寂聴文学塾第二回は日本人ノーベル文学賞受賞者第一号の川端康成です。
寂聴さんは川端氏と親交がありましたので、客観的評価+直にあった人物像も聞けて興味深かったです。
川端氏は小柄でやせた人(寂聴さんは“貧相”と言ってましたが)。
しかし眼光鋭く、体の小ささに反比例する大きな目でギョロギョロと見つめられると萎縮してしまう迫力があったそうです。
彼は「伊豆の踊子」や「雪国」などの長編小説が有名ですが、短編小説の名手でもあり、「掌の小説」などはまねしたくてもできない孤高の境地だとおっしゃっていました。
川端氏は美しいものが好きでした。
第一に、美しい女性が好きでした。
あるとき京都で、寂聴さんが川端氏の仕事部屋を一緒に探す機会があったそうです。
美しい母子が大家の家が見つかり、寂聴さんは内心(これで決まり!)とほくそ笑んだのですが、川端氏は「ここはダメだ」と意外な返答で「母子が美しすぎて仕事にならん」と笑ってしまう理由でした。
まあこれだけならふつうですが、女性の各パーツも愛していました。
声フェチ、手フェチ。
晩年に「片腕」という小説がありますが、寂聴さんはとても川端氏らしい作品だと解説していました。
川端氏は宝石も好きでした。
自宅に宝石商が営業に来ると、「これとこれとこれ」と駄菓子を選ぶように宝石を選んで購入したそうです。
それも大きな派手なものばかり。
寂聴さんは、川端氏の言動の端々に「死への願望」を感じていたそうです。
飛行機に乗ると「この飛行機、落ちないかなあ」などとつぶやく。
晩年、重度の不眠症に悩まされ、睡眠薬中毒状態だったそうです。
これは中島らもさんのエッセイでも「川端康成も晩年は麻薬でラリッてた」と読んだことがあります。
当時はまだOTCで手に入ったという社会事情もあるようですが。
精神的にボロボロに成徐々に作品が描けなくなる中、「岡本かのこ全集」の序文を書いていただきたいと寂聴さんが間接的に依頼しました。それを別荘で推敲している最中、ガス中毒で自死したというニュースが流れました。
寂聴さんは以前から死への願望を感じていたので、さほど驚きませんでした。
川端氏は岡本家と縁があります。
昔々、岡本かのこの小説の教師として川端康成を迎え入れたそうです。
そして川端氏の服装を一級品で誂えてくれました。
川端氏が恐縮して辞退を申し出ると、「一流の小説を書くには、身なりも佇まいも一級品でなければならない」と岡本一平氏が宣う。
川端氏の一流品好みの源泉は岡本家の影響のようです。
岡本一平は岡本太郎の父親です。
岡本太郎は、川端氏が最後に扱った仕事が岡本かのこ全集の序文であったことを知り、たいそう喜んだそうです。
全集の序文は未完です。
寂聴さんは川端氏と親交がありましたので、客観的評価+直にあった人物像も聞けて興味深かったです。
川端氏は小柄でやせた人(寂聴さんは“貧相”と言ってましたが)。
しかし眼光鋭く、体の小ささに反比例する大きな目でギョロギョロと見つめられると萎縮してしまう迫力があったそうです。
彼は「伊豆の踊子」や「雪国」などの長編小説が有名ですが、短編小説の名手でもあり、「掌の小説」などはまねしたくてもできない孤高の境地だとおっしゃっていました。
川端氏は美しいものが好きでした。
第一に、美しい女性が好きでした。
あるとき京都で、寂聴さんが川端氏の仕事部屋を一緒に探す機会があったそうです。
美しい母子が大家の家が見つかり、寂聴さんは内心(これで決まり!)とほくそ笑んだのですが、川端氏は「ここはダメだ」と意外な返答で「母子が美しすぎて仕事にならん」と笑ってしまう理由でした。
まあこれだけならふつうですが、女性の各パーツも愛していました。
声フェチ、手フェチ。
晩年に「片腕」という小説がありますが、寂聴さんはとても川端氏らしい作品だと解説していました。
川端氏は宝石も好きでした。
自宅に宝石商が営業に来ると、「これとこれとこれ」と駄菓子を選ぶように宝石を選んで購入したそうです。
それも大きな派手なものばかり。
寂聴さんは、川端氏の言動の端々に「死への願望」を感じていたそうです。
飛行機に乗ると「この飛行機、落ちないかなあ」などとつぶやく。
晩年、重度の不眠症に悩まされ、睡眠薬中毒状態だったそうです。
これは中島らもさんのエッセイでも「川端康成も晩年は麻薬でラリッてた」と読んだことがあります。
当時はまだOTCで手に入ったという社会事情もあるようですが。
精神的にボロボロに成徐々に作品が描けなくなる中、「岡本かのこ全集」の序文を書いていただきたいと寂聴さんが間接的に依頼しました。それを別荘で推敲している最中、ガス中毒で自死したというニュースが流れました。
寂聴さんは以前から死への願望を感じていたので、さほど驚きませんでした。
川端氏は岡本家と縁があります。
昔々、岡本かのこの小説の教師として川端康成を迎え入れたそうです。
そして川端氏の服装を一級品で誂えてくれました。
川端氏が恐縮して辞退を申し出ると、「一流の小説を書くには、身なりも佇まいも一級品でなければならない」と岡本一平氏が宣う。
川端氏の一流品好みの源泉は岡本家の影響のようです。
岡本一平は岡本太郎の父親です。
岡本太郎は、川端氏が最後に扱った仕事が岡本かのこ全集の序文であったことを知り、たいそう喜んだそうです。
全集の序文は未完です。