いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

テロ対策機密文書流出事件

2010年11月05日 17時04分07秒 | 俺のそれ
とても不可解な事件だ。
直感だけで言えば、これは「プロの仕事」だな。中々「やるな」とは思った。向こうさんも段々と考えてきているな、と。


何かのトランプゲームでもいいのだけれど、相手の手札が全部見える状態というのは、相手の出方なんかがお見通し、ということになる。持ってる材料も、勿論判っている。それを見た上で、応手を考えることが有効となる。一方、こっちの手札だけがバレバレの場合、どのように対処するのか、というのはかなり難しい。ボンクラ相手ならば、自分で転んでボロを出してくれる。だが、本格派になると、そう簡単にはいかない。おまけに、こちらのパターンを知り尽すようになっていれば、既に「道筋」も読めているわけだから。
まあ、色々な点で、今まで見た中では一番「デキる」人間(笑)がいるはずだな。


流出文書を見に行った人たちはネット上でも結構いるだろう。あれは、まるで釣り堀のような役割を果たすであろう。そこに来ることによって、何らかの証拠を残すことになるだろう。それとも、何かの特殊なウイルス・プログラムを注入されてしまうかもしれない。実際どうなのかは素人には分かりかねるが、釣り餌に食いついて情報を取りに行くと、何かよからぬことが起こるかもしれないと怯えるわけである。

別な見方をすると、一種のハードルの役割ということがある。相手の力量を測る為の手立て、ということだ。過去のような単純な流出ではなく、敢えて別な方法を取ることによって、情報を得られるレベルを制限することが可能となる。その方法を実行できるレベルの人間であれば、「取りに行ける」ということだ。相手に「ウッテ返し」が読めているかどうか、というのを見るには、そういう「筋」を提示してみると、読み切れてるな、ということが確認できるということだ。なので、今回の方法は悪くない、ってことだ。


それと、ルクセンブルクのサーバを介して、ということだそうだが、手の込んだやり方みたいなので、これまでの流出とは異なるようだし、追跡を封じる為の手段を駆使している、ということらしい。ここまでは、素晴らしいな。
だけど、落とし穴もあるんじゃないかな、と思わないでもない。


流出のタイミングが観測できる、ということらしいんだけど、その原理ってどうなのか判らんが、事後的に観測結果を洗い出す、ということであれば、流出時点をリアルタイムに見ていた、というのとは違うということなんですよね?
例えば、交通事故現場に遭遇して、ビデオを回していたとしよう。
事故の発生時点でリアルタイムに現場を見ていた人にとっては、その時間そのものが「リアル」ってことなんですよ。だけど、誰かが「事故の模様を録画しました」という「結果」を提示してきた場合、その発生時間を確認する方法はビデオの時計、という基準となるものが必要になるわけです。証言が複数存在している場合であれば、実際に現地で見ていた人の言ってる時間と録画の時間を突き合わせるといいですが、基準となるのが「録画だけ」ということになると、ビデオ録画の時計がその基準となってしまうしかない、ということなのです。さて、そのビデオの時計は正しいのか、正確なのか、事後的にデータ改竄はできないのか、ということが気になるわけですよ。


そうすると、キーの存在が確認できたとして、キーのタイムスタンプを書き換えることが不可能ではないなら、事後的な観測結果を狂わせるか証拠捏造と同じように誘導できるのかな、とか疑問がわくんですよね。どうやってそんなことができるのか、とか、観測そのものをどうやってるのか、といったことは全く知らないんだけれども、手口自体を想像することくらいはできるからね。技術的に不可能という結論なら、書き換えはできず、観測結果は信頼性がある、ということで決着がつくだろうし。


他の点としては、マスコミが何故ニュース映像で「印刷した紙」を報じたか、というのが気になるわけだ。普通ならば、パソコンの画面を映せばいいだけなんじゃないかな、とか思ったわけですよ。だって、ネット掲示板に多数転載された、とか報じたんですから。だったら、その画面上のフォルダとかを映すなり、開いた画面をボカして映すなりすればいいだけなのに、どういうわけか全部紙束で大量に印字してあるんだな、これが。

なので、マスコミがどうやってあのデータを入手したのかな、と。ネット上の置いてあるデータだったのなら、使われている名称とかは、最初から報道できたはず。だけど、今日になって、「いかがわしい名称」について報道するなんて、どうしてなのかな、と。自分が記者だとして、自分でネット上の「問題のファイル」のありかを見つけて(見に行って)、そのデータを自分のパソコンに取り込んで、ということをやるなら、画面上でどのように表示されているかは「最初から知っていた」ということのはずだし、だったらその時にそれを報じるのが普通だろう、と思うんですよ。

恐らく報道関係者たちは、最初ネット上のどこにデータがあるのかは、「知らなかった」んじゃないですか?
印字済みの紙束でもらったか、印刷前のデータを記憶媒体に入れた形で受け取ったとかじゃないですかね?そうであれば、画面上の表示とかについて触れていたニュースがなかった、ということに納得がいくわけなんですよ。
全くの素人考えで申し訳ないけど、あのデータは後から作られたものという気がするんですよね。31日とか1日くらいになってから事後的に生み出されたものなのではないのかな、と。その偽装テクニックも本格派なんじゃないのかな、と。



そもそも、こうして報道するのも、本当に疑問なんですよね。
情報が漏れてしまうと本当に大変なことになってしまいます、マジでヤバいです、という場合、通報を受けたら完全極秘でしょうよ。そこから先は、サーバのデータを隠すとかするまで、一般には報道するわけないですよ。だって、大々的に報道するというのは、「是非探して、情報を見て下さい」というのとほぼ同じだからだ。報道してもしなくても、いずれ拡散してバレる、というのがあるとしても、警察が捜査なんかを進めるまでは、完全極秘にしておくでしょう。報道機関や記者に教えるなんてことはないでしょう(それでもいずれどこからか漏れる、ということはあるのかもしれないけれど)。だけど、今回は積極的に教えている、という雰囲気があるわけです。

どうしてかって?
疑いの目を向けると、必ず「正当化しよう」という動きが出てくるんじゃないですかね。3日付の読売朝刊には、何と「流出資料のタイトルと内容」の一覧まで掲載されたじゃありませんか。これでは、ごく普通の一般人の方々にも、「是非流出情報を知って下さい、見て下さい」と言わんばかり、ってことなんですよ。あまりにワザとらしい。

こういうことをやる時は、例によって例のごとく、マジシャンの使う手と似ている、ってことなんではないのかな、と。「本当に隠したい事」が別にある、ということですよ。それを覆い隠すには、別な方の手をヒラヒラさせてみせたり、怪しい動きなんかで注意を引く必要があるから、ってこと。

まあ、まともな警察幹部とかなら、絶対にマズい、という情報が漏れた場合には、完全極秘捜査を貫くに決まってますよ。警察内部の人間の犯行というのを第一に疑うわけで、そうするとマスコミに知らせるなんてことはあり得ない。報道管制がひかれるでしょうよ。ましてや今は、APEC開催直前の、厳戒態勢下にいるわけですよ。それでこんな大失態、ということなら、警視総監の首が飛んでも不思議じゃない、というくらいの非常事態、ということですよ?
それに、絶対に機密というデータは、そう簡単に持ち出せるとかはできないシステムになってるんじゃないですかね。そこらへんの普通の人みたいに、流出しちゃいました~、なんてことにはなってないでしょう。


いずれにせよ、「本体」はもっと別のところ。
「警視庁公安部」はただの囮に使われた、というだけだろうね。報じられ方なんかが不自然な部分が多すぎるから。

すわ一大事、と思って、色々と”仕掛け”をやれば、その収束の手間もかかるわな。特に、安直な「初手」を打ってしまうと、その後のフォローが大変だ、ということだな(笑)。日常でも、よくあるでしょう?
若手とかちょっと不慣れな下っ端が、直ぐに対応せねばと思って使命感から「やってしまった」という場合、その手を見た先輩とか指導係とか上級者が、思わず「んー、どれどれ、ちょっと貸してごらん」などといって、何とかリカバリーなりフォローをする、みたいな図が思い浮かぶってことだな。
一人じゃない。
初期と、その後の応手を考えた人間は、別々だろうね、きっと。


で、キーワードが「流出」というのがそれなりに乗ってくる、ということになると、これも困る事態、というのが予想されるわけだ。そこで、匂い消しとしては、尖閣ビデオの「流出」を決断した、と。
ははーん、なるほどね。

流出の出所なんて、海保ではなく、検察かもしれんし。断れない検察、という事情が絡んでいる可能性があるからね。
ネット上の関心は尖閣ビデオに向けられるし、流出なんかで引っ掛かってくるのは尖閣関係が多くなるはずだからね。そういう点でも、なるほど「意味があるよね」ということですわな。テロネタのほとぼりを冷ますには、できるだけインパクトのある材料を流さなければならないからね。世間の多くが関心を示すものと期間という点で、望ましい選択であったとは思うね。こんなところで「出し惜しみ」しても、負けたら終わりなんだから、当然使うわな。ぐずぐずして、時間を失うよりははるかにマシ。トランプなんかでも、よく最強の切り札を使うのを躊躇うバカがいるんだけど、それと似てるな。もったいないからって出さずに取っておいても、必ずしも最大効果となるわけじゃないからね。
中々「やるな」というのは、そういう部分も含めて、ってことだよ。



という具合に、数少ない材料から匂いを辿るのも大変なわけさ。



手札が限られるから、難しい戦いなんだよ、ということですな(笑)。




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