西尾治子 のブログ Blog Haruko Nishio:ジョルジュ・サンド George Sand

日本G・サンド研究会・仏文学/女性文学/ジェンダー研究
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現代女性作家たちが描くセックスレスの未来

2016年07月19日 | サンド・ビオグラフィ
「元来、言葉というものは、論争や仲違いをするためにあるのであって、その好戦的な性質は、いまだに言葉の特徴だ。言葉は破壊を生み、分裂を生む。したがって、男と女のあいだに、もはや言葉しか残っていないというのなら、二人の関係は終わったと見るのが妥当である。」『ある島の可能性』

ミシェル・ウエルベック


芥川賞受賞作家の村田沙耶香さんも描いた、セックスがなくなる未来?

〈セックスなんて昔の交尾の名残〉〈よくできるわね、あんな汚いこと〉…。
先の大戦をきっかけに人工授精の技術が飛躍的に向上したもう一つの日本。
主人公の少女・雨音が生きるのは、セックスが過去の遺物とされ、物語の
キャラクターとの恋が「清潔」と言われる世界だ。出産はコンピューターで
管理され、男性が使う「人工子宮」の開発も進む。本能に根ざすはずの
セックスや恋、家族が消えていく無菌室のような“楽園”が淡々と描かれる。

第155回芥川賞を見事受賞された村田沙耶香さんをはじめ、最近女性作家
たちが描く未来の恋愛や結婚にはいわゆる現代のセックスがありません! 
セックスレスが話題になる昨今において、それは遥か遠い物語ではなく、
そんなことになるかも?という不気味な気配が・・・


『消滅世界』 村田沙耶香著 
“夫婦間のセックスは「近親相姦」です”

『大きな鳥にさらわれないよう』 川上弘美著 
“遥か未来、100%人間由来ではない人類もいます”

『アカガミ』 窪美澄著
 “国がパートナーを探し家族を作る制度がスタート!”

http://www.elle.co.jp/fashion/okini/kanako16_0719
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