あの日僕はスキーに出かけていた。前日には良い雪が降ってパウダー滑りにとコルチナスキー場に出かけたのだ。現場で会ったガイド仲間とひとしきり滑って疲れ始めた頃だった。ブナの森を縫うように滑っていた僕は誤って木に激突してしまった。板は外れず、僕はそのまま二本の木の間に逆さまにひっかかってしまった。おまけに猛烈に背中が痛む。ひとりもがけど苦しめど脱出できない。仲間は気づかず先に下ってしまった。痛みに耐え渾身の力を振り絞ってようやく脱出するのに10分程かかっただろう。体勢を整えて板を履くが、背中が痛くてまともに滑ることが出来ない。駐車場へたどり着くまでどれほど長く感じたろう。車に乗り込んで家に帰ろうとしたが、座っていることさえままならない。途中何度も休みながらようやく僕は家に帰りついた。
「やっちまったな、こりゃ」
腰から脊椎にかけて半端な壊れ方ではないような気がした。絶望的な気持ちで横たわっていたその時、我が家が大きく揺れ始めた。その震動は通常の地震とは全く違う激しい横揺れ。ミッシミッシと我が家の古い軸組がきしんだ。その揺れは2分ほども続いたように思う。
揺れが収まってテレビを点けた。それからは、それぞれ皆さんが体験したそれである。忘れもしないあの一日。あれから3年が過ぎ僕はいったい何をしたのだろう?
友人のガイドでもあり岳沢ヒュッテ支配人の坂本龍志君が僕が以前にシェアした動画をこの時期にシェアくれたので、僕ももう一度ここに掲載させて頂きます。前にも「涙が止まらないのです」として紹介したのですが、これは僕の生涯の中で最も衝撃的な画像なのです。
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(かなり衝撃的な動画です、閲覧には覚悟をもって臨んでください)
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