アレクサンダーテクニーク ヨガ講座:第199回目「シールシャアサナで低空ホバリング」12月18日
シールシャアサナはヨガの逆立ちで基本ポーズです。初心者の人は、壁を背中にしてとりあえず逆立ちをできるように練習するかと思います。でも本当にシールシャアサナの効果を自分のものにしたいのなら、逆立ちというゴールに興味を持つよりも、そこに至る動き、プロセスをもっと重視する必要があります。
どういうことなのかというと、弾みをつけて飛び跳ねて逆立ちをするのではなくて、頭頂から背中、そしてつま先までを連続的に動かして、なめらかに足を持ち上げなくてはならないのです。
ここでも最初のうちは両膝を曲げて持ち上げるところから練習を始めますが、上達したら次は両脚を伸ばしたまま持ち上げる練習に入ります。これができたら体の各部の調整能力は格段に上がります。
それで三転倒立の場合は、手でマットを押し付けることができるので、両脚伸ばしたままでも、わりと簡単にできます。
ところがシールシャアサナは手を組んで頭を囲んでいるので、バランス移動がなかなか難しいのです。そのため足を持ち上げるには腹筋コントロールではうまくいきません。
どこを使うのかというと胸椎1番周辺の筋組織を収縮させる必要があるのです。逆にいうと、シールシャアサナはこういう特殊な動きを身に着けることができるポーズなのです。頭を使いますね。脳トレです。運動神経細胞の学習なんです。そしてそれがアレクサンダーテクニークの在り方なのです。
1)まず頭頂をマットにつけて、指を組んで頭を囲むようにします。このとき左右の肘の間隔はあまり大きく広げない方が安定していられます。そして両脚を伸ばしたらスタンバイです。
2)まず頭を後ろに転がしていきます。すると背中のバランスが変わって床から垂直になります。このときに胸椎1番付近に向かって周囲の筋組織を収縮させるんです。左右の肩甲骨が寄せ集まる感じです。肩の僧帽筋を働かせます。
慣れるまで結構たいへんですが、両足はゆっくりと持ち上がります。この状態を静止、足の低空ホバリングができるようになると合格です。頑張りましょう。
3)あとは勝手に足はエレベーターのように上昇できます。ここで足の上げ下げをゆっくりとできるようになったら、シールシャアサナは完成です。効果を十分に体得します。
4)そこでの開脚は、バランス的にも負担が少ないので気持ちがいいですよ。
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吉田篤司