板東しょうごの「ふるさと三木に帰れる町に!」

一度三木から離れた若者が、ふるさとに帰ろうとしても、仕事がないから帰れない。若者がふるさと三木に帰ってこれる町にしたい!

「いまこそ過労死防止基本法を」を読んで自分の恥を知る

2013-04-24 17:02:22 | その他
何気なく、民医連の月刊誌「いつでも元気」の2012年2月号(※昨年の2月号です。)を今更パラパラとめくっていました。巻頭エッセイ「いまこそ過労死防止基本法を」岩城穣さんの記事について書きます。

現在厚労省が過労死の労災認定基準として定めた週60時間を超える労働している「過労死予備軍」が500万人以上います。近年厳しいノルマやパワハラによりうつ病を発症しての自殺が急増しています。

1日8時間週40時間を定めた労基法が守られていたら過労死は起こらないはずですが、現実には「青天井」の三六協定、国内外の激烈な企業間競争、労働者の雇用不安などがあいまって不払い残業の蔓延し労働現場は荒廃して労基法は「ザル法」となっています。

そこで「過労死防止基本法」の制定を目指します。法律の内容は①過労死はあってはならないことを国が宣言する。②過労死をなくすための国・自治体・事業主の責務を明らかにする。③国は過労死に関する調査・研究と総合的な対策を行うこと。



私はこの記事を見てハッとしました。まず、今残業が当たり前の世の中になっていることです。自分自身、寝ずに仕事をしていることもあり、残業をしないなんてありえません。(※そもそも残業という概念は議員には当てはまらないのかもしれませんが・・・。)しかも、この間、私は残業をしていない人をうらやましく思うこともあった気がします。

しかし、日本の労働基準法は週40時間が前提としています。どうしてもそれでは仕事にならない場合に限って残業が認められています。(※この言い回しは法律的に正確でないかもしれませんがご了承下さい。)
私は大学で労働法を勉強してきた人間として、日本共産党の地方議員としてその根本を忘れていたことについて恥ずかしい思いをしています。

おこがましい言い方かもしれませんが、私がこのように思っているということは世間一般では労働基準法に週40時間しか働かせてはいけないと書いてあることを意識しながら「残業」というキーワードを使う人はどのくらいいるのでしょうか。

人間は自ら人間らしさを高める努力をしていかなくてはなりません。人間らしさを高めるために国をつくり、自らの自由も一部制限することを前提としたルールにも従っています。国がつくるルールが必ずしも国民全体の利益にならないものを作る可能性があるからルールをつくるためのルールをつくったり、議会によるチェック機関をつくったりしています。これらのルールやシステムは長年の蓄積のもとのつくられたものです。

にもかかわらず国民全体の利益につながる政治がなされていないと感じる中で政治不信があります。本来国民全体の利益につながらない政治をしている人に問題があります。しかしシステムに問題があるという議論が出ています。勿論よりよいシステムをつくることはいいことだと思います。

しかし、システムそのものをまったく新しいものにしたら良くなるという雰囲気で議論が進んでいることに懸念をします。しかも「まったく新しいもの」とは以前採用されなかったものや失敗したものを色を変えただけのものが多くあるのが気になります。

少し話がそれました。どうも世の中が法律の趣旨を無視して現状を肯定してまっている気がします。法律の趣旨に反する政治の策動やマスコミの影響をうけて世論も流れている気がします。


自分自身も流れていたことを反省し、他にそのようなことがないのか再点検していきたいと感じました。



さて、この過労死防止基本法については「ストップ!“過労死”実行委員会」のホームページが現状についても書かれており分かりやすいと思います。
http://www.stopkaroshi.net/index.html

ちなみに三木市議会会議録において「過労死」で検索をかけると1件かかりました。平成18年第284回12月議会において穂積議員が職員の時間外勤務の実態について質問をしておりその中で一般社会において労働者を取り巻く環境の変化について議論がなされています。

また、三木市のホームページでサイト内検索をかけたところ、こちらも1件かかりました。人権推進課三木市男女共同参画センターで貸し出しをしている本の紹介に「過労死サバイバル」中央法規・上畑鉄之丞があります。

三木市内の過労死事件についてはざっと見たところなさそうです。あくまでもホームページ上の話なのでご了承ください。

今日は自分の恥を肝に銘じるために書き留めました。
コメント (4)
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