鳥インフル、55万羽殺処分=新潟・青森で作業継続―韓国と同型ウイルス
新潟県と青森県は1日、毒性の強い高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出された農場で殺処分などを行った。
〔写真特集〕新潟・青森で鳥インフルエンザ
処分対象は合計約55万羽に達する。上越市と関川村の2カ所で発生した新潟県では、県の職員と災害派遣の要請を受けた自衛隊員が24時間態勢で作業を継続している。
農林水産省は同日、関川村と青森市で検出されたウイルスのタイプがH5N6型だったと発表した。同型のウイルスは韓国で感染が広がっているほか、日本国内でも野鳥の死骸などから検出されており、農水省は感染経路の特定を急ぐ。
上越市では感染が確認されて間もない1日未明に約23万羽の処分を開始。処分した鶏を詰める袋など資材が不足しているが、4日には作業を終える計画だ。
現場周辺は鶏や卵などの移動が制限される。半径3キロ圏内の農場では、感染が拡大していないかを検査。農水省が派遣した専門家チームも現地入りし、感染ルートを調べた。
関川村では約31万羽のうち、1日午前10時時点で19万7600羽を処分した。このまま順調に進めば、地中に埋めて消毒する作業が3日に完了する。
長岡市内の養鶏場で1日朝、19羽が死んでいるのが見つかったが、簡易検査した5羽全てが陰性だった。
青森市の食用アヒル農場では、飼育されていた約1万8360羽を処分し、地中に埋める作業と消毒を2日朝までに完了。作業に使った防護服などを埋めれば、全ての処理作業が終了する。
兵庫でも毒性強い鳥インフル 野鳥のふんから検出、高病原性
兵庫県小野市来住町の男池(鴨池)で採取された野鳥のふんから鳥インフルエンザの陽性反応が出た問題で、県は1日、確定検査の結果、毒性の強い高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N6亜型)が検出された、と発表した。環境省は採取地点から10キロ圏内を野鳥監視重点区域に指定。県や市町が死骸の発見に注意するなど、監視を強化している。
県は同日、県内の養鶏農家全385戸に、高病原性ウイルスの検出を連絡し、野鳥の侵入防止対策や不審な死亡事例の早期通報などを呼び掛けた。これまでに大量死などの報告はないという。
県は「感染した鳥との濃密な接触がない限り、人には感染しない。冷静に行動してほしい」としている。
この問題では、県が、厚労省の調査で11月14日に採取した同池のふんを簡易検査し、同28日に陽性反応を確認。同29日に確定検査のため京都市の研究機関に検体を送っていた。ふん以外に陽性反応の出た死骸は見つかっていない。
どんどん増えてます