古くても、運転がうまければ、小さなトラブルで済んで長持ちする。
つまり、危機管理がしっかりできているかどうかの問題で、
新品かどうかの問題ではないのだ。
古いという言葉で不安をあおるものではない。
経年変化で問題になるのは、疲労破壊と腐食である。
更新技術で対応できるものである。
福島原発は地震に耐えて、津波で非常電源がやられたのであって、古いからとか、原発技術が劣っているとかの問題ではないのです。
代替の電源は220Vならばいくらでもあるが、
GE製で440Vだからなかったのだ。この問題を解決すれば原発は稼働すべし!
産経ニュースより
原発の稼働ゼロが目前に迫り、今夏の電力不足が極めて深刻な状況になると見込まれるなか、政府は原発の運転期間を原則40年に制限する原子炉等規制法改正案の今国会成立を目指している。しかし、運転開始から30年以上経過した原発は関西電力美浜原発1~3号機など全国に13基あり、原発の高経年化対策に関わってきた技術者から疑問視する声が少なくない。
福井県では、運転開始から30年を超える高経年化原発が8基ある。日本原子力発電敦賀1号機などは40年を超えるが、敦賀発電所の山下厚副所長は「原子炉容器など大型のもの以外は、ほぼ全てが新品に交換され、新型炉とほぼ同じ状態だ」と胸を張る。
敦賀1号機は、40年運転前の平成21年2月、高経年化技術評価を国に提出。制御棒や蒸気タービンなど数万点に及ぶ重要機器を一気に取り換えた。
一方、関電の高経年対策グループの田中秀夫チーフマネジャーは「設計が新しければ、良いというわけではない」と断言。「これまで亀裂などトラブルがあった部品は比較的、新しくしたものばかりだった」とも指摘する。
平成3年に運転を開始した関電大飯原発3号機では平成16年5月、原子炉容器の上ぶたで溶接部に亀裂が発生した。磨き残しで腐食したことが原因だった。一方、美浜1号機は「建設時の職人のこだわりで」丁寧に磨かれ、同様のトラブルはなかったという。
田中氏は「管理を丁寧にすることが必要。古いものでも良いものはある」と語る。また、美浜1号機で同20年までに18件のトラブルがあったが、「補修で劣化を止めれば、継続して運転できる」と、保守管理の重要性を強調した。
国は、これまで敦賀1号機と美浜1号機の高経年化技術評価を認可し、40年超えの運転継続を認めてきた経緯がある。
元福井県原子力安全対策課長で、若狭湾エネルギー研究センターの来馬克美専務理事は「一律に40年で区切るのではなく、原子炉の形態など臨機応変に検討するというのが、正しいのでは」と話している。