アレクサンダーテクニーク ヨガ講座:第192回目「プライマリーコントロールを学ぶ」12月10日
アレクサンダーテクニークは体に秘めた調整作用、プライマリーコントロールを引き出すためのワークです。通常のレッスンでは、先生が生徒に手を使って体にエネルギーの方向性を教えて習得します。
もっとも創始者のFM・アレキサンダー氏は、自分で編み出したわけですから、いろいろ工夫すれば自分でもプライマリーコントロールを引き出すことが可能です。
とはいっても確かに最初のうちは手がかりなしでやるのは、目隠しで歩くようなものですから、実際にレッスンを受けて体感するとよいでしょう。そして頭がリードして、胴体が追従するというルールを理解すると、繊細なエネルギーの流れをコントロールすることができるようになります。
普遍性を見つけてしまえば、いろんな活動形態に適用できます。中でもヨガの孔雀のポーズ、マユーラアサナはプライマリーコントロールがたいへん効率よく表れるので、内部調整力が断トツで優れているのです。こういうのは前屈や開脚の柔軟系のポーズでは出すことができません。私が浮上系ポーズにはまって毎日、実践しているのもそのためです。
それでは今回はマユーラアサナでも、熟練者用にコブシを使ってやりましょう。初心者の人はまず手のひらを使って練習してくださいね。
1)これから空気が乾燥する季節です。皮膚が乾くと肘がシャツから滑ってしまうので、水でわずかに湿らせておくとよいです。そして両肘をお腹に当ててスタンバイです。
2)さて、ここでアレクサンダーテクニークのダイレクション。頭がリードして胴体を追従します。すると肘支点で前腕がどんどん前に傾斜していきます。感覚的には体はかなり前方に送り出される感じになります。
3)お腹はしっかり力を入れますが、固まらないように注意です。そして周囲の空間に意識を広げます。すると頭と足は少しずつ浮上し始めます。コブシにはかなり圧がかかりますから、必ずマットを使います。
4)浮上すると重力により筋反射が起こって腸腰筋が強烈に働いて、全身が一直線にバーンと伸びます。この作用がプライマリーコントロールです。たとえ一瞬でも起こると、そこからどんどん体の調整力が働きますので、毎日ちょこちょこ繰り返してください。脳が学習してやがて不要な力みはなしで浮上することができます。すると「力なんかいらないよ~ん。何もしないのがコツさあ」と鼻で言うことができます。それまでは力を込めて頑張ってください。
●スパイラル呼吸法™とパワーヨガ/クラニオセイクラル/アレクサンダーテクニーク/東京門前仲町レッスン
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吉田篤司