いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

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早稲田大学消費者金融サービス研究所のこと

2007年09月30日 14時05分50秒 | 経済関連
今更感が漂うのだが、一応書いておく。

はてなブックマーク - MyNewsJapan早稲田大、サラ金業界と癒着 寄付5千万円で“御用論文”量産

反応としては、酷い、嘘つきだ、みたいな意見がありがちだと思うが、まずは本当に「御用論文」と言える代物なのかどうかの評価をきちんと行うべきであろう。それは一般素人からの批判だけでは不十分で、専門家が経済学のルールに則って評価するべきものだろう。なので、単純に「インチキだ」というような批判をしても、それはそれであまり良くはないと思う。

MyNewsJapan

この記事を全部読んだわけではないが、詳しく調べたり取材をすれば、割と簡単に判明することなのではないかな。私のような「下衆の勘繰り」でも十分陰謀論は想像可能でしたので(爆)。そういえば、うちのコメント欄でも「5千万円貰ってる」とか、誰かが書き込んでいましたね。


この問題については、私が上限金利問題を書き始めた06年4月から再三取り上げてきた。

消費者金融顧客の分析は果たして妥当か?

で、名指しで書いたこともある。ネット上では著名な磯崎氏、bewaad氏、47th氏などが取り上げていたからだ。
権威主義?それとも・・・

後には池田信夫氏も加わった。
池田信夫氏への質問

彼らに共通するのは、論拠として早稲田大消費者金融サービス研究所のペーパーを挙げていること。「自分は何を信じるか」ということだから、それはそれで構わないだろう。磯崎氏は自身の記事で「資金の出所」について示唆的記述をしていて、「そういう立場」を勘案した上で、それでもなおペーパーへの信頼性があったと考えたのではないかな、とは思っていた。


私の考え方としては、研究費を企業が出しても別にいいんじゃないかと思っている。けれど、ペーパーにはそうした立場を書いておくのが当たり前で、論文であれば普通そうだろうと思っていたが、経済学の分野ではそうではないということを知りましたよ。これも前に書いたけど。
経済学とは何だろう?
(一応、これもだった>「ソツロン」って何ですか?


この後、ブログ界隈の話だけに留まらず、06年6月には朝日新聞も坂野論文を掲載するに至ってしまった。勿論批判したけど。
坂野教授に反論する(追記後+訂正あり)

恐らく、ネット上では件のペーパーに疑義を述べていたのがウチのような場末ブログくらいで、他はみんな有名ブロガーであり知的水準も高い公認会計士・官僚・弁護士ですので、どこの馬の骨ともわからんオメガ級粘着野郎(=私)の言うことより、信頼性は高いと判断されても仕方がないであろう。大手紙に掲載されたことで、圧倒的に不利な状況に追い込まれましたよ(笑)。あのまま行けば、規制案は無理だったかもしれない。影響力が大きいと、彼らが取り上げたペーパーの正当性などについては、殆どの人が「疑わない」というようなことが起こってしまうのですよ。東洋経済の記事でも同じく、坂野先生のご意見は出されていましたしね。


時には、陰謀論を信じ込んでいる愚か者とか、勧善懲悪主義者とか、パターナリズムの古い脳だとか、色々と非難があったりしたかもしれませんが、私の「尊厳ポートフォリオ」(kanose銘)は若干傷つきましたよ(笑)。これもオメガ級スナイパーなんだから仕方がないことですけどね。
中でも卑怯な連中(どこの誰かは知りません―月光仮面か!―けど)というのは、論文の中身を吟味し検討するという「基本的姿勢」を全く欠いているとしか思えませんでしたね。要するに、個人にハゲとかチビとか言ったりして、自分たちの溜飲を下げることができればそれで十分満足なんでしょう。


ま、書き続けることで、逆転チャンスが巡ってきたのですから、別にいいんですけど。結局、昨年秋には上限金利規制が決定的となり、法案が通過した。


堂下先生にしても、再三取り上げてきましたよ。阪大の大竹先生グループの論文にも名前は出ているし、金融庁でも何度も喋ってますからね。当ブログの記事では数が11もあるので、検索結果だけ出しておきます。
いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」



問題なのは、金の出所というのはあるのですが、必ずしも「学問的に間違っている」ことを言うと限っているわけでもないと思いますので、研究所の存在そのものがダメとか、研究費を貰うなというような話にはならないでしょう。別に、どこから金を貰ってようと、誠実な研究や論文を出していればそれでいいわけですから。これについても、記事に書いたので挙げておきたいと思います。

政策決定と価値観
利益相反と研究費の寄附

予め立場を明確にしておけ、貰ってるものは書いておけ、読み手も注意して読め、みたいなことでしょうかね。





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