昨年、廃業した家具屋さんから在庫を安く引き取ってきました。TOP画像の一見とてもきれいな
楢の無垢材を使った重厚な
ダイニングセット。実はとんでもない
C級品でした。通常のちょいキズ品はB級品と言われ、それ以下の大きな穴や欠陥がある商品はC級品と言われています。
通し無垢と言われる、ジョイントの少ない綺麗な無垢材は、
乾燥状態がよくないと店頭やお客様宅でクラック(ひび割れ)が入ったり、素材が暴れるのです。
粗悪なメーカーや材料屋は切った材料を早くお金に換えたいので、適当に乾燥させて商品化する訳です。
↓木工用の接着剤を流し込み、その上からパテをかけましたので、ちょっとわかりにくいのですが、
数箇所大きなヒビが入っています。
↓イスの背板もパックリ大きな口を開いていました。これらは、これからパテに色を入れ、フラットのスプレーをかけます。耐水ペーパーをかけたり、養生テープを巻いたりと、乾燥させる時間を除いても、
かなりの手間隙をかけました。
実を言うと、この商品がこれだけ酷いモノだとは思わないで、見積もりして購入してしまいました。当然
チェックが疎かだった訳ですが、
200点ほどの商品を見積もりするに当たって、商品の画像と店頭で貼ってある商品ポップやプライスカードも
撮影し、帰社してから買取り価格を決めました。当然、大きなキズや欠陥があれば、それに関するコメントが書いてあるのが普通。そう思っていたのですが、
残念ながら普通ではなかったのです。撮影したPOPにはどうどうと138000円のプライスが写っていました。
もちろん清算は済んでいますので、アーだコーだと文句は言ってもお金が返ってくるとは思えませんので、せめて
メーカーにクレームを出してみようと、その廃業した家具屋さんに仕入先を聞くと、東北地区を俳諧している
家具のブローカーだった。当店にも10年ほど前には出入りしていた方ですが、
胡散臭いのでお付き合いは止めていました。ブローカーがクレーム対応できるとは思いませんので、
泣き寝入りです。やはりシッカリしたメーカーから仕入れないと後が大変です。
さぁこの商品、クラックがここで止まればいいのですが、それはわかりません。(製造された時期を考えると、止まる様な気はしますが)もちろん、その事は
シッカリと説明書きして売らなければなりません。嫁と協議した結果、
ほぼ原価でないと納得して買っていただけないと判断しました。県内某地区に倉庫を借りて保管し、2時間かけてトラックで運んだ運賃、修理した手間分赤字ですが仕方がありません。
PL法の日付を見る限り、この様な状態で店頭に並んでいたのは短期間ではなかったと考えます。せめて前所有者やブローカーさんに、
この程度の修理はしておいて欲しかったと思います。
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