コキュートスの記憶

日々の出来事とか戦果(買い物)とか。
主にガンダムを中心にしています。

ヘルメス迷走 part11

2013年10月08日 | ゲームブック
今回は敵のアジトに潜入いたします。
物語も大詰めでございます。

128:
何とかキミは、T・Tのパトロールに見つからずに路地に入った。角
から見え隠れする見張りの背にそっと忍び寄る。
キミはナイフを引き抜いた。ナイフは余り得意ではないが、こういう
状況ではミスしろと言われてもやりようがない。
見張りの背後に立ったキミは、素早く左手を伸ばして男の口と鼻を押
さえ、左上方に引き寄せる。右手に持ったナイフを男の脇腹に刺した。
男が掠れたような声を上げて蹌踉けた。キミの背中が壁に当たる。キ
ミは男の体とビルの壁で挟まれた姿勢のまま、左手に力を込めつつナ
イフを抜いた。男の体から力が抜ける。
音を立てないようにそっと男の体を横たえ、キミは裏口からビルの中
に入った。
—ナオミはどこだ?—
ビルは2階建て、時間との勝負である。
・まず1階を探す:160
・まず2階を探す:103
1階を捜していると、撃たれて作者の悔しい一言があるので103へ。

103:
足音を忍ばせつつ2階に上がり、部屋を片隅から覗いて回る。一番端
の部屋を覗き込んだキミは、声を立てずに笑った。
他に何もない部屋にポツンと置かれたベッドの上にナオミが横たわっ
ている。
—さて、問題はこれからだ—
無駄と知りつつドアのノブに手をかけてみる。
驚いたことに、ノブは軽く回り、ドアが内側にスウッと開いた。
—罠か?—
・しかし、ベッドに寝ているのは確かにナオミだった:116

116:
キミはそっとベッドに歩み寄った。ナオミは静かに寝息を立てている。
よく見ると、左手にかけられた手錠がベッドのパイプに繋がれていた。
手錠を調べる。簡単に壊せるような華奢な造りのモノではない。
—そう巧くいくもんじゃないか—
鎖の繋ぎ目が甘そうだ。キミはナイフを取り出した。
キミの手が止まる。
キミの目は吸い付けられるようにナオミの首に向けられていた。
チェーンに繋がれたカプセルがそこにはあった。
キミの手が躊躇うようにナオミの首の後に回された。外れたネックレ
スがキミの手に残る。
—何をしている—
頭の中で誰かが囁いた。
—お前は何のためにここにいる—
—パンドラを取り戻すためだ—
—それが手にある今、長居は無用だ。早く引き上げろ—
暑くもないのに、キミはジットリと汗をかいていた。ナイフを持った
手が震える。
「鍵はここだぜ」
笑いを含んだ声に、君はパッと振り返って身構えた。
自動小銃を腰だめにした男が、鍵を摘んだ右手をキミに向けて突き出
しながら立っている。
「きっとまた会えると思ってたんだよ。他の連中は、お前がMADSの
残党と一緒にいると踏んで、隠れ家を捜しているが、オレはお前がこ
の女を助けに来る方に賭けた。お前はオレが殺す」
男は鍵をポケットに収め、ゆっくりと自動小銃を持ち上げた。その時
になってやっと、キミは男の顔に見覚えがあることに気づいた。街で
キミから金を脅し取ろうとして軽くいなされ、ナイフを抜いた男だ。
「そうか、アンタか」
「忘れたとは言わせねぇぜ」
男の顔が憎しみに歪んだ。
「オレをコケにしやがったヤツは生かしちゃおかねぇ…殺してやる」
「しつこいんだねぇ、アンタは」
キミは肩を竦めた。
「オレを捕まえろと命じたヤツは、“生かしたまま”って言わなかっ
たか?」
「知ったことかよ」
男の目が狂気のような光を帯びていた。トリガーにかかった指に力が
篭もるのが判るようだ。
・男に跳びかかる:176
・男にナイフを投げる:203
・不貞不貞しく開き直り、男の動揺を誘う:020
男に挑みかかると、ナオミが死んだり自分が死んだりするので、
020に行くのが正解でございます。
ちうとこで、次週に続きます。この話は次回で一応、終わります。
コメント
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