たそかれの散策

都会から田舎に移って4年経ち、周りの農地、寺、古代の雰囲気に興味を持つようになり、ランダムに書いてみようかと思う。

自然との向き合い方 <豊島産廃処理完了とカントリージェントルマンを読んで>

2017-03-29 | 廃棄物の考え方

170329 自然との向き合い方 <豊島産廃処理完了とカントリージェントルマンを読んで>

 

ここ数日、記録の入ったケースを移動する作業をしたところ、持病の腱鞘炎の痛みが再発しそうになってきました。多少はタイピングができますが、しばらく長文を打つのは無理かもしれません。これまでもその繰り返しでしたが、今回は順調に回復していたので、大丈夫かと少し油断したようです。

 

そんなわけでしばらく朝日・天声人語や毎日・余禄を見習って、文字数だけ600字程度にしようかと思っています。内容はないので文字数で少しはカバーしようとしていたのが、このままだといつか来た道で、ブログ中断になりかねないため、より簡潔にしたいと思います。

 

さて自然をどう考えるか、どう定義するかというと、十人十色でしょうが、私はニコルさんのような見方に割合、共感を抱いています。

 

そのニコルさんの話しに入る前に、豊島産廃の問題を少し取り上げたいと思います。毎日記事は<香川・豊島の産廃問題搬出完了 90万トン14年かけ>との見出しで、問題の一端を示しています。瀬戸内の島々はいずれも美しい自然を長く残してきたと思います。

 

しかし都市圏から排出される大量の産廃・一廃いずれも適正処理されないで、人里離れたところに不法投棄される例は、枚挙に暇がない状況は経済成長の反映の裏側に存在します。私は美しくきれいになったビルや街並みを見たり、あちこちで暴飲暴食が繰り返されているのを見たり、美しく化粧しきれいな衣服を着ている人を見たりすると、そのためにどのくらいのゴミが累積的に発生し、排出され、どこで処理されているのかを気にします。

 

豊島産廃の有害廃棄物の大量不法投棄は氷山の一角だと思います。こんなはっきりした違法投棄でも、公調委が当時初めてだと思いますが独自に調査して、ようやく不法投棄の現状と責任の所在が明らかになったと思います。その後私も別の公害紛争(表の豊島事件の次のケース)について公調委で調査依頼しましたが、予算がないということで独自調査をした豊島の例を挙げると、あれは(中坊弁護士が中心になって働きかけた)例外だとの答えで、専門家調査もすでに調査されたデータを整理解析する程度で、本来期待された独自調査は行われませんでした。

 

それにしても、公調委で決着がついた処理問題も、実際に処理が始まったら、さらに次々と有害廃棄物が発見され、その搬出だけで14年かかり、さらに汚染地下水の浄化処理に5年かかるといいます。事件の発端70年代からですから、なんとも自然破壊の深刻さと再生の困難さを示しているのではないでしょうか。

 

このような不法投棄事件では、職をなげうってまで活動する人が必ずいます。逆に、そういう人がいないとこのような継続的な戦いは、自然破壊から元に戻すといった(それ自体は不可能に近いかもしれませんが)ことは不可能でしょう。この記事に登場する安岐正三さんと大川真郎弁護士といった人こそ、そのような資格のある人たちに当たるのかもしれません。

 

そしてニコルさんのいう<Country・Gentleman大地に根を下ろす人への信頼>もまた、異なるアプローチで自然との付き合いを自らのアイデンティティとして生き抜く人のあり方ではないかと思うのです。

 

ニコルさんとは直接話したことはありませんが、日弁連の講演などいくつかの企画に協力いただくため事務の方とお話しした程度で、その中でもなにかほのぼのとしたものを感じた覚えがあります。むろん講演自体、楽しいですし、厳しさも伝わってきます。

 

その彼が毎日記事で、<彼らにとって、日本アルプスに住んでいるという事実はとりもなおさず、私が「究極の紳士」であることを意味する。いわゆるVIPや世界を股に掛ける都会人の類いではなく、しっかりと大地に根を下ろした信頼に足る人物、決して宿泊料金を踏み倒したり、不作法な振る舞いをしたりはしない本物の紳士、すなわち、「カントリージェントルマン」であると。>これは彼の自負心かもしれません。長年にわたって黒姫山で培った自然との生き様を彼なりに表現したのかもしれません。少しきざな印象を感じますが、その点は別にしても、いなか紳士こそ、真の信頼される人という意味合いでは、まさに自然と誠実に付き合ってきた人の言葉として大切にしたいと思います。

 

なんだかんだといって、600字の枠を無視してだらだらと書いてしまいました。それでも痛みはさほど強くなっていないので、まだなんとかなりそうです。明日もタイピングできることを心がけてみます。