All you need is love

日々感じたことを自由に綴っていけたらいいなぁと思います。 皆さんと繋がっていけることに喜びを感じています❤︎

社会に送り出すまでが子育て

2019-07-18 22:37:51 | 出会い“人”
2015年、2月。
私はその紳士とお話しする機会があった。
育児休暇明けでまだ落ち着かない頃だった。

仕事で来社されたその紳士にどういう流れか、
お互いに身の上話をすることになった。

私は結婚して12年目に子が授かり、
育児休暇明けだと話していた。

その紳士は50代後半で、息子さんと娘さんがいて、
もう社会人だと話された。

子どもというのは幾つになっても愛しくてたまらないものだと。
会社からの帰り道、
子どもたちがどうか無事に大人に成長して欲しいと、
泣いてしまうことがあったと。
何かあったらどうしようと不安になることもあったと。

お二人の子どもさんは無事に社会に出て活躍している。
そして、最近息子さんが家を出ていかれたと。
奥様が寂しがっていると。

私は思ったことを口にした。
愛情深く育ててもらっているお子さんたちはとても幸せですね。素敵なご家族ですねと。私も両親に感謝しなきゃいけないですねと。


そして、その紳士はこう話された。
これは私の持論だけど、
子育てはいつまでかという話で、
私は社会人になるまでが子育てだと思っています。
教養も常識も、他にも大事なことはたくさんあって、
それを教えなきゃいけない。

もう一つ、子どもが成人して社会に出て、親孝行しろ!とか言うけどあれは間違っていて、
子どもは3歳までにもう一生分の親孝行をしてるんです。あの可愛らしさ愛しさにどれだけ親は幸せをもらうでしょう。なので、私はこの先の子どもたちからの親孝行は望まないですよ。


あぁ、そうだなぁ、
どちらの話もその通りだと思った。


とても良い機会をいただいたと思った。
そして、その後もその紳士との話は私の中で印象に残るものとなった。影響を受けた。
いつかお礼の気持ちをお伝えしたいと思っていた。


先日、その紳士がご勇退されたことを知り、
ふと、職場の先輩にその紳士のことを話した。
とても素敵なご家族の話を伺ったことがあると。


そして、知った。

その紳士の息子さんは19歳のときにご病気で、
亡くなられていたことを。


その紳士のすべてが奥深く、言葉が私の中に浸透し、
ご家族への溢れんばかりの愛情を感じた。
その裏側にそんな事実があったとは、思いもよらないことだった。


私たち夫婦に娘が授かり、5年。
私たちを支えてくれた人たちがいたことも、
娘が授かったことも、
5歳になったことも、日々の成長も、
家族で過ごせる休日も。
娘との口げんかも。
何もかも当たり前なんて思っちゃいけない。
いつも感謝を心の中に。


その紳士にいつかお会いできたら、
お礼の気持ちをお伝えしたい。



cocchiy




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする