先月、八戸市の景観重要建造物に指定された、
八戸酒造株式会社様の建造物6棟が
国の登録文化財の登録されることとなりました。
こちらもご覧ください。http://blog.goo.ne.jp/c-fulltone/d/20100619
平成19年から、調査と修復工事の監理に携わってきて、
長い道のりだっただけに、喜びもひとしおです。
さて先週、マスコミに合同説明会があった折に、
景観重要建造物と登録文化財の違いについて質問がありましたので、さらっと解説。
前者は市の条例に定められているもので、読んで字のごとくですが、
地域の景観づくりに重要な地位を占める・・・、とか、
歴史・文化等の景観上の特色がある・・・、とか
地域のシンボル的価値を有す・・・、とか、いくつかの規定があり、
公共空間から見ることが出来ることが原則です。
規定に見合っていても、見渡せないとNGと言うことになります。
後者の登録文化財(建造物)は、築後50年を経過していることが大原則。
その上で、歴史的景観に寄与している、
もしくは、造形の規範となっている、もしくは、再現が容易でない。
この3つのうちの一つに当てはまると登録の可能性があることになります。
まだ、制度自体が新しい物で、活用の観点に問題点もなきにしもあらずですが、
こうした制度を活用して、優れた建物を後世に継承していくことは大切なことですね。
現実的に調査の業務は地味な作業でありながら、かなりの手間と細心の注意が必要です。
手続きについてのご相談もお受けしております。ホームページからお問い合わせください。
ふるとちかこ建築設計室http://www.c-fulltone.e-arc.jp/