かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

渡辺松男『泡宇宙の蛙』の一首鑑賞 119

2022-08-17 13:17:50 | 短歌の鑑賞
  2022年度版 渡辺松男研究2の16(2018年11月実施)
    【樹上会議】『泡宇宙の蛙』(1999年)P80~
     参加者:泉真帆、岡東和子、A・K、T・S、曽我亮子、
         渡部慧子、鹿取未放
     レポーター:泉真帆   司会と記録:鹿取未放


119 カーソルをドラミングする君の背にからっと啄木鳥(ケラ)の空がひろがる

     (レポート)
 繁殖期に鳥のオスがメスの気をひく行為に「さえずり」があるが、キツツキ科の鳥はくちばしで連続して木を叩くのだという。樹上会議でパソコンをたたくのをドラミングと言っていてたのしい。「空がひろがる」と景と情をはるか空へと拡大してくれてのびやかだ。
  (真帆)


    (当日意見)
★カーソルはドラミングしませんよね。(岡東)
★そうですね、ドラミングするんだったらキーボードですよね。鳥は主に求愛のために音を
 出すので、118番歌(ワープロは嘴で打つ君とぼくぴーちゅるりゅるる花の木の上)か
 ら恋の歌の気分が続いているのかもしれませんね。木の上でパソコンを打っている君の背
 後にはからっとした気持ちのよい空が広がっている。(鹿取)


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