「またか…」県職員、疲労隠せず/青森・鳥インフル
「またか」「もうないと思っていたのに」―。2日に青森市の農場のアヒルから新たに確認された2例目の高病原性鳥インフルエンザ。11月下旬に発生した1例目のアヒルの処分が終わったばかりだっただけに、再び殺処分や排せつ物の処理などに当たる青森県職員には衝撃が走った。職員らは市内の待機所に集まり、防護服に着替えて深夜からの作業に備えたほか、処分に使う炭酸ガスやバケツが足りず資材集めに奔走する姿も。雪がちらつく寒空の中、職員らは「早く終わらせなければ」「何とかやるしかない」と気持ちを奮い立たせたが、表情は疲労が隠せない様子だった。
現場の農場から約10キロ南東に位置する待機場所の市北部地区農村環境改善センターでは、同日午後8時すぎ、“第1陣”の約70人が防護服に着替えたほか、血圧など健康チェックを受けた。多くは農林水産部の職員で既に1例目で複数回の作業を経験しており、中には5回目の出動という職員もいた。
会場には、悪天候に備え、軍手や雨がっぱのほか、作業後に長靴から履き替えるサンダルなどが新たに用意された。5回目の出動だという男性職員は「(現在開会中の)議会対応もあり、日中も簡単には休めず、眠い。もう発生はないと思っていたのに」とぐったりした様子。
出動が3回目という男性職員は「仕方ないが、やるしかない。疲れているのはみんな一緒」と自身に言い聞かせるように語った。
同日午後9時半すぎには職員らがバスに乗り込み、現場に向かった