デフレ脱却を誰が宣言するのか?
疑問ではあるのだが、とりあえず今は措いておこう。
ずっと足踏み状態が続いているのは変わりなく、凧揚げで言うと(また変な喩えでスミマセンね)どうにか落ちてはこない程度に、地面スレスレながらも浮いている状態だろう。けれども、風を受けてどんどん上に高くできるような状態じゃない。安定的な高度にも到達できていない。いつまで経っても糸を伸ばしていけないのである。糸巻きを握っている人が自力で走り続けて浮かせているだけなのである。
日銀は凧にこっそり糸をつけて、「揚がり過ぎないように」とかトンデモの理由をつけて引き落とそうと引っ張ったんですよ。余計な利上げを行ったり、市場のマインドに冷や水を浴びせたり、そういうことばかりをやってきたのである。そんなものがなくても、ライブドアショックとか、為替変動とか、サブプライムショックとか、いくらでもリスクは存在していて、日銀が敢えて懲らしめなくとも大幅下落を招いたりしているのですけれどもね(笑)。そもそも、凧が高く揚がってもいないうちから下に引っ張るっていうのは、嫌がらせにしか思えないわけである。
そんな状況ですから、デフレは継続したままである。
Yahooニュース - ロイター - デフレ脱却の動き、基本認識変わらない=大田担当相
マイナスなんだよ、依然として。折角昨年にデフレ脱却チャンスが訪れたのに、余計な利上げとかをやって、凧が揚がるのを阻止したのだ。
で、今度は与謝野さんが「下がってない」とか言ってるわけだ。日銀応援団の面目躍如ってところか。
Yahooニュース - 時事通信 - 「物価下落の数字ではない」=CPIマイナスで-与謝野官房長官
そりゃまあ、「0.1%」って数字は誤差の範囲かもしれない。でもね、そんなこと言うんだったら、統計の意味がない。コアコアとかも計算しているんだし、「デフレだね」ってことは判るわけだ。デフレスパイラルという危険な状態、危篤だった頃から見れば「良くなった」ということは言えるが、健康体ということではないからね。
Yahooニュース - ロイター - 全国コアCPIの‐01%、物価下落とは受け取っていない=官房長官
「日銀に全幅の信頼」とはこれ如何。
官房長官は経済閣僚ではない、ということで個人的見解を述べたに過ぎず、大した意味はないということかもしれないが、政府内とか日銀との間でのコンフリクトがあるというのは大変困るのである。内閣改造を経ても、未だに「みのひとつだに なきぞ悲しき」なのだ(笑)。経済政策の上では、何らの成果も期待できないということだ。大体、日銀の信頼とは政府が保証するものではない。国民とかマーケットから醸成されていくものなのではないかな。現状を見ていても、信頼からは程遠い。
あと、物価調査の意味としては、前年同月比とか、前月比という見方もあると思うが、物価下落と受取ってないというのは、「今、どんどん下ってる」ということでないというだけでしょう。それは主婦の人みたいに今のトレンドを感じているだけで、「昨年同月よりも今年の方が高い」とか感じ取れる人って、滅多にいないんじゃないかな、と。「最近のTシャツの値段は安定しているわね」という程度なのではないか。「4月から7月でも、値段の変化がないわね」と感じているみたいな。
でも、例えば電気料金とか、マッサージ代金とか、ネイルサロン代とか、そういうのを全部含めて、価格の変化を感じ取れる人ってのは、まず見かけないだろうね。自分としては「物価は下落していないように感じる」とかいくら主張してみたところで、説得力はあまりないということ。統計を否定するなら、数字を見る意味がないんじゃないですか、と。
内閣府とか統計局とかは泣いているよ、きっと(笑)。
少しばかり良いニュースは、失業率の低下が認められたことだ。3.6%となったようだ。後は、家計消費がもうちょっと盛り上がってくるようになれば、健康体へと近づいて行けるだろう。成長の軌道にうまく乗れば、引き締めの場面は当然出てくるだろう。それは凧の高さが十分揚がった状態でできることなのである。落ちてこないようになってはじめて可能なことなのだ。揚がってないのに、糸を巻き取ってもしょうがないんですよ。はやく自分で助走をしなくても、凧揚げができるようにしてほしいです。
庶民の立場からすると、こんな心情です。
山吹の はながみばかり 金いれに
みのひとつだに なきぞかなしき
疑問ではあるのだが、とりあえず今は措いておこう。
ずっと足踏み状態が続いているのは変わりなく、凧揚げで言うと(また変な喩えでスミマセンね)どうにか落ちてはこない程度に、地面スレスレながらも浮いている状態だろう。けれども、風を受けてどんどん上に高くできるような状態じゃない。安定的な高度にも到達できていない。いつまで経っても糸を伸ばしていけないのである。糸巻きを握っている人が自力で走り続けて浮かせているだけなのである。
日銀は凧にこっそり糸をつけて、「揚がり過ぎないように」とかトンデモの理由をつけて引き落とそうと引っ張ったんですよ。余計な利上げを行ったり、市場のマインドに冷や水を浴びせたり、そういうことばかりをやってきたのである。そんなものがなくても、ライブドアショックとか、為替変動とか、サブプライムショックとか、いくらでもリスクは存在していて、日銀が敢えて懲らしめなくとも大幅下落を招いたりしているのですけれどもね(笑)。そもそも、凧が高く揚がってもいないうちから下に引っ張るっていうのは、嫌がらせにしか思えないわけである。
そんな状況ですから、デフレは継続したままである。
Yahooニュース - ロイター - デフレ脱却の動き、基本認識変わらない=大田担当相
マイナスなんだよ、依然として。折角昨年にデフレ脱却チャンスが訪れたのに、余計な利上げとかをやって、凧が揚がるのを阻止したのだ。
で、今度は与謝野さんが「下がってない」とか言ってるわけだ。日銀応援団の面目躍如ってところか。
Yahooニュース - 時事通信 - 「物価下落の数字ではない」=CPIマイナスで-与謝野官房長官
そりゃまあ、「0.1%」って数字は誤差の範囲かもしれない。でもね、そんなこと言うんだったら、統計の意味がない。コアコアとかも計算しているんだし、「デフレだね」ってことは判るわけだ。デフレスパイラルという危険な状態、危篤だった頃から見れば「良くなった」ということは言えるが、健康体ということではないからね。
Yahooニュース - ロイター - 全国コアCPIの‐01%、物価下落とは受け取っていない=官房長官
「日銀に全幅の信頼」とはこれ如何。
官房長官は経済閣僚ではない、ということで個人的見解を述べたに過ぎず、大した意味はないということかもしれないが、政府内とか日銀との間でのコンフリクトがあるというのは大変困るのである。内閣改造を経ても、未だに「みのひとつだに なきぞ悲しき」なのだ(笑)。経済政策の上では、何らの成果も期待できないということだ。大体、日銀の信頼とは政府が保証するものではない。国民とかマーケットから醸成されていくものなのではないかな。現状を見ていても、信頼からは程遠い。
あと、物価調査の意味としては、前年同月比とか、前月比という見方もあると思うが、物価下落と受取ってないというのは、「今、どんどん下ってる」ということでないというだけでしょう。それは主婦の人みたいに今のトレンドを感じているだけで、「昨年同月よりも今年の方が高い」とか感じ取れる人って、滅多にいないんじゃないかな、と。「最近のTシャツの値段は安定しているわね」という程度なのではないか。「4月から7月でも、値段の変化がないわね」と感じているみたいな。
でも、例えば電気料金とか、マッサージ代金とか、ネイルサロン代とか、そういうのを全部含めて、価格の変化を感じ取れる人ってのは、まず見かけないだろうね。自分としては「物価は下落していないように感じる」とかいくら主張してみたところで、説得力はあまりないということ。統計を否定するなら、数字を見る意味がないんじゃないですか、と。
内閣府とか統計局とかは泣いているよ、きっと(笑)。
少しばかり良いニュースは、失業率の低下が認められたことだ。3.6%となったようだ。後は、家計消費がもうちょっと盛り上がってくるようになれば、健康体へと近づいて行けるだろう。成長の軌道にうまく乗れば、引き締めの場面は当然出てくるだろう。それは凧の高さが十分揚がった状態でできることなのである。落ちてこないようになってはじめて可能なことなのだ。揚がってないのに、糸を巻き取ってもしょうがないんですよ。はやく自分で助走をしなくても、凧揚げができるようにしてほしいです。
庶民の立場からすると、こんな心情です。
山吹の はながみばかり 金いれに
みのひとつだに なきぞかなしき