港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


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シネマ・ポップス…ときどきイラスト

『10月5日』その1

2019-10-04 22:03:30 | 明日は誰の日

【誕生日】


☆マリー・ラフォレ Marie Laforêt (1939.10.05~2019.11.02)



物憂いそうな表情で不思議な魅力を持つ女優、そしてカリスマ的存在の歌手です。
ジロンド県スラック-シュル-メールに生まれ、1959年に姉に替って出場したラジオのタレントコンテスト『スター誕生』で
審査員のルイ・マル監督に絶賛されて優勝し芸能界入りしました。1960年にルネ・クレマン監督の『太陽がいっぱい』の
ヒロインに抜擢されアンニュイなムードを持つ美女としていきなり脚光を浴びてスターの道を歩き始めました。
1961年にはヌーヴェルヴァーグ派のマルセル・ムーシー監督による『赤と青のブルース』に出演し、映画の主題歌となった
"Saint Tropez Blues" が初のシングル盤としてヒットし歌手としても認められるようになりました。
その後、『金色の眼の女』『国境は燃えている』などで物憂いそうな表情で不思議な魅力を持つ役柄をこなしていましたが、
1960年代後半からは映画から退き、歌手としての活動に主軸を置くようになりました。
『赤と青のブルース』に次いで1963年にリリースした『愛の収穫』がフランス国内でヒットし、1960年代後半からEPのほか
数多くのアルバムを発表、欧州の各国の言語で囁くように唄うなどでヨーロッパでカリスマ的な存在となりました。

【主要出演作品】
1960年『太陽がいっぱい』 Plein soleil【YOUTUBEより】

1961年『赤と青のブルース』Saint Tropez Blues

1961年『金色の眼の女』La Fille aux yeux d'or【YOUTUBEより】

1961年『素晴らしき恋人たち』Amours célèbres
1962年『アメリカの鼠』 Le Rat d'Amérique

1963年『女は夜の匂い』À cause, à cause d'une femme

1965年『ジャガーの眼』Marie-Chantal contre le docteur Kha

1965年『国境は燃えている』Le Soldatesse【YOUTUBEより】


【主要歌唱曲】
『赤と青のブルース』Saint-Tropez Blues【YOUTUBEより】

『シベールの日曜日』Aux Marches du Palais【YOUTUBEより】

『風に吹かれて』Blowing In The Wind 視聴
『マンチェスターとリヴァプール』Manchester et Liverpool 視聴
『モナムール・モナミ』Мon amour mon ami【YOUTUBEより】

『ひとりぼっちの浜辺』La playa【YOUTUBEより】

『青春の光と影』Je N'ai Rien Appris 視聴
『サウンド・オブ・サイレンス』Je N'ai Rien Appris 視聴
『コンドルは飛んでいく』El condor pasa 視聴
『ただ一人だけでなく』(朝日の当たる家) House of the rising sun 視聴



『10月5日』その2

2019-10-04 19:15:28 | 明日は誰の日

【誕生日】


☆ルイ・リュミエール Louis Lumière (1864.10.05~1948.6.06)



現在の映画(シネマトグラフ)の発明者で、「映画の父」と呼ばれるリュミエール兄弟の弟です。
肖像画家で写真館を開業していた父親のもとに、兄のオーギュストに次いで二歳年下の弟ルイが生まれました。兄弟は父親の
仕事を手伝い感光剤や写真乾板の研究・改良をしていましたが、1894年にパリでエジソンの開発した映画(キネトスコープ)を
目の当たりにして仰天しました。ただ、このキネトスコープは一度に客一人が見られる覗き眼鏡(のぞきからくり方式)だった
ので、兄弟はキネトスコープを自分たちの創造で改良し、スクリーンに投影することにより一度に多くの人々が鑑賞できる
シネマトグラフの発明に成功、1895年にパリのホールに集まった人たちの前でスクリーンに映画を映し出して見せました。
兄弟が映し出した『工場の出口』はリュミエール工場に出入りする従業員たちを映しただけの映像でしたが、初めて映画を
観た人々は映画に驚きそして感動したそうです。
さらに、カメラに向かってくる汽車を映した『シオタ駅への列車の到着』、乳児が食事をしている映像『赤ちゃんの昼食』、
農夫が散水している『水をかけられた水夫』などの動画を撮影、それぞれが後々の記録映画、ホームドラマ、コメディを
示唆していると思える現在のジャンルを揃えていました。
兄弟は1900年に開催されたパリ万博でも映画を上映した後に、シネマトグラフの特許をパテに売り渡し映画事業から撤退する
ことになりますが、映画は多くの開拓者の手によって進化を遂げていき、ロベール・ウータン劇場の支配人でもある手品師
ジョルジュ・メリエスによってトリック撮影が編み出され、1902年には最初の劇映画『月世界旅行』によって映画が完成
されていきました。

↓はリュミエール兄弟の初期フィルム【YOUTUBEより】



☆ジョシュア・ローガン Joshua Logan (1908.10.05~1988.7.12)



ブロードウェイ演出家から映画界に転じ楽天的なミュージカルを得意としたアメリカの映画監督です。
テキサス州テクサルカナに生まれ、プリンストン大学在学中から舞台演出家を目指しました。卒業後はモスクワ芸術座に
留学してスタニスラフスキーから演出を学び、帰国後にブロードウェイで斬新な演出による『アニーよ銃をとれ』『南太平洋』
『ピクニック』などのヒットをとばし、1955年に舞台のヒット作『ピクニック』の映画化を監督して認められるようになり
次いで『バス停留所』『南太平洋』など安定した演出のミュージカル作品を世に送り出しました。

【主要監督作品】
1955年『ピクニック』 Picnic 

1955年『ミスタア・ロバーツ』Mister Roberts
1956年『バス停留所』 Bus Stop

1957年『サヨナラ』Sayonara
1958年『南太平洋』 South Pacific 

1960年『のっぽ物語』 Tall Story

1961年『ファニー』 Fanny
1964年『ミスタア・パルバー』 Ensign Pulver 
1967年『キャメロット』 Camelot
1969年『ペンチャー・ワゴン』 Paint Your Wagon 


【ご命日】

★ヴィセンテ・グレコ Vicente Greco (1888.2.03~1924.10.05)



アルゼンチン・タンゴ初期の名バンドネオン奏者、指揮者、そして作曲家。
主な演奏曲として『エル・モロチート』『エル・フレーテ』『ロドリゲス・ペーニャ』などがある。


★サム・テイラー  Sam Taylor (1916.7.12~1990.10.05)



「ムード・テナーの帝王」と称されたアメリカのテナー・サックス奏者。
主な演奏曲として『ハーレム・ノクターン』『ダニー・ボーイ』『テンダリー』『シャンゼリゼのブルース』などがある。


★ニニ・ロッソ Nini Rosso (1926.9.19~1994.10.05)



『夕焼けのトランペット』のヒットなどでトランペットの詩人と称されたイタリアのトランペット奏者。
主な演奏曲として『夕焼けのトランペット』『さすらいのマーチ』『夜空のトランペット』などがある。