YouTubeで甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根を登る動画を懐かしさをもって見ていたら、「あの山の向こうに七丈小屋があるという感じです。」だって。小屋があるのは「事実」で「感じ」じゃないのにね、そのうち「クマに襲われたみたいな感じです。」とか「滑落したみたいな感じです。」というんでしょうね。こういうのなんにでも「かな」、「みたいな」、「という感じで~」と喋るのを「かな、感じ変換」と言います。
ということはさておいて、「山でクマに会う方法」読みはじめたら面白くてやめられません、みたいな感じです。自分までつられてどうする。ツキノワグマを27年間にわたり調査し続けてきた方の書いた本です。
中身は興味のある方読んでみてください。熊に会える方法がわかれば逆にクマに会わずに済む方法もわかってくるでしょう。
クマの餌とよく言いますが、餌とは人間によって与えられたものをいい、野生動物の場合はすべて「採食」というのだそうです。それと、よく冬眠と言いますが、冬眠とは、越冬中に体温や代謝が下がり昏睡状態になることを言い、クマは体温が極端に下がらないので「冬ごもり」というのが普通ということです。ということは、やはりスノーモービルが臭い排気ガスをまき散らし爆音をあげて走り回る現状、エイッやかましいわっ、と言って飛び出してきて襲い掛かるかもしれません。
クマよけには鈴と笛の効果を試したところ、鈴の方がクマの反応が大きかったそうです。鈴を腰やザックにぶら下げれば、笛を吹き続けるのは困難でもあるし、楽で効果もある、鈴は音が大きくて、キンキンと鋭い音がするものが良い,ということです。
絶対にクマに会いたくない人は、
- クマのいるところに行かない:出かける前に情報を集め、熊が出没しているようなら行かない。
- 熊に近づかない:山中でフンや足跡などの痕跡を見つけたらすぐ」引き返す。クマが活動する早朝や夕方の時間帯を避ける。
- クマに自分の存在を教える:ザックにクマよけの鈴をぶら下げたり、ラジオを鳴らしながら歩く。
- クマを引き寄せない:食べ物やゴミの匂いが遠くにいるクマを呼ぶこともある。人間の食べ物の味を覚えたクマほど早くやってくる。
かいつまんでいえば、以上の注意をする必要があるということです。
以前マタギの人にクマの臭いについて聞いたところ、「クマは臭くないっす」という返事だったのですが、この本の著者の方は「魚の腐ったような独特のにおい」と書いています。山で時々嗅ぐ強烈な獣臭はそうするといったい何なのでしょう。タヌキは臭いといいますが、山で嗅ぐ獣臭はどうもタヌキの様な小型のものではなく大型の獣の臭いの様な気がするのですが。そういう臭いの立ち込める場所からは急いで去った方が無難ですね。また、鈴の音も一段と大きくならした方がいいでしょう。どなたかクマの臭いについてご存じでしたら教えてください。
駒止から水呑、鳳来山、また鶴間池周辺は人にとってもいいところですが、広葉樹林はクマの食料が沢山あるのでクマにとってもいい所なんですよね。クマの行動範囲は限られているそうなのですから、滝の小屋のあたりもクマの採食場所になっているのが目撃されていますのでいつ出会ってもおかしくないところです。