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中国海軍の脅威

2005年07月03日 12時12分31秒 | 防衛問題
以前から日米の強い関心となっていた「中国海軍」に警戒感―これは日本にとって防衛上の死活問題である。日本の安全保障上最も憂慮すべき事態は、制海権を奪われることであり、輸入大国の日本にとって海外からの補給線確保は至上命題である。中国は過去の実績から見ると、あくまで大陸国家であって、陸上戦に重点が置かれ、海上戦力は貧弱なものが多かったと思う。しかし、近年外貨獲得に勤しむロシアから大型駆逐艦や原潜などを購入しており、昔に比べれば近代化が進められつつある。また、IBMのPC部門買収などを見て分るように、民生品レベルが向上することで軍事用電子部品などを多く必要とする装備・システムの近代化を、急速に図ることが可能になっている。一方では、独自の衛星技術開発に積極的であり、軍事用衛星などの利用も増える可能性は高い。


Yahoo!ニュース - 読売新聞 - 「中国海軍艦艇の動向注視」防衛白書の概要が判明


こうした経済発展を背景にした軍事部門の近代化が進めば、「もっといいものが欲しい」と思うようになることは確かであり、古臭い陸上戦力と人海戦術頼み、という観念から離れて、近代的軍事力整備が本格化するならば、いずれロシアを抜いてアメリカに挑戦可能となる軍事力を持つ可能性もある。ただ、戦力運用とか海上戦の経験には非常に大きな隔たりがあり、現在のレベルの中国では「楽負け」であるが。しかし、台湾程度の弱小戦力を凌駕することは何ら困難なことではない。中国の脅威は、陸地の中にあるうちはそう大したことはない。だが、海に飛び出してきた場合には、「数で圧倒」という作戦もとり得るので厄介だ。かつて元の襲来を受けた時に、日本が海上戦で勝った訳でもなく、水際の上陸阻止作戦で凌げたというだけであったのですから。


中国軍の昔の水軍は、大河主体であったので、海上戦には向いてなかったのかもしれない。日本人は「海の民」であるので、海上戦闘に関する訓練・経験では「一日の長」があると思うが、航空戦力も含めた海洋での防衛力が十分対抗可能な水準なのかは判らない。前に防衛政策についての記事に書いたことがあったが、最も重視するのは「海上戦での勝利」であり、東シナ海、台湾海峡での中国海軍の封鎖が出来るかどうかが重要でしょう。

私は旧帝国海軍の信奉者というわけではありませんが、自衛隊が無駄に陸上戦力の充実を図ることはあまり意味がないだろうし、実際の運用面でも海上自衛隊の増強・整備の方がはるかに役立つと思います。中国海軍の軍事行動に対抗できるのは、戦車でもなければ自走砲でもありません。あくまで、潜水艦を含めた海上戦力なのです。中国軍は、日本の陸上戦力にいきなり挑んできたりはしません。それよりも、海洋での軍事行動で挑んでくる可能性の方が高いのですから。そういうことを念頭に置いて防衛計画を策定するべきで、防衛力整備も陸上部隊偏重主義は改めるべきである。



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1 コメント

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Unknown (ミリ屋哲)
2005-09-20 10:10:07
どのような判断で「陸上部隊偏重主義」としたのかは分からないが、自衛隊の編成装備は明らかに海空偏重だぞ。

これだけの予算範囲でイージス艦やP-3CやF15をここまで揃えているのは有る意味異常。

「戦後日本の防衛と政治」という本によれば、中曽根時代から明確に海空重視の方針を打ち出している。



今の自衛隊は基本的にこの時代の構想を基にしており、陸自は基本的に「関節侵略及び限定的侵攻への対処並びに本格的侵攻への限定的対処」の能力しか保有していない。



今現在「陸自を減らせ」と言っている者達は、冷戦時の陸自が本格的侵攻への対処を念頭に整備されていると思いこんでいるんだな。
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