かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

馬場あき子の外国詠 63(アフリカ)

2019-02-21 15:37:19 | 短歌の鑑賞
  馬場あき子の外国詠7(2008年4月実施)
  【阿弗利加 3 蛇つかひ】『青い夜のことば』(1999年刊)P171~
  参加者:泉可奈、N・I、崎尾廣子、T・S、Y・S、
       藤本満須子、T・H、渡部慧子、鹿取未放
  レポーター:T・S      司会とまとめ:鹿取 未放


63 笛吹けど踊らぬ蛇は汚れたる手に摑まれてくたくたとせる

     (まとめ)
 汚れたる手、にリアリティがある。いかにも蛇使いを業としている人の手だ。蛇も疲れ切ってストライキをしたい時があるのだろう。「くたくたとせる」だから病気だった可能性もあるが、ストライキととって飼い主に抵抗を試みる蛇と解釈した方が、アフリカ一連の最終歌としてふさわしいように思われる。(鹿取)

コメント
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