ぶつぶつ地蔵

地蔵 呟く ひーの言葉を。ぶつぶつと…。

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かわいい女

2005-10-18 19:47:16 | 舞台関係
10月17日。中崎町にあるCommon Cafeで、英世さんのひとり語りが行なわれた。
今年は聞きに来るのが4回目である。ひとり語りブームなのだろうか・・・いやいや、英世さんの活動が少しづつ広まって行っている証であろう。

今回の題材は、チェーホフの『かわいい女』

「いつもと違う語りを見せるわね」
と、ご自身のブログに書かれていたので、とても楽しみにして行った。

Common Cafeは以前、嶋田さんと蟷螂さんの語りを聞きに行った場所だ。
毎日ではないけれど、こういった、カフェと演劇(?)のコラボを楽しめるお店。
食事をしながら・・・お茶を飲みながら・・・芝居に、声に、耳を傾ける。
劇場と違う分、ざわざわカチャカチャ音がする。
でも、劇場と違う分、肩ひじを張らずに済む。

今回の演出は、1編だけを語り込むのではなく、散文的にチェーホフの作品を語った後に『かわいい女』に入って行く。
読む場所もいつもの同じ目線出はなく、脚立に登ったその上から。
話の中の人の数だけ、英世さんの表情が変わる。
今までは歴史的建造物での上演が多かった為、作品が限られていたと英世さんがおっしゃった。
そうだよね、歴史の重みを内包した空間で、それに負けない存在、それに溶け込む雰囲気を持つ作品は限られるのだろうと、素人の私でも思う。
今回はカフェ。閉鎖的で、でも、解放された空間。

今までの作品は渋い重みのある色合いだった。
この日の作品はホップでカラフルなイメージ。コロコロ変わる表情とそのテンポの軽快さ。

チェーホフは面白いと英世さんは言う。
どれだけ人間を観察しているのか、と思うとおっしゃる。

私的には、英世さんの語る物語はすべて面白い。・・・でも、自分で読むと味気ない。
何故や?
英世マジックなのだ。
人を、人の内の内側までも観察し洞察する作家の書いた作品を、人をそ知らぬ顔で、じぃ~~~っと深く深く観察し、想像する英世さんが読み砕き、再構築し、語って下さっているからなのだ。

『三人姉妹』の最後のシーンの「それでも生きて行かなくちゃね。働かなくては」の下りに涙が出そうになった。
『かわいい女』の滑稽なまでの純真さに笑い、でも、そこに自分の影を見た気がした。主人公(名前はややこしくって覚えられなかった)の真直ぐなまでの自分の今の心の表現はうらやましく感じたし、全てを頼りきる愚鈍さにはイライラした。でも、総じて、キラキラと幸せに自分を生きる為には、真直ぐ見つめる「何か」が必要なのだと思った。


公演終了後、ご一緒していた京ちゃまとそのままカフェでフードを摘みつつ、飲んでいた。
英世さんに感想を言ったりしながら。

今回の公演は、ネットラジオでの生放送だったんですって。インディペンデントフリンジ・・と言うらしい。チラシを今持っているけど、どうやってアクセスすれば良いのかが解らない・・・う~ん、機械オンチ。
上演中も生放送だったけど、その後少ししてからインタビューもあったのだ!
その現場に、だらだら飲み食いしてたお陰で居合わす事ができたのだ。ラッキィ

インタビューに答える英世さんは可愛かった(失礼ですね、すみません
女優の表情や口調になったり、素に戻ったり。くるくる変わるんだもの。
でもね、インタビューに答えた英世さんのコメントが忘れられない。
「私ね、思うのよ。クラシックが一番新しいって。だって、人はいつでも新しいものを求める。その中でずっと残って来たものなのよ。常に新しい感覚を与えるんだわ。」
まさにそうなんですよね!千之丞先生もそうおっしゃっていたし、私自身が古典を楽しいと思った時に感じる感覚なんですよね。まさに、その感じていた事を言葉にして下さった!!って思いましたね。

公演後、ぐずぐずしていたお陰で、いろいろ楽しいお話を聞かせてもらえました。
英世さん、毎回ありがとうございます。



次回の英世さんのひとり語りは木津町です。
11月5日 昼と夜の2回公演ですよ。演目は太宰治の御伽草子より「カチカチ山」
詳しくはこちらをご覧下さい。
私も行きたい!只今、時間調整中です

京の町は筋肉痛 ~二条城界隈での出会い編~

2005-10-18 13:39:11 | 呟き
さて、元気を取り戻したオイラが向う先は、二条城。
あんまり詳しく知らないけど、家康殿が建てられたお城なんだよね。で、世界遺産登録されてて二の丸が国宝なんだったかな?詳しくは京都のガイドブックを見ておくれ。必ず載ってるから
夷川通りを西に進む。ずんずん進む。途中で軌道修正と称して、二条通りに移動。
丸竹夷押御池(まるたけえびすに、おしおいけ)の二条通り。(京の通りを覚えるわらべ歌の一部です)
二条通りをずぃ~っと進む。ニ條駿河屋さんを発見・・・しかし定休日
何処のお店も、大概が定休日。日曜日ですからね。さすが京都です
それでも燦然と輝く文字を発見。ニ條若狭屋さん
創業は大正6年と京都の老舗の和菓子屋にしてはやや新しいめ・・・ではあるが、店構えも店内の雰囲気も申し分ありません。(総本家はどうなんでしょうね?検索出来ませんでしたが。。。)
不老泉という懐中しるこみたいなのがね、ごっつ可愛くって・・・一目惚れでゲットですわ。友達の分と合わせて3個入りを3コ。そして目を転ずれば・・・美味しそうな栗を発見(ニンマリ)や喜栗と幸福栗(名前が定かでない・・・確か、幸の文字が付いた栗なの)と詰め合わせにしようかとも思ったけれど、幸福栗6コ入りを購入
包んで頂いている間は、店内の椅子に腰掛けて待つ。そう、のんびり待つのだ。
大阪の人間はココでイライラと焦っちゃうね。特に急ぎの用事もないのにさ。京都の老舗の和菓子屋さんによく行くようになって、ゆったり話ながら、座りながら買うって事を覚えた。(ちなみに、三条木屋町にある月餅屋さんも大好きな和菓子屋さんでよく行くが、包んでもらっている間に立っていると「座っておくれやす」と柔らかく怒られる(怒ってないのかもしれないけど(笑))ので大人しく座るのだ。)
若狭屋さんはオイラはあまり知らなかったのだけど、お茶の世界では結構有名なお菓子屋さんらしい。(お茶の世界もよくしらないけど。。。
座って待っている間にお茶が出た。しかも、お菓子付き
 や喜栗と昆布茶
ほっこりと炊き上げた栗の甘露煮を餡で包み焼き目を付けた、や喜栗。丸まる1コ!上品な甘さが口に広がる。美味しい~♪昆布茶も合うんだな。
若狭屋さんは奥でお茶も頂けるので、観光の途中の休憩にも良いかもです

元気百倍。お土産も着々と揃えつつ、やっとこさ二条城へ。
(あ、二条通にはいろいろな史跡の碑なんかもありましたよ。薬師神社とか、ほにゃらら(←おい;)邸跡とか・・・)
さすが観光スポットだけあって、二条城周辺には観光バスや外人や日本人がうじゃうじゃ・・・それを横目に見ながら御池通へ。目指すは神泉苑。竜神様を祀ってるんだよね、確か。日本最古の庭園だったけ?(←嘘かも)義経と静が出会った場所でもアル、、、ので、良縁の場所とかも言われてるよね。で、神泉苑を目指そうとして・・・団体のおっちゃんおばちゃんその他モロモロが行く手を進んでいるのを見て断念。平日の昼間に来るわ。その方がまだマシそうやし・・・

神泉苑を断念したので、変わりと言っちゃ何だが、二条通のお家に沢山張られていたお札(?)の高松神明神社へ行くトコにした。きっと氏神様に違いないので。
姉小路通釜座にある高松神明神社は、ちょうど秋祭りの日だったらしく、お囃子の音がし、トップの写真のようにちいさな境内はとても綺麗に飾り付けられてあった。
 猿田彦様のお顔とお神輿
近所の方が沢山お参りに来られ、地に根ざした愛されている神社なんだなぁと思いながらお参りをしたのだわよ。
『幸村の智恵地蔵』と言われている神明地蔵さまが神社の境内にあるという、珍しい神社。神仏融合の名残りの神社なのですね、きっと。
この日はお祭りという事で、紅白のお餅を配り、お地蔵様もご開帳しておりました。(普段は悪戯をする人防止の為に扉を閉じているのです)とても美しいお顔のお地蔵様。
 頂いたお餅
小さな境内だったけど、かなりゆっくり堪能させて頂きましたわ。
以前父にあげたお守りの紐が切れてしまっていたので、こちらでお守りを頂こうかと思ったけれど、なんとなく踏み出せずに神社を後にした。

次に向ったのが、同じ釜座通にある薬師院。
これまた小さなお寺でしてね。お参りのガラガラの前に漆の小箱が置いてあって、御朱印とシールが入っている。一応500円で御朱印とシール2枚を頂いて帰りました。
このお寺、要予約で胡麻豆腐を頂けるようです。美味しそうだ。

さてさて、この時点で時刻は3時を回ったくらいでしたか。
そろそろ三条に向けて戻ろうか・・・と。
そういや、せっかく京都に来たのだから、そろそろ千枚漬けの季節になった事だし、東京の友達に千枚漬けを買って送るか!と思い立ち、急遽漬け物屋を探す事に。
漬け物屋を探している途中、梅干しの専門店おうすの里(サイト紹介は祇園店ですが、行ったのは室町店どす)があったので、立ち寄る。祇園店は混雑しているが、室町店はゆったり見る事ができるので好きだ。
ここには、昔ながらの酸っぱい梅干しと蜂蜜などで極秘に味付けをした甘い梅干しとがある。個人的には少し甘いのが好きだ。しかし、友達用に酸っぱい梅を購入した(笑)・・・その時
父から預かっていた、切れたお守りがない事に気づいた。そう、何処かで落してしまったのだ。
小銭入れに入れていたので、出し入れしている時に落したのに気づかなかったに違いない。
高松神明神社では見た記憶がある。あと小銭入れを出したのは、薬師院だけ・・・
探しても見つからないのは仕方がない。でも、探してもいないのに諦めてはバチが当りそう・・・戻るか。
しかし、薬師院には落ちておらず、そのまま高松神明神社へ戻ってみた。だがやはりお守りは落ちていない・・・一度は諦めようとしたが諦めきれず、境内にいらっしゃった宮司さんに聞いてみた。
オイラ「すみません、お尋ねしたいのですが・・・
宮司さん「はい、なんですか?
オイラ「お守りってなくしちゃったらどうなるのでしょう?」
宮司さん「(苦笑)長い人生、そう言う事もございましょう。大丈夫ですよ」
ほっとした。なんて優しい宮司さんなのでしょう。続けて思いきって聞いてみた。
オイラ「実は父のお守りが随分傷んでしまったので新しいのを頂こうと思って預かってたのですが、なくしてしまいまして・・・」
宮司さん「!コレくらいの?(大きさを示す)落ちてましたよ。ちゃんと保管してますよ。こちらでお預かりしてちゃんとしておきましょうか?」
おぉ・・・神様、コレはもう、ご縁以外の何ものでもないでしょう。
オイラ「ありがとうございます。申し訳ありませんがよろしくお願い致します。」

「お守りはね、わざわざ返しに来る必要はありません。ずっともっていて下さればいいんですよ。」そう言って下さった宮司様は、とても穏やかで優しいお顔だった。お地蔵様と少し似ているかもしれない。嬉しくて涙が出そうだった。
せっかくのご縁だからと、オイラは新しいお守りをこちらで頂いたのだ。

人って素敵だなぁ~。今日は素敵な出会いが沢山だ・・・とホクホクしながら、再度千枚漬けを求め徘徊する。
既に足がパンパンだ。
ズカズカと姉小路通を京阪三条目指して歩く歩く。しかしこの途中にオイラの求める漬け物屋さんがない事はオイラが一番良く知っている。
・・・仕方ない。錦近辺まで行くか・・・
途中、矢田寺で送り鐘を鳴らしつつ・・・目的のお漬け物屋さんは錦市場から少し離れた所にある大藤さんである。
こちらの千枚漬け・・・実はまだ食べた事がないのだ。普通のお漬け物は食べましたよ。美味しいかったです♪実はこのお店を知った今年の3月頃・・・既に千枚漬けの販売は終了してたのでした。なので、新しい蕪が出てくるまで待ってたいた訳なのですよ。で、やっと千枚漬けのシーズンになったのです。友達の分の千枚漬けを買い込み(ウチの分は今回は買わず。何故ならば、父が大安で千枚漬けを先に購入済みだったので)本日の予定は無事終了~

いや~~~~。ほんっと、沢山歩きましたさ。ヨレヨレっす。
最後のおまけは、あーママの家にパンや和菓子を渡す為寄り道。バスを使おうと思ったのだけど、次のバスが来るまで~っとバス停を歩いて行くウチにあーママの家に着いた
バス停5~6コ分は歩いたな。
もう、動けまへん。
あーと少し遊んだ後、家まで車で送ってもらった


これで、タイトルの意味が解るだろう。
翌日、全身筋肉痛に陥ったのだった。