【誕生日】
☆アルレッティ Arletty (1898.5.15~1992.7.23)
舞台出身で、映画界では遅咲きながらも中年女性の魅力をいかんなく発揮したフランスの女優です。
パリ郊外のクールブヴォワに生まれ、イディス・バルビエ専門学校で教育を受けたのち、マネキンから舞台を目指し1929年に
オペラで初舞台を踏みました。1935年にジャック・フェデーの『ミモザ館』では傍役ながらも雰囲気を醸し出す女優として
注目を集め、マルセル・カルネ監督の1938年の『北ホテル』、1942年の『悪魔が夜来る』において中年女性の艶やかさで
その存在感を示し、1945年の『天井桟敷の人々』のガランス役で一気に大女優に昇り詰めました。
第二次世界大戦直後の1945年にドイツ人将校との不倫の罪で有罪判決を受けて一時映画界から消えていましたが、1954年には
『外人部隊』や『われら巴里ッ子』で復帰し、映画や舞台などで活躍を続けました。しかし、1964年に事故で視力を失い
映画女優としての道を絶たれてしまいました。
【主要出演作品】
1935年『ミモザ館』Pension Mimosas
1938年『北ホテル』Hôtel du Nord
1939年『陽は昇る』Le jour se lève
1942年『悪魔が夜来る』Lea Visiteurs du soir
1945年『天井桟敷の人々』Les Enfants du Paradis
1954年『外人部隊』Le Grand jeu
1954年『われら巴里ッ子』L'air de Paris
1962年『ヒッチ・ガール』Les petits matins
1962年『史上最大の作戦』The Longest Day
☆ジョセフ・コットン Joseph Cotten (1905.5.15~1994.2.06)
奇才オーソン・ウェルズの盟友で、『市民ケーン』『第三の男』で映画史に名を残したアメリカの俳優です。
ヴァージニア州ピータースバーグにうまれ、地元のハイスクール卒業後にワシントンのヒックマン演劇学校に入り舞台俳優を
目指しました。1938年にオーソン・ウェルズが主宰するフェデラル・シアターズ・プロに参加し、全米を恐怖に陥れたラジオ
放送『宇宙戦争~火星人襲来』の放送に参加、1941年にはオーソン・ウェルズ監督から『市民ケーン』の準主役を与えられ
一躍ハリウッドに名を残す俳優となりました。その後主役を張れる俳優としてハリウッドでの仕事に追われていましたが、
1949年にイギリスにわたってキャロル・リード監督の『第三の男』で盟友オーソン・ウェルズと共演して再び映画史に名を
残しました。その後はハリウッドのB級作品続きで人気も下降し、1981年に脳卒中により引退を余儀なくされました。
【主要出演作品】
1941年『市民ケーン』Citizen Kane
1941年『リディアと四人の恋人』Lydia
1943年『疑惑の影』Shadow of a Doubt
1944年『ガス燈』Gaslight
1944年『君去りし後』Since You Went Away
1945年『ラヴレター』Love Letters
1946年『白昼の決闘』Duel in the Sun
1947年『ミネソタの娘』The Farmer's Daughter
1948年『ジェニイの肖像』Portrait of Jennie
1949年『第三の男』The Third Man
1950年『旅愁』September Affair
1953年『ナイアガラ』Niagara
1958年『黒い罠』Touch of Evil
1961年『ガン・ファイター』The Last Sunset
1960年『ふるえて眠れ』Hush... Hush, Sweet Charlotte
☆ジェームズ・メイスン James Mason (1909.5.15~1984.7.27)
知的なクールさが印象的な玄人好みのイギリスの俳優です。
イングランド北部ハダーズフィールドに生まれ、ケンブリッジ大学で建築学の学位も取ったのですが、好きな演劇の雑誌で
メロドラマの俳優を募集している広告を見つけてこれに応募して初舞台を踏みました。やがてオールド・ヴィク座の一員と
なり、ウエスト・エンドの舞台に立っていた時に映画界から誘いを受け、1943年に『灰色の男』で映画デビューしました。
これが高く評価されて、1945年にコンプトン・ベネット監督の『第七のヴェール』、1947年にはキャロル・リード監督の
『邪魔者は殺せ』に主演し、人気スターの仲間入りを果たしました。
直後の1947年にはアメリカに渡り、ブロードウェイ、ハリウッドへと進出し、屈折したニヒリストとして主役から傍役までを
こなして生涯100本以上の作品に出演し続け、息の長い俳優人生を全うしました。
【主要出演作品】
1943年『灰色の男』The Man in Grey
1945年『第七のヴェール』The Seventh Veil
1947年『邪魔者は殺せ』Odd Man Out
1947年『霧の夜の戦慄』The Upturned Glass
1949年『ボヴァリー夫人』Madame Bovary
1951年『パンドラ』Pandora and the Flying Dutchman
1952年『五本の指』5 Fingers
1952年『ゼンダ城の虜』The Prisoner of Zenda
1953年『三つの恋の物語』The Story of Three Loves
1954年『スタア誕生』A Star Is Born
1954年『海底二万哩』20,000 Leagues Under the Sea
1957年『日のあたる島』Island in the Sun
1958年『針なき時計』Cry Terror!
1959年『北北西に進路を取れ』North by Northwest
1960年『日のあたる島』Island in the Sun
1962年『ロリータ』Lolita
1964年『ローマ帝国の滅亡』The Fall of the Roman Empire
1964年『女が愛情に渇くとき』The Pumpkin Eater
1965年『ロード・ジム』Lord Jim
1965年『太陽が目にしみる』Los Pianos mecánicos
1966年『ブルー・マックス』The Blue Max
1966年『ジョージー・ガール』Georgy Girl
☆ミレーユ・ダルク Mireille Darc (1938.5.15~2017.8.28)
そばかすの笑顔としなやかな容姿でバルドーの再来と言われたフランスの女優です。
南仏のトゥーロンに生まれ、そこのコンセルヴァトワールで演劇を学び、19歳の時にパリに出て舞台やTVドラマに出演し、
1960年の"Les Distractions"(気晴らし)の端役で映画デビュー、その後『何がなんでも首ったけ』など十数本の映画に出演
していますが当時の評価は芳しくなく、日本でも殆ど公開されていません。
しかし、1965年にジョルジュ・ロートネル監督の『恋するガリア』に主演し、妖しげな肢体で男から男へと渡り歩くガリア
を演じて爆発的な人気を得、バルドーの再来と言われて一大センセーションを巻き起こしました。
その後も主としてロートネル作品に出演していましたが、1968年にジャン・エルマン監督の『ジェフ』でアラン・ドロンと
共演したことが縁となって、ドロンが亡くなるまで二人は同棲生活を続けました。
【主要出演作品】
1960年『何がなんでも首ったけ』La bride sur le cou
1965年『恋するガリア』Galia
1966年『皆殺しのバラード 』Du rififi à Paname
1966年『エヴァの恋人』À belles dents
1967年『太陽のサレーヌ』La grande sauterelle
1967年『ブロンドの罠』La blonde de Pékin
1967年『牝猫と現金』Fleur d'oseille
1967年『ウイークエンド』Week End
1969年『ジェフ』Jeff
1970年『ボルサリーノ』Borsalino
1971年『栗色のマッドレー』Madly
1974年『愛人関係』Les Seins De Glace
☆トリニ・ロペス Trini Lopez (1937.5.15~ )
『天使のハンマー』『ラ・バンバ』のヒットで知られたメキシコ系の米国人歌手、俳優です。
メキシコ系米国人としてダラスのリトルメキシコ地区に生まれ育ち、1952年、15歳の時にテキサス州ウィチタフォールズで
自前のバンドを結成、1958年にソロ歌手としてデビューしています。1963年の『天使のハンマー』が全米3位の大ヒットと
なってゴールデンディスクを獲得、1960年代には『さびた手錠』『漕げよマイケル』などのカヴァー曲もありましたが、
1966年に麻薬撲滅キャンペーン映画『悪のシンフォニー』の劇中で、メキシコ民謡をロック調にリメイクした『ラ・バンバ』を
披露して話題になりました。
↓はトリニ・ロペスの『天使のハンマー』 【YOUTUBEより】
↓はトリニ・ロペスの『ラ・バンバ』 【YOUTUBEより】