トーク・アバウト・アメリカン

トークアバウトボーラ→300C→アメリカン。最近はアメリカからだいぶ外れてきています(笑)

5月の米国自動車販売に思う

2011-06-06 23:16:00 | 戯言
クライスラーユーザーとしては、5月の米国自動車販売で、クライスラーが8.4%増の11万3604台を販売し3位に浮上したニュースに注目したいところですが、それよりももっと気になるのが、トヨタが33.4%減の10万8387台で、4位、韓国・現代自動車(傘下の起亜自動車含む)が33.5%増の10万7426台とトヨタに肉薄している所です。
トヨタの失速は震災の影響が言われますが、ここまで肉薄されるのは近年急速に良くなったヒュンダイの品質向上と、デザイン力向上も大きいと思います。
現に、品質面では、米調査会社JDパワーによると、米国で新車を購入して最初の90日間での100台当たりの不具合の指摘数は、1998年にはトヨタが162件で現代が269件。しかし06年に初めて逆転してトヨタの106件に対して現代は102件。07、08年に2年連続でトヨタが逆転したものの、09年は再び現代に逆転され、トヨタの101件に対して現代は97件とすでにヒュンダイが逆転。

一昔前なら、米国のトヨタユーザーにとってヒュンダイ車は選択肢にならなかったのでしょうが、現在では、「トヨタの在庫がないならヒュンダイで充分」という認識になっていること。
これだけのユーザーの乗り換えが発生したということは今後の影響の方が深刻で、トヨタの品質、デザイン力が回復しないことには今後、生産が回復してもユーザーが戻ってこないことも考えられます。

ロスで見た、ヒュンダイ・ソナタ。アメリカ人好み(従来私が見たところでは、韓国車ユーザーはヒスパニックが多かった)のデザインと言えます。




トヨタの危機感は震災前からもあったようで3月にデザイン関係人事を刷新したようですが、素人目でも一昨年ソウルで目の当たりにした、ヒュンダイ・キア車の目を見張るデザイン力の向上、世界各地で走り回るヒュンダイ・キア新車群・・ずいぶん前から家電業界の二の舞に?と思っていました。
かつてはライバルでなかったものが急速に力をつけてきたときに、正当なライバルとして認識するまで時間がかかるようです。
三国志でも有名な「士別れて三日なれば刮目して相待すべし。」
(日々鍛錬している者は三日も会わなければ見違えるほど変わっているということ。転じて、いつまでも同じ先入観で物事を見ずに常に新しいものとして見よという意味)
業界は違いますが、肝に銘じていきます・・。