山岳ガイド赤沼千史のブログ

山岳ガイドのかたわら、自家栽培の完全手打ち蕎麦の通販もやっています。
薫り高い「安曇野かね春の蕎麦」を是非ご賞味下さい

キムチは古漬けに限る

2019年02月06日 | 安曇野の暮らし

昨年末にキムチを漬けた。
大量の韓国唐辛子に千切り大根、リンゴ、ニンニク、ニラ、沖アミの塩辛、コチュジャン、煮干し粉なんか入れただろうか?
沖アミの塩辛が安く手に入ったのがきっかけで、作ったのだ。 
家では、辛いものを食べるのが僕だけなので、正月明けからひとりでキムチをせっせと食べていてはいたものの、食べ過ぎて暫くキムチはもういいやと思っていたので、最後の一袋の存在をすっかり忘れていたのだ。
ところが今日その最後の一袋が廊下に置かれた段ボール箱の上にちょこん放置されているのを発見した。

「あちゃ、忘れてた」

おそるおそるクタクタになったキムチのビニール袋を開封する。
おお!でもなんか良い感じ。
葉をちぎってつまみ食いしてみたが、ちょいと強めの塩漬けで作ったキムチが、馴染んで素晴らしく美味しくなっている。 
昼は僕以外は誰もいないので、早速豚キムチ丼を作ってみる。
キムチ、豚肉、長ネギのみで他には一切入れずさっと炒めるだけで、みめ麗しきキムチ丼の出来上がり!


「うぐぐっ!これ、美味いんじゃねえの!」
それから一気食いであった。

もう一回仕込もうかなあ。
キムチは古漬けに限る。 

 


冬の月を眺めて

2019年01月18日 | 安曇野の暮らし

月をこうやって撮影してみると、クレーターがとてもリアルで、直ぐそこにある物のようだ。
ちょいと手を伸ばせば届きそうな気がする。
もっとも、この広い宇宙の中でこんなに近くにある天体など他には無いのでそれも当たり前だけれど、月はまるで僕らと一緒に呼吸しているようだ。

月は地球の誕生と同時に出来たという。
つまり、月は地球の分身なのであって、地球が自転を始めたの頃の物理的因果関係がそのまま働いているので、月は自身の裏側を決して見せることは無い。
その誕生以来、ずっと同じ顔で僕らを見つめている。
月は満ちたり欠けたりしながらも、毎日地球のまわりをグルグル回りながら、地球の全てを知っているのだ。
それに引き替え、実は僕らは月の事は何も知らないのかも知れない。
なんて不思議な関係なんだろう。 

中国の衛星が月の裏側に着陸したって?
月の南極に基地を作るんだって?
何のため?
わからないものを知ろうとする知的欲求と言うのもあるだろうが。
でもやっぱ、何でもかんでもツバ着けたいんだろうな。
13億とも15億とも言われる人民を喰わせないとならないわけだから、とにかくツバをつける。
周さんもも大変だなあ。 

zozoの前澤さんがアーティストを引き連れて月に行くんだそうだ。
その費用はなんと一人100億円!
そもそもアポロ計画が終わって、もう数十年もの間、人は月に行っていないと思うのだが、いきなり月観光って、、、可能なのだろうか?
いくら何でも、リスク高すぎねえ? 
それで得られるものって一体何なんだろうか?
他に金の使い道はいくらでもあるだろうがようっ!
剛力ちゃん連れてくの?
もしかして、ヤキモチ妬いてるのか、おれ?
でも、もし誘われたらどうしよう?

誘われるわけないと思うけど。

行かんな、きっと。

 


冬の星

2019年01月16日 | 安曇野の暮らし

中学生の頃に大好きだった先生が星が好きで、学校が終わると一旦家に帰って、暗くなってからもう一度学校に出かけては望遠鏡を覗かせてもらっていた。
今考えれば、先生だって仕事が終わって早く帰りたかったろうに、星好き少年二人にキラキラした眼をして望遠鏡を覗かせてくれと懇願されては 、嫌とは言えなかったのだろう。
もう一人の星好き少年と、何回も押しかけては楽しい夜を過ごさせてもらった。
時期は冬で、僕にとっては冬の星空が一番馴染みがあって星座もわかるものはほとんど冬の星座だ。
コホーテク彗星は夕方の空に、ウエスト彗星は朝方だったので早起きをして何度も観たものだ。

冬の代表格と言えばやっぱり、オリオン座。
その左下にあるおおいぬ座、そしてそのおおいぬ座の首領と言えば、天空一の輝きを放つシリウス。 
オリオン座の右上には V字の角が目立つ牡牛座。
牡牛座の腰の辺りにはプレアデス星団(すばる)もあって これまたドラマチックな星座だと思う。
因みに僕は牡牛座生まれだから、特別な思い入れもある。
免許を取って初めて自分で買った車もスバルだったなあ。
しかし谷村新司の「昴」はさほど好きではない。

そんな訳で、冬になるとクソ寒いのに僕は星空を眺めたり、写真を撮ったりするのが好きだ。
冬の星座はキラキラ瞬いている。
キラキラキラキラ、わかりやすい星達がとても美しい。
宇宙にいけばおそらく星は微塵も瞬かないはずだが、やっぱり、星は瞬いてナンボだと思うのだ。
瞬く星に包まれているとまるで宇宙空間に漂っているような気がしてくる。
それに比べて夏の星は、ほとんど瞬いていない。
キラキラしない星空はなにか物足りなく感じてしまう為だろうか?蚊に刺されるのが嫌な為だろうか?夏の星空にはイマイチそそられないのである。
さそり座も格好いいし、はくちょう座もなかなかだし、天の川だって凄いのにねえ。

望遠鏡を覗かせてくれていた波多腰先生はお元気だろうか?
当時40歳くらいだったと思うから、今は80歳を越えた辺り。

お元気でいらっしゃる事をお星様にお願いしよう。 


 


今年一番の冷え込みの中

2019年01月10日 | 安曇野の暮らし

遅ればせながら、皆様明けましておめでとうございます。
おまえ今頃なに言ってんだと言われそうですが、本日の安曇野の朝をお裾分け。

なんか未明に目が醒めてしまって、やたら寒いのでもしやと思い外に出てみると、外気はキンキンにに冷え切って、今年一番の冷え込みって感じなのだった。
放射冷却だ。
そして空を見上げるとそにこは満点の星空。
オリオン座は既に西に沈んでしまったようで、見慣れない春の星座が瞬いていた。
あー、寒いなあ、眠いなあ、どうしよう?でもきれいだろうなあ。
辛いけど、撮影に出かける事にした。 

先ずは、お気に入りの高瀬川の河原へ。
風もなく伏流水が染みだした小さな池はまるで鏡のようだった。
三脚を据えシャッターを切った。
足の裏からじんじんと伝わってくる冷たさに、地団駄を踏みながらまたシャッターを切る、そしてシャドウボクシング、また地団駄。

ひとしきり撮影してから、安曇野を見下ろす丘陵まで移動して、北アルプスが茜に照らされるのを待った。
ほんのわずかな時間なのに、なんと、カメラや三脚は見る見る霜に覆われていく。
一体どのくらいまで冷えたのだろうか?
それにしても寒い。
なんとか根性で朝まで頑張った。
意外と偉いな、おれ。 

帰りの車中で聞いたラジオでは、菅平でマイナス23.8度と言っている。
そりゃ寒いはずだわ。
でもその寒さが心地よかった。 

と言うわけで、今年もよろしくお願い致します。 

 


新蕎麦は粗挽き田舎蕎麦で

2018年11月12日 | 安曇野の暮らし

 

先日収穫した蕎麦を初めて粉に挽き蕎麦を打った。
毎年第一回目の蕎麦打ちはワクワクドキドキなのだ。
収穫したばかりの玄蕎麦には藁やら小石やらが結構混ざっているので、数種類のフルイと、唐箕(とうみ)という風でゴミやらホコリやらを飛ばす原始的ながらも画期的な古道具で玄蕎麦粒だけを取り出していく。
フルイの目もアレコレ吟味し、唐箕は風量と落ち口の広さなどを繊細にコントロールして行うのだ。
こうして綺麗になった玄蕎麦だが、これではまだまだ足りない。
次はこの玄蕎麦を磨きにかける。
玄蕎麦にはまだまだホコリやら萼?やらが張りついているので、これを網袋に入れてテーブルの上でずりずり揉んで揺さぶり続けること15分。
ようやく粉挽きに値する磨き玄蕎麦粒となる。
これ、めちゃ疲れるんだよなあ。
しかし、こうしてようやく雑味のない蕎麦が打てるのだから仕方がない。

今回はその課程で出てくる未熟なハネものがもったいないので粉にしてみた。
しいなだったり未熟な蕎麦粒が多い為、どうしてもか黒い外皮が多く混じるので、仕上がりはまっ黒な田舎蕎麦となった。
おまけに結構な粗挽きなので 繋ぐのは難しいのだが、新蕎麦の粘りに助けられ、何とか蕎麦になった。

さてさて、んー、うんまい!

今日日の最新機械を使っての細く上品な白っぽい蕎麦もいいけど、こんなのも好きだなあ。 


 


おひさま醤油を絞る

2018年11月12日 | 安曇野の暮らし

仲間で育てたもろみを絞ってもらった。
もろみとはつまり醤油の素で、麦麹に煮た大豆と塩を混ぜて樽の中で寝かせたものだ。
これを適度に湯で割って眼の荒いキャンパス布袋に入れて「舟」と言われる絞り器で絞れば自家製醤油となる訳だ。
醤油造りは麹造りが大変で、以前は自分の家で三日三晩寝ズの番をして仕込んだ麹でやっていたが、最近近所にMさんという醤油絞りを生業とする人が住むようになって、麹作りと最後の絞りをやってくれるので、画期的に醤油造りが楽になった。
今年二月、Mさんに作ってもらった麹に大豆と塩を混ぜ樽に仕込んで、陽の当たる南側の軒下で十ヶ月寝かして出来上がったもろみ。 
醤油とか味噌というと、陽の当たらない冷暗所で静かに育てるモノというイメージがあるが、最近の醤油もろみはビニールハウスの中でガンガン陽に当てて温度を上げて熟成させる。
今年の猛暑を炎天下で耐えて育ったかわいいもろみ、湯で割るとかぐわしい香りが辺りに立ちこめた。
甘さと香ばしさ、とめどなくあふれ出る複雑なこの醤油の香りに、仲間の顔もほころぶ。 

もろみを絞り袋にいれて、丁寧に舟に寝かしていくと、自然に舟口から琥珀の醤油が滴りおちる。
空気に触れ更に香しく香る醤油。
新鮮な醤油は黒と言うよりワインの様に赤いと言うがまさしくそんな感じ。
舟口を指で絡め取って舐めてみる。
「うわーっすげっ!醤油だし」 
当たり前だが、感動しちゃう。
絞り袋を並べ終えて次はジャッキで加圧して絞り込んでいくと舟口からは勢いよく醤油がほとばしり出た。
絞り終えて最後に火入れをし殺菌し発酵をとめる。 

一時間ほどゆっくりと絞り上げた生醤油を巻き寿司と天ぷらで頂いた。
んーんーいいんでないのこれ?
手前味噌ならぬ手前醤油なのはわかって居るが、ふくよかな香りと甘みはなかなかのものだ。
絞った醤油は再び樽で静かに寝かせ、しばらくして澱を鎮めてから瓶詰めする。
今日は刺身だな。ふふふ。  

 

 


霜が降る前に もう一度あのひとに〜♪

2018年11月08日 | 安曇野の暮らし

霜が降りるようになると地物は出回らなくなるので、今の内にとついつい買ってしまうパクチー。
嫌いな人も多いと思うのだが、僕は大好きだ。
薬味として汁物の麺類に乗っけても良い感じだけど、茎は結構筋っぽいから、さてどうしたもんかと考えて、刻んでオリーブオイルと粉チーズ、ツナをいれてミキサーにかけてパスタソースに。
茹で上げたスパゲッティーと和えて葉っぱをひとつかみ乗っければ完成だが、これ、旨いす!
パクチーとツナのグリーンパスタ。
昼間から白ワインでも飲みたくなってしまうが、グッと我慢、涙
因みに根っこは天ぷらが絶品


圧力鍋で長浜ラーメン

2018年10月25日 | 安曇野の暮らし

時々ラーメンスープをとっている。
鶏ガラ、或いは豚骨、或いはその合わせ技。
最終的に煮干しなどの魚介を入れることもある。
基本的には保温が出来る魔法鍋で時々火を入れてはほったらかすと言うのが僕のやり方で、澄ましスープなら半日ぐらいで出来上がる。
白湯スープをとるにはなんと二日以上の時間がかかる。
本格的ラーメン屋のように、一日中グラグラと寸胴鍋に火を入れとくわけにもいかないので、僕はこのほったらかし法が一番楽ちんで省エネなのだ。

ところが、最近家の納戸で古い圧力鍋を見つけたのだ。
「あらあ、家にあったんだ!使えるのかなあ?」
外観は古びているがゴムパッキンはまだしっかりしているし何とか使えそうだった。
むかし、山小屋の厨房で圧力鍋の目詰まりによる爆発事件があって、それもあって怖くて、手を出すことがなかった圧力鍋。
二日かかるほったらかし法によるラーメンスープ、圧力鍋だったらいったいどのくらいで出来るのだろう?
フツフツと興味が沸いてきた。

早速豚骨を買いに行き、ハンマーでたたき割って下茹でして茹でこぼしたら、圧力鍋に豚骨と水を投入、強火にかける。
ほどなくして、圧力弁からシュッシュッシュッシュッと小気味良い蒸気の音。
鍋は正常に働いてくれているようだ。
弱火にしてそのまま45分加熱していったん火を落とした。
30分ほどして圧力が下がったところで蓋をあける。

「おいおい、すごいぞこれ!」
まだ白濁はしていないが、軟骨や骨髄までもドロリと溶け出して良い感じになっているではないか!
硬い骨だけを取り除いてから再び30分圧力鍋を火にかけてから最後にザルで濾して出来上がりだ。

醤油ダレと合わせて丼に張る。
麺はストレートの極細麺は残念ながら手に入らなかったので、縮れ極細麺を茹でがまんする。
チャーシューにキクラゲ、小ネギに味玉、そして紅ショウガを乗せれば、長浜ラーメン風の一丁出来上がりだ。 
麺がのびる前に食べねばと気持ちはやるが、それをグッと堪えて写真撮影する手も震える。
みめ麗しき長浜ラーメンだ。 

さっぱりしているが旨味充分のクリーミーな白湯豚骨スープはなかなかのもんだった。
しかもこれが二時間ほどで出来てしまうとは!

恐るべし、圧力鍋。

あれやこれや作ってみたいと、夢はひろがる。

 


この時期のお楽しみ

2018年10月24日 | 安曇野の暮らし

新米にイクラ。
生筋子をほぐして漬け込む、この時期ならではのチョー贅沢。
毎年ちょっと奮発して買うのだが、昨年より若干安かったかな。
今日ぐらいはメシが見えないくらいにぶっかけてヤレ!と思ったのだが、やはりちょっとビビリました。
残りは冷凍して正月用に。