アトリエ ここるぴあ

和紙作家 佐治直子のブログです。キンカチョウのことりたちと、工房『アトリエここるぴあ』での出来事を綴ります。

よくある質問 2013年夏版

2013年08月20日 | 作る
今回なにかのきっかけで、私の作る和紙のことや作品のことなどを知り、
「なんだろう?これ」「どうやって作っているんだろう?」って思われた方へ、
よくある質問形式でご説明いたします。

・佐治直子の作る和紙ってなに?

 和紙がどういうのもというととっても難しい話しになってしまいますが、
 私が作っている紙は、昔から和紙の原料として使われている木の皮の繊維、
 国産の楮(こうぞ)をトロオアオイというオクラの仲間の根っこの粘液を使い、
 それを水と混ぜて漉いています。

  詳しくは写真付きで こちら「こんなふうに作っています

・写真をどうやっているの?
 これは本当によく聞かれる質問です。「写真をどうやっているの?」
 あるいは「これは絵ですか?」って。この言い方を↑されることが多いです。
 イラストと思われることや、和紙の中に写真を漉きこんでいるように思われる
 こともよくあります。初めて見られる方にはちょっと不思議に映るようですね。

 和紙に写真をうちの顔料インク仕様のプリンターで印刷しているのです。

 これがけっこうやっかいで、紙の薄さや毛羽立ちで紙が詰まったり、インクが
 紙に落ちたり、失敗も多いです。ひどい時は3分の1は使い物にならない場合も
 あります。もちろん、手漉きの和紙などは使っていい紙としてメーカーは保証
 していませんから文句も言えずリスクは高いです。ここまできて失敗すると
 また紙漉きから始めることになるので、いつも緊張します。
 そのため、紙の漉き方や印刷前の加工など、試行錯誤を繰り返しています。

 ちなみに、私は絵はうまく描けないので写真を使います。写真も一部父が撮影
 したものもありますが、基本的には自分で撮影したものです。写真については
 特別に勉強したことはないので、まったくの素人です。

・どこかの芸大とか出てるんですか?

 出ていません。紙漉きについては小原の加納ご夫妻にいろいろ教えていただいて
 ここまでやってきました。美濃でも習ったことはあります。

 ただ、うちでおこなっている紙漉きのやり方は、なるべく伝統的なやり方で
 やりたいと思いながら自分なりに試行錯誤で始めて今に至ります。

 大学などで勉強したと言えば、和紙に活かせないかと思っていろいろ考えていた時、
 ものづくり経営を学びに大学院に通いました。トヨタ生産方式や管理会計の研究を
 されている名城大学の河田信先生にお会いして、日本の職人の技術についてや
 ものづくりの大切さについてお話をうかがって勉強したいと思い進学しました。

・次の作品展の予定は?

 昨年から、紙の温度、0xカフェ、フランス・ボルドー、その帰国展、そして今、
 と続けて展示の機会がありましたが、次の作品展の予定は未定です。
 ですので、よろしければ今のうちにご覧ください

 次の予定は決まり次第、こちらのブログでご案内させていただきます。

・教室など開催していませんか?

 不定期で開催しています。ブログでもときどき紹介していますが、天白区の
 「はなあーと」というお花屋さんの教室や、私が出先で行う出張教室で、
 紙漉きや和紙を使って小物を作ったり和とじ本を作ったりするワークショップを
 おこなっています。

 こんなのをやってみたいなど、ご希望がありましたら、ぜひご連絡ください!
 左側の「メッセージを送る」からどうぞ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする