地図は陸地測量部が測量した最初の地図ですが、その時点で湯ノ台道はすでにあったことがわかります。大臺野から横堂へ直登する道も載っています。この地図を見ると、赤滝を経由して横堂へ登るようにも見えます。その途中から見た景色でしょうか。

 赤滝大神はこの写真の左手奥にあり写っていません。(蕨岡山本坊談)

 現在の登路は赤滝へは途中から分かれていくようになっています。この登山道は沢追分コースとなっていて古い石の祠も何か所か散見されます。地図上の鳥居の印は大沢神社の位置のように見えます。

 「山と高原地図 鳥海山」の最初の頃の地図ではこのようになっています。


 昭文社 山と高原地図 鳥海山 1976より

 蕨岡口は既に嶽ノ腰林道からソブ谷地を経由して横堂手前へ直登する道に変わっています。横堂から大黒台への月光坂も道は地形図ではわかりませんが付け替えられています。道を付け替えた人から聞いたので間違いありません。この直登の道も蕨岡の人が開削したものだそうです。今は藪に覆われて歩く人もいないようです。ソブ谷地には昭和の初めころまで小屋もあり宿泊できたことがわかっています。ソブ谷地から尾根を越えて、この辺一帯は熊の活動範囲です。

 最新の国土地理院の地図では下のようになっています。


 国土地理院オンデマンド地形図25000より

 嶽ノ腰林道もそのまま記載されていますし、廃道に近いソブ谷地からの道もそのまま記載されています。

 2022年版山と高原地図では下の通り。


 昭文社 山と高原地図 鳥海山・月山・羽黒山 2022年版より

 駒止から水呑池を経由する旧登拝道は「旧蕨岡からのルートが刈払いされて歩けるようになった」と記載されていますが最後に刈払いされてから何年か経過しており、現在は多数の倒木と藪で水呑池の先は案内なしでは無理でしょう。更に、その上部水呑池手前の分岐道!印の付いたところは歩くのは不可能です。ソブ谷地にもP数台となっていますが途中道路崩壊していて林道は通行不可。ソブ谷地からの登路も今や荒れ放題。横堂に⛩印と大沢神社の表記がありますが大沢神社は現存せず、しかも別の位置。国土地理院25000地形図にあった建物の印はこの秋削除されました。民間の案内図、執筆者単独で山域全般の最新情報を網羅するのはやはり無理があるのでしょうね。

 また各年の地形図を注文してみようかと思いますが1/50000図、昭和途中からのカラー版になると一枚2,400円もします。4枚頼むと送料込みで一万円を超えます。(支払いは印紙、配送方法指定すれば紙筒に入れて折り目のない形で送ってもらえます。)

 ※ 国土地理院地形図1/50000鳥海山では蕨岡旧道は昭和44年測量分までは載っていますが昭和52年測量分からはソブ谷地経由の道が蕨岡口とされそれまでの登拝道は削除されました。1/25000湯ノ台は1975(昭50)が最初の測量ですがこの時点で1/50000より先にソブ谷地経由の道のみの記載となり、旧登拝道は消えています。