部活動の「ブラック化」が教育関連のニュースとして取り上げられています。
なぜ部活動がブラックといわれるようになったのでしょうか。
それは、生徒にしろ教員にしろ、自分の気持ちに反する活動を強制されることから出てくる言葉だと思います。
部活動というのは、学習指導要領によると「教育課程外」の教育活動です。
あくまでも生徒の自発的・自主的な活動に基づくものです。
そのため必ずしも教員が担当しなければならない業務でもありません。
休みがないことや長時間の活動、極端な勝利至上主義、保護者の過剰な期待など生徒も教員もやっていて楽しくなくなるような活動が「ブラック化」する原因ではないでしょうか。
生徒の側からすれば、目標が何であるにしろ、楽しさや充実感のある活動がしたいはずです。
教員の側からすれば、極端な負担になることなく、生徒の希望に応える仕事がしたいはずです。
大切なことは、そのバランスを見極めることであると考えます。
日本の部活動は、世界的にも珍しい教育活動であるといわれています。
かつての教員は労働時間など気にすることなく、献身的に部活動に励んでいました。
そのことが日本の教育効果を高め、スポーツや文化活動の向上に役立ってきたはずです。
しかし少子化や働き方改革の問題で、部活動のあり方を見直す必要が生じてきました。
その対応策として、部活動の地域移行や大会への民間クラブ参加が認められるようになっています。
そして、学校から部活動が徐々に消えつつあります。
時代の流れとともに変えていかなくてはならない部分はありますが、ここまで部活動の価値を高めてくれた諸先生方の努力を何とか後世につなげていく方法はないものでしょうか。
なつかしい旧校舎のプールです。
竹村知洋