12月議会が、23日で閉会しました。本会議の質問した内容とそれに対する当局の答弁の概要です。
質疑1 神戸電鉄粟生線増便運行事業
Q:2年間の実証実験の評価
A:神戸電鉄粟生線は沿線住民の高齢化等による自然減に加え、コロナ禍におけるが外出自粛等により令和2年度の各駅の乗降客数は令和元年度と比較して大幅な減となり、平均で24%減。昼間増便を行った3駅の増便時間帯の乗降客数の確定値は三木駅1.8%減、三木上の丸駅8.5%減、恵比須駅17.5%減と粟生線全体と比較して減少割合はかなり低く抑えることができた。粟生線全体の減少率24%減から考えますと、増便した3駅の令和元年度の増便時間帯の乗降客数は約15万3,000人。本来11万6,000人まで落ち込むことが考えられたが、実際は13万9,000人の利用があったので、約2万3,000人の増便効果があったと考えられる。
増便時間帯の利用者に利用目的などの聞き取りを行ったところ、コロナ禍ということもあり、沿線住民が多数であり、通学、通院、買物などの生活利用が多い結果。三木地区の市政懇談会など市民からの要望に応えて、市の施策としての昼間時間帯の増便運行はコロナ禍の自粛の影響のある中ではありましたが、一定の効果があったと考える。
Q:コロナ収束の見通しが立たない中でコロナ収束の効果の検証ができるのか
A:このたびの昼間増便の社会実験は、令和2年3月の開始直後からコロナ禍の影響を受け、どの駅も前年度と比べ利用者が減少している中で増便前の年度との比較が困難。延長期間内のコロナが収束していなかった場合も、今後は三木駅の再生により交通結節点としての機能を強化することから利用者の増加が見込めることを踏まえ、4年間にわたる社会実験の結果により今回と同様に年度間、あるいはほかの駅の乗降者数を追跡調査し判断することになると考える。
Q:収束後の検証方法
A:コロナ禍においても増便には一定の効果が見られることから、コロナ収束後にはさらなる効果の発揮が期待できる。コロナ禍収束後にはコロナ禍前の令和元年度の利用者数や増便3駅以外の利用者数と比較し検証したいと考える。さらにこの度の増便の目的は、粟生線の利用促進だけでなく1時間に1便の不便さを解消することで利便性の向上を図ること、沿線地域のにぎわいの創出を図ること、観光客など沿線外からの来訪客も三木市内へアクセスしやすい環境をつくることとしていることから、利用者や地域住民の意見聴取による利用状況の把握、三木近隣の交流施設等の来場者数、バスやタクシーなどの公共交通の利用状況なども踏まえて、増便の効果を検証したい。
2回目以降
Q:年間2,000万円の支出っていうことに対して費用対効果の観点から市はどう考えているか
A:この増便によりおよそ2万3,000人の乗降客数の増加となっている。便数があればこれだけの乗降客数が確保できるということが分かってきた。例えば1人当たり860円費用がかかっている計算。効果はいろんな手法を今後検討していくことになるが、今のところ数字で示せるような効果について数字をまだ持ってない。しかし、特に三木駅においては昼間時間帯の増便がイナス1.8%と非常に少ない。コロナ禍で既存利用者が減ったものの新規利用者の掘り起こしにつながったのではないかと考える。また、コロナ禍収束後には現在市で進めている増便沿線での取組なども効果の増大につながり、人の移動及び交流人口も増え、沿線地域のにぎわいによりさらに大きな効果が期待できる。
Q:実証実験の後の効果があったというように判断した場合、その後どうしていくのか、対応について。
A:市は、市内唯一の鉄道である神戸電鉄粟生線の地域の基幹交通であるというふうに位置づけておりまして、生涯にわたる粟生線の維持存続に向けあらゆる取組により粟生線利用を促進し、活性化を図る必要があると考える。まずは、2年間の社会実験による増便延長を続け、効果をさらに確認し、神戸電鉄に対するほかの補助メニューも含め粟生線の運行を継続するために何が必要であるかを市民の皆様の意見もお伺いしつつ、神戸電鉄と協議し、今後検討していきたい。その上で当事業の継続が必要ということになれば、神戸電鉄との負担割合についても協議する必要があると考える。