港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


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『10月14日』

2019-10-13 18:00:25 | 明日は誰の日

【誕生日】


☆ルイ・デリュック Louis Delluc (1890.10.14~1924.3.22)



ルイ・デリュック賞に名を残すアヴァン・ガルド(前衛)映画の先駆的なフランスの監督です。
ドルドーニュ県カドゥアンで薬剤師の子息として生まれました。1903年に家族とともにパリに移って中等教育を受けました。
1909年頃から雑誌などに批評を寄稿していました。やがて女優で後の妻となるエヴ・フランシスの影響もあって映画に興味を
持つようになりました。名言「映画は第七芸術」のリチョット・カニュードが史上初の映画批評家でしたが、デリュックも
追随するように1917年から映画誌『ル・フィルム』に映画批評を投稿し、雑誌『シネア』などの編集をするようになりました。
やがて批評から実践へと移り、1920年にジュルメール・デュラック監督の『スペイン祭』の脚本を書いて映画界にデビュー、
同年に監督二作目となる『沈黙』を発表しました。この作品において自然な美術装飾を生かしながら持論のフォトジェニー説を
実践、停滞していたフランス映画界に前衛的な芸術映画を復興させました。
続いて1921年に『狂熱』を発表、この作品もまたフォトジェニー論の実践で、字幕はないが映像だけで作者の意図が伝わる
ように作られており、映画の基本は映像であることを証明した一作でもありました。
ただ、興行的には失敗の連続で経済的にも困窮し、1924年の『洪水』を撮り終えた後に幼少のころからの虚弱体質への疲労も
重なって33歳の若さでこの世を去ってしまいました。
1937年には彼の優れた業績を後世に伝えるために、毎年最も革新的・前衛的な特色を発揮したフランス映画に対して授与される
「ルイ・デリュック賞」が創設され、これまでにジャン・ルノワール、マルセル・カルネ、ジャン・コクトー、ロベール・
ブレッソン、ルイ・マル、アンリ・コルピ、アニュエス・ヴァルダ、アラン・レネなど錚々たる巨匠たちが受賞しています。

【主要監督作品】
1920年『黒い煙』 Fumée noire
1920年『沈黙』 Le Silence

1920年『エルノアからの道』 Le Chemin d'Ernoa
1921年『狂熱』 Fièvre

1921年『雷』 Le Tonnerre
1922年『どこからともなく女』La Femme de nulle part
1924年『洪水』 L'Inondation


☆リリアン・ギッシュ Lillian Gish (1893.10.14~1993.2.27)



純粋可憐な薄幸のヒロイン役で、映画創世期に最も輝いたハリウッド女優です。
オハイオ州スプリングフィールドに生まれました。母親が女優だったことから5歳から妹のドロシーと舞台に立つように
なりました。やがて母親が姉妹をすでに人気スターとなっていたメアリー・ピックフォードに会わせ、メアリーが姉妹を
D・W・グリフィスに紹介したことで女優の道が開けました。グリフィスは数本の短編に娘役として起用し、1915年には
サイレント映画の大作『國民の創生』、さらに翌年の『イントレランス』といった超大作に出演して認められるようになり
1919年の『散り行く花』の薄幸の少女が素晴らしい評判となってスターの座を確実にしました。
その後もグリフィスと『東への道』『嵐の孤兒』などのヒット作に主演していましたがグリフィスとのコンビを解消して
ヴィクトル・シェストレム作品の『真紅の文字』『風』などに出演していましたが、トーキーに移ってからは映画から
遠のき、以降は舞台出演に専念し、映画出演は極端に少なくなってしまいました。

【主要出演作品】
1915年『國民の創生』The Birth of a Nation

1916年『イントレランス』Intolerance

1918年『世界の心』Hearts of the World
1918年『偉大なる愛』The Great Love
1919年『散り行く花』Broken Blossoms

1920年『東への道』Way Down East

1921年『嵐の孤兒』Orphans of the Storm
1923年『ホワイト・シスター』The White Sister

1924年『ロモラ』Romola
1926年『真紅の文字』The Scarlet Letter

1928年『風』The Wind

1930年『白鳥』One Romantic Night
1946年『白昼の決闘』Duel in the Sun
1948年『ジェニイの肖像』Portrait of Jennie
1958年『私に殺された男』Orders to Kill
1960年『許されざる者』The Unforgiven


☆クリフ・リチャード Cliff Richard (1940.10.14~ )



イギリスのプレスリーといわれた人気ポップミュージック・シンガーです。
インドのラクナウで生まれ、1947年のインド独立にあたりイギリスに帰国しました。学生時代はスポーツと演劇に夢中
でしたが、15歳の時に仲間とバンド「ザ・ドリフターズ」を組み、これがノリー・パレーマーに認められて1958年に
EMIレコードと契約しました。同年のデビュー曲『ムーヴ・イット』が全英2位のヒットとなって一躍英国のプレスリーと
呼ばれるようになりました。1961年には映画にも進出し、『若さでぶつかれ!』の主題歌『ヤング・ワン』が全英1位に
輝き、その後も歌と映画で全英のアイドル的存在になりました。
意外にアメリカではそれほどヒットしていませんが、日本では『サマー・ホリデイ』『ラッキー・リップス』などが当時の
チャートを賑わしました。ただ『しあわせの朝』はどうやら日本だけでヒットしたようです。
その後もイギリスではポップミュージック・シンガーとして長期に渡って中心的存在となりました。

【主要歌唱曲】
1958年『ムーヴ・イット』Move It 全英2位 視聴
1962年『ヤング・ワン』Young Ones 全英1位
1963年『サマー・ホリデイ』Summer Holiday 全英1位
1963年『ラッキー・リップス』Lucky Lips 全英4位、全米62位

1964年『レッツ・メイク・ア・メモリー』 視聴
1968年『コングラチュレーションズ』Congratulations 全英1位、全米99位 視聴
1969年『しあわせの朝』Early In The Morning


【主要出演作品】
1961年『若さでぶつかれ!』The Young Ones

1963年『太陽と遊ぼう!』Summer Holiday

1966年『太陽をつかもう!』Finders Keepers


【ご命日】

★レナード・バーンスタイン Leonard Bernstein (1918.8.25~1990.10.14)



ニューヨーク・フィルの指揮者で、映画『ウエストサイド物語』の作曲でも知られるアメリカの音楽家。


★ビング・クロスビー Bing Crosby (1903.5.03~1977.10.14)



ポピュラーシンガー、映画俳優そしてエンターテイナーとして20世紀の米国を象徴する代表的スター。
主な出演作品として『ワイキキの結婚』『スイング・ホテル』『我が道を往く』『上流社会』などがある。


★エロール・フリン Errol Flynn (1909.6.20~1959.10.14)



冒険活劇スターとして人気を博しましたが、私生活ではかなりの問題児であったハリウッドの俳優。
主な出演作品として『海賊ブラッド』『ロビンフッドの冒険』『ドン・ファンの冒険』などがある。