たそかれの散策

都会から田舎に移って4年経ち、周りの農地、寺、古代の雰囲気に興味を持つようになり、ランダムに書いてみようかと思う。

3D画像測量 <論語 有朋自遠方來。不亦樂乎。>を思い出しながら

2017-06-16 | AI IT IoT

170616 3D画像測量 <論語 有朋自遠方來。不亦樂乎。>を思い出しながら

 

昨夜は久しぶりに酒を一杯、また一杯でした。依頼人でもあり、友ともいえる来客が遠方から来て、深夜まで語り尽くしました。つい論語を思い出してしまいます。

 

論語 学而第一 1

子曰。學而時習之。不亦説乎。有朋自遠方來。不亦樂乎。人不知而不慍。不亦君子乎。

 

また、李白の

 

七言絶句「山中幽人と對酌す」

 

  兩人對酌山花開  兩人對酌すれば山花開く

  一杯一杯復一杯  一杯一杯また一杯

  我醉欲眠卿且去  我醉ひて眠らんと欲す卿且(しばら)く去れ

  明朝有意抱琴來  明朝意有らば琴を抱いて來れ

 

の気分に浸る思いでした。テーブルの上では、私が最近好んで飲んでいる泡盛の瓶が空になりそうでした。普段はパックの安いものを買っているのですが、今夜少々気張って「千年の響き」という名前もいい少々お高いものにしました(日本酒やワインに比べれば安いものですが)。でもいつもの安物と味の違いがわかったわけではありませんが。でもいろいろな話題を議論するのは酒の味にうまみを湧出するように思えます。

 

テーブルの下には共謀罪法案の成立が大きく掲げられた新聞記事がありました。

 

杜甫の五言律詩「春望」でも高吟できればいいのですが。

 

  國破山河在  國破れて山河在り

  城春草木深  城春にして草木深し

  感時花濺涙  時に感じては花にも涙を濺ぎ

  恨別鳥驚心  別れを恨んでは鳥にも心を驚かす

  烽火連三月  烽火 三月に連なり

  家書抵萬金  家書 萬金に抵す

  白頭掻更短  白頭掻けば更に短く

  渾欲不勝簪  渾(すべ)て簪に勝(た)へざらんと欲す

 

さて酒の席の話はここまでとして、依頼人が持参した3D画像がとても興味をひくものでした。仕事に関係することもあり、また、私がこの種のソフトに関心を抱くことを知っていることもあり、わざわざ持参して披露してくれたのです。

 

それは座標測量の結果を3D画像化したもので、対象は墓地です。広大な墓地全体の地形はもちろんのこと、墓石一つ一つ、階段や周辺の樹木の幹や葉っぱもすべて座標点があり、それが3D画像になっているのです。

 

この画像を利用すれば、多様な用途に活用できるというのです。地震災害などで墓石がたくさん倒れて元の位置・配置や、どこにどの墓石があったかといったことは当然mm単位で再現できるのです。

 

また新たに手すりをどのようにつけるかといったことも、模型を利用してシミュレーションするような作業なども簡単にできます。この立体画像の自由に動かすことができるので、景観上の視点場とか、景観の変化も、思いのままに創出できます。

 

これを見ながら、斜面地を活用して公園計画を策定するとかといったことも、既存の一本一本の樹木形状・配置が正確に把握できた上、どのような将来的な林相にするか、その場合にどのような散策路などが現行地形の中でより魅力的で安全につくれるかといった多様な方面に活用することができるかなとも思ってしまいます。

 

また、違った局面を考えれば、たとえば私が参加している大畑才蔵ネットワーク和歌山の事業などで、仮に活用できれば、才蔵が作った小田井用水を現況地形の中に3D画像として復元して、その工法の魅力をよりリアルに体験できることもできるのかなといった夢想までしてしまいます。

 

ちょっとウェブ情報で、検索したところ、<Dレーザ-スキャナー計測の概要と機能>や<トータルステーション使用による地形測量と3Dレーザースキャナー使用に地形測量を比較>など多数が見つかりました。

 

とくに後者の情報では、<3Dレーザースキャナー使用に地形測量>では

 

<作業時間:約3時間

作業人数:2名

取得座標:26万点

測量範囲:約3万㎡>

 

と広大な範囲をわずか3時間、たったの2人で、取得できる座標点が26万点(上記の墓地の場合はたしか100万点を超えるとか言っていましたね)とものすごい仕事効率化が実現できているようです。

 

こうなるとさらにドローンなどを使えば、さらに広範囲に短時間で座標点を取得して、3D画像を容易に作ることができ、用途はどんどん広がるのではと期待します。

 

たとえばいま気になっている高野の山々、周辺全体、紀ノ川や有田川なども含め3D測量して画像化でき、その座標点をそれぞれ自由に動かせれば、いろいろな考案ができそうな気がします。

 

Google Earthのリニューアル版の3Dではまだ達成できていない、地形や林相の把握、樹木一本から全体の材積量の把握も簡単にできるのではと思ったりしています。私の稚拙な希望であるそれぞれの山頂を比定することなど朝飯前ですね。いや、高野山の寺々の景観的なビューポイントなど簡単に把握できるでしょう。ま、こういった観光的要素にも活用できますが、私としては、なぜ空海がこの地を選んだかに迫る、地形的な意味合いをこういった3D画像で導き出すヒントが生まれるのではないかと言った期待もあります。

 

さらにいえば、中央構造線の成り立ち、山岳形状の形成過程を3D画像を通して類推する一つの手法を見いだせるのではないかなんて思いもあります。

 

と勝手な想像の話をしていると、一時間が経過していました。昨日は遅くまで話し、今朝はいつものように黎明の中目覚め、睡眠時間も少ないため、少々疲れ気味となり、今日はこの辺で終わりにします。