ブログ版 清見糺の短歌鑑賞
鎌倉なぎさの会 鹿取 未放
248 むらきもの穢れを洗うニフレックスは何ともまずい飲み物である
2003年8月作
ニフレックスは下剤。以前にもこの作者が使っていた「群肝(むらきも)の」は、臓器に心が宿っていると考えたことから、「心」にかかる枕詞。だからここも①「群肝(むらきも)」を臓器の意味で名詞として使っているのか、②「心」の省略された枕詞とみるか、どちらかだろう。実際には腸を洗うものだから、「臓器の穢れを洗うニフレックスという薬剤は」ということになろうか。最初「汚(よご)れ」だったのが、推敲の結果「穢(けが)れ」となった。だから、単なる腸にこびりついた即物的なヨゴレのみを念頭においているのではないのだろう。つまり七〇年近い人生によってこびりついてしまった精神の澱のことをもいっているのだろう。
ところで、ニフレックスは二リットルをだいたい二時間で飲み干さなければならず、かなり辛いものである。この歌、作者の手がきの歌稿では最期の歌になった。
鎌倉なぎさの会 鹿取 未放
248 むらきもの穢れを洗うニフレックスは何ともまずい飲み物である
2003年8月作
ニフレックスは下剤。以前にもこの作者が使っていた「群肝(むらきも)の」は、臓器に心が宿っていると考えたことから、「心」にかかる枕詞。だからここも①「群肝(むらきも)」を臓器の意味で名詞として使っているのか、②「心」の省略された枕詞とみるか、どちらかだろう。実際には腸を洗うものだから、「臓器の穢れを洗うニフレックスという薬剤は」ということになろうか。最初「汚(よご)れ」だったのが、推敲の結果「穢(けが)れ」となった。だから、単なる腸にこびりついた即物的なヨゴレのみを念頭においているのではないのだろう。つまり七〇年近い人生によってこびりついてしまった精神の澱のことをもいっているのだろう。
ところで、ニフレックスは二リットルをだいたい二時間で飲み干さなければならず、かなり辛いものである。この歌、作者の手がきの歌稿では最期の歌になった。
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