たそかれの散策

都会から田舎に移って4年経ち、周りの農地、寺、古代の雰囲気に興味を持つようになり、ランダムに書いてみようかと思う。

多様なシェア利用 <ホームシェア 個々尊重、異世代で共に>などを読んで

2017-06-27 | 人の生と死、生き方

170627 多様なシェア利用 <ホームシェア 個々尊重、異世代で共に>などを読んで

 

昨夜BS3だったかで途中から見た映画『奇跡のシンフォニー』は次第にそれぞれの人物の描写の不思議な魅力に見入ってしまい、最後まで見てしまいました。

 

アメリカ映画では両親のいない施設(孤児院との訳もありますが、児童養護施設のようなものがないのでしょうかね)で育った子どもの物語が結構、多いように思うのです。フレデイ・ハイモアが演じる主人公は施設を飛び出て、どこの誰かもわからない両親を探す旅というか、しっかりした信念をもって探すのです。

 

絶対音感を生来的にもつ少年として、誰もが驚くほどの音楽才能を発揮するのです。彼は自らに秘められた音楽の才能が大勢に知られることで両親に会えると確信しているのです。父はギタリストでもあるミュージシャンで、母はチェロ奏者、いずれも子を失った事による影響か、分かれていて、音楽と異なる道を歩いていました(最初の30分あまりを見ていないのでよくわかりません)。

 

それが次第に父も母も再び楽器をとり音楽に引き寄せられ、そして子は初めて音符を見た瞬間にモーツアルトもびっくりするような交響曲を作曲して、指揮まで任されるのです。そしてNYのセンタらルパーク野外演奏会に、3人が引き寄せられるようにして演奏中に再会を果たすのです。なにか興奮してしばらく眠れず、今朝は目覚めは6時でした。ルーティンワークに遅れるほどではないですが、ときに感情の揺れもあっていいかと思ってしまいます。

 

さて、打合せや慣れない法務局対応などで、終わったらもう5時過ぎでした。新聞ではフレデイ少年(現在はもう25歳とか)のような素直そうな少年棋士、藤井四段が29連勝したことで、毎日朝刊は随所にこのニュースを取り上げています。たしかに異例中の異例なことですね。私も子どもの頃へぼ将棋を楽しみましたが、研修中に覚えた囲碁ほど熱中することもなく、とっくに忘れてしまい、また、世の中もあまり将棋を話題にすることがなかったように思いますが、超天才が現れた、しかもその姿勢・態度はお見事というほどの礼を備え、と強烈な闘争心は内に秘めて、まるで昔の武士道を体現するかのようなすごさに魅入られされます。

 

でも最近、スポーツの世界でも13歳とか14歳とかにすごい選手が続々現れていますね。年齢ではないかもしれません。過ごし方、その集中の仕方の違いもあるでしょう。むろん生来の能力もあるでしょうけど。モーツアルトのような人材、それに近い存在をあこがれるのも人の常かもしれません。

 

さて、この辺で今日の本題に入ります。毎日記事は<住・LIVING ホームシェア 個々尊重、異世代で共に>として、独居老人の問題と若者の劣悪な住環境の問題を「ホームハウス」という新しい方法で、いまはマイナーな世界で復活しそうな?アウフヘーベンしようとしている取り組みを紹介しています。

 

<高齢者の自宅にある空き部屋を、学生が間借りする「異世代ホームシェア」が広がっている。お年寄りは体調悪化のような独居の不安を解消し、学生は学校の近くに住み、家賃を安く済ませることができる。51歳の年齢差ペアのお宅を訪ねた。>

 

51歳離れた二人の会話は穏やかに成立しています。<「音読はうるさくないですか」。6月14日午後、東京都練馬区の一軒家。石山資(たすく)さん(24)がリビングのテーブルで向かい合った宮本幸一さん(75)に問いかけた。血縁のない宮本さん宅で暮らして2カ月。週に数回、一緒に食事をしたりお茶を飲んだりする機会に、学習のスタイルが迷惑をかけていないか聞いてみた。>

 

<同居までの流れはこうだ。シニアや学生が参加を希望すると、リブ&リブが面談や書類審査を開始。シニアの自宅を訪問して共用スペースや学生用の個室を確認し、性格や習慣などを参考にペアを組み合わせていく。細かい同居のルールはシニアと学生が話し合って決め、始めて1カ月間はパートナーを変更できる。

 シニア、学生とも入会金が2万円、会費は月3000円かかる。また学生は生活費の一部として、シニアに月2万円を支払う。リブ&リブのフォローは手厚く、毎月1回は双方に個別で面談。同居の悩みや不満を聞き出し、すぐに解決に動く。発足から4年間で12組が同居した。>

 

たしかに東京の家賃は高くて、親の負担を考えると学生としては個室のあるゆったりしたスペースを借りることは厳しいでしょう。他方で、何部屋もある家に高齢者が一人暮らしをしていて、話す相手もいなければ、外出も遠のき体力が落ち、いつ認知症なり転倒して重症を負うかもしれませんが、そのとき症状が悪化しても放置される危険があるかもしれません。

 

このホームシェアが一挙両得の一面があることは確かでしょう。見ず知らずの世代の違う二人が一つ屋根の下で暮らすのは、簡単ではないでしょうが、段階を踏んだり、事前の調査なりをしっかりすれば、なんとかなるように思うのです。

 

私はカナダで暮らしたとき、一軒目は高齢の女性宅、二軒目は中年の夫婦宅でしたが、お互いのプライバシーに配慮しつつ、一緒に旅行に出かけたりして、結構楽しい時間を過ごすことができました。これはいわゆるホームステイ的なものでしたが、二軒目は知り合いになった大学教授が紹介してくれたことも多少影響があったかもしれません。

 

わが国でも、建物の利用の仕方として、さまざまなシェアのあり方が考えられてもよいと思いますし、ホームシェアリングなんて、とてもすばらしいことだと思うのです。とくにわが国の男性陣は家事が苦手というか、奥さんに任せ放しでいる人が少なくない結果、奥さんがいなくなると、てんてこ舞い、あるいはゴミ屋敷なりの危険が迫っているかもしれません。

 

そこに他人が入ると、いくらなんでも家の中の整理をしないといけないと思うでしょうし、それは男性に限らず、女性でも、他人が一つ屋根の下にいれば、やはりいい加減な家事はできないでしょう。元気の源にもなりそうです。

 

ただ、お互い知らない関係ですから、節度をわきまえたり、ローカルルールをしっかり打ち立てておかないと、気まずくなり、平和が簡単に崩れるおそれもあるでしょう。

 

とはいえ、元々都会の長屋が庶民の生活空間だった時代が長かったのですから、日本人のDNAとしては、十分やっていけるのではと期待しています。

 

もう一つのシェアの話も簡単に取り上げます。<くらしナビ・ライフスタイル母子家庭にシェアハウス>は、かなり深刻な母子のための臨時的なシステムというか、利用形態でしょうか。

 

DVなどで離婚したいと思いながら、幼い子を連れて家を出るには資金もなく、また家庭に入っていたりすると、仕事もない収入もないということで、逃げていく場がないという問題を抱えている人は少なくないでしょう。江戸時代の鎌倉・東慶寺的な救済措置はいろいろはかられていますが、間に合っていない状況ですね。

 

その意味では、多様な形でシェアハウスの提供が、そういった母子のひとときの安息の場所になるといいなとは思います。ただ、そういった不幸な生活をしのいできた母子といってもいろいろで、そのような母子ばかりがうまく共同生活をするには、ハウス運営者による相当きめ細かい配慮が必要ではないでしょうか。経済的にも運営していくのは大変でしょうから、公的支援や民間支援も、こういう情報を通じて集められるといいのですが。

 

今日はこの辺で終わりとします。