私は、ICE(およびHV、PHV)も、BEVの両刀使い・・なんか誤解招くな(笑) 両方いける・・これも誤解が(笑) 両方大丈夫です。
ですので、昨日までの記した内容(2023年6月30日時点。資源エネルギー庁方針)であれば、自分が車を降りる時までは、発動・駆動方式の違いにより車の選択肢を狭められる、と言う可能性は無さそうです。
下記はつい先日の日経新聞からですが、(自分的に)選択肢の多い欧州車において「100%BEVだ!」はなくなったのはご存じのとおりです。
「欧州車大手、PHVに注力 独自動車ショーでBMWなど合成燃料許容
「EV一本足」の戦略変化」
「【ミュンヘン=林英樹、上海=若杉朋子】欧州車大手がエンジンとモーターで動くプラグインハイブリッド車(PHV)に力を入れる。開催中のドイツ・ミュンヘン国際自動車ショーではBMWなど独車大手が電気自動車(EV)と並べてPHVを目玉として展示した。欧州で2035年以降も合成燃料を使ったエンジン車の販売が認められたことが各社の戦略に変化をもたらしたようだ。」
残りは日経新聞、電子版でどぞ(笑)
欧州は、もともとPHV(プラグインハイブリット)も認めていた米国、中国と、(昨日も記しましたが)日本の政策に寄せてきた、と言った感じですね。合成燃料使用ならICE(内燃機関車)、HV(ハイブリット)もOK(のはず)となりました。
しかし、合成燃料は製造コストが高くおそらく12年後の技術を持ってしても、ガソリン価格の倍くらいの価格になるかと。プラス税金も取るでしょうし。
ですから、日経記事のとおり普段使いはなるべくEV部分のみで走り、長距離は合成燃料も使って走る。だが合成燃料の消費は半分程度に抑える。
こうすればガソリン価格の倍になっても、お財布的には同じですからね。
今後12年あれば十分技術を磨く時間があるので、1000Km走行のうち合成燃料走行分とEV走行分、それぞれ半々くらいを目指すのではないでしょうか。
この日経記事の最後に、
「日本勢にもチャンスはあるはずだ。消費者の支持が広がるPHVで勢いをつければ、EV出遅れの挽回につながる可能性もある」
ずーっと読んでいますと、2021年位までは、BEVと電動車の混同してたことがわかります。ただ、最近はきちんと区別をつけてきていますね。しかし、PHVとHVの区別に関しては(記者による)まだまだかな、と思います。(なんて、素人からは言われたくないですよね(笑))
この最後に言われている、日本車メーカーはPHVで挽回!ですがPHV強いイメージありますかね?私はあまりそのイメージが無いです。PHV販売日本一の三菱は力を入れている印象はありますが・・。
印象とかイメージの話は良くないので、ちょこっと調べですがトヨタの年間のPHV販売台数を調べました。トヨタの2020年度のPHVの世界販売台数は48,513台。2021年度は、PHVのみでは不明ですが、EVとPHV合わせて116,029台。トヨタの年間販売台数から言えばたった1%です。
2023年の新しいデータはお金を出して買わないとわからない(笑)のですが、2022年もPHVのみでおそらくは10万台は売れていないかと思います。(最新情報出ましたら修正しますが)
そこに来たら三菱自動車は自信があるのでしょう。2022年の販売データを公開していました。PHVは60,660台(日本ではナンバー1の1万台。北米でのPHV販売も好調のようです)
ただ、中国の比亜迪(BYD)は桁が違ってますね。2023年の上半期(1~6月)に、EVとPHV合わせて124万8,000台の電動車を販売しています。うちBEVは61万7000台。PHEVは63万1,000台ですから、PHEVの販売がBEVを逆転しています。
BYDのPHEVがなぜ売れているのか?
単純には性能(技術力)と価格だと思います。例えば、技術。「DM-i」と呼ぶBYD独自のプラグインハイブリッド技術。
BYDのSUV 「宋 Pro」 DM-iには、エンジンの熱効率43.04%を持つプラグインハイブリッド専用の1.5L高効率エンジンが搭載されています。
バッテリー容量は8.3kWhまたは18.3kWhのリン酸鉄リチウムブレードバッテリーにより、EV走行はそれぞれ、51kmと110kmの航続距離。総合的な航続距離は1,090km。価格は242万円と272万円です。
熱効率43.04%って良いのか?悪いのか?がわからないので調べると、
日経クロステック記事からですが(てにおは直しました)
「2013年、当時最高値とされていたトヨタ「クラウン」の38.5%をホンダが抜き、最大熱効率38.9%を達成。それに対してトヨタは、2015年に「プリウス」の1.8Lエンジンで40%に達してホンダを抜き返す。2017年には「カムリ」の2.5Lエンジンで41%を達成して、再びホンダを引き離しました。しかしホンダも負けておらず、2018年に北米で発売した「アコードハイブリッド」の2.0Lエンジンで40.6%に達し、ほぼ同じ水準に追いついています。
そこに2019年10月マツダから排気量2.0Lの新型ガソリンエンジン「スカイアクティブX」が登場し、最高熱効率が43%前後と言われています。このマツダの“トヨタ超え”は画期的にすごいと、他社の技術者などから評価されています。」
マツダも凄いですが、BYDの内燃機関の技術も、もはやトップレベルのものを持つとみて間違いないようです。
価格面では、今年発売された小型PHVセダンの「秦PLUS DM-i 冠軍版」
最廉価グレードの希望価格が日本円で194万7000円と、PHVで初めて10万元(195万円)を切る価格で投入されています。
確か、新型コロナ前は1元=15円でした。そのレート計算だと150万で、この価格+α-補助金45~55万で売られたら日本車は脅威ですよね。ただ、内燃機関の車を販売すると、メンテナンスなどでディーラー網の整備がBEVよりも必要ですし、何よりBYDは日本においてはBEVのみで勝負する戦略。足元では円安の激しい進行と中国に対するイメージも(今は特に)良くないですから、日本車メーカーもホッとしていることでしょう。
BYDは元々純ガソリンエンジン車(ICE)を作っていましたが、2022年4月にICU(オンリー)を全廃。この1年はBEVとPHVに特化した戦略にシフトし、その結果、2022年のBEVとPHVの販売台数は2021年比2.5倍の179万6600台に達しています。
今のところ確かな戦略眼とスピーディーな判断力。そして強力なリーダーシップを持ったオーナーがいる。加えて垂直統合式企業であるテスラやBYDが成功し始めているように見ます。
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