一昨日の昭和南海地震の日(1946年12月21日)に続き、今日は、安政東海地震が発生した日である。 時間で遡ること今から153年前に南海トラフ沿いでは巨大地震が連続して発生した。
安政東海地震は1854年12月23日(安政元年11月4日)に発生し、マグニチュード8.4の巨大な規模であった。理科年表によると次のようにこの地震の被害を記述している。
理科年表引用:「被害は関東から近畿に及び,特に沼津から伊勢湾にかけての海岸がひどかった。津波が房総から土佐までの沿岸を襲い,被害をさらに大きくした。この地震による居宅の潰・焼失は約3万軒,死者は2千~3千人と思われる。沿岸では著しい地殻変動が認められた。地殻変動や津波の解析から,震源域が駿河湾深くまで入り込んでいた可能性が指摘されており,すでに100年以上経過していることから,次の東海地震の発生が心配されている。」
安政の東海地震からわずか32時間後、1854年12月24日(安政元年11月5日)には安政南海地震が発生し、マグニチュード8.4の巨大地震が発生した。同じく理科年表によると次の被害状況が記述されている。
理科年表引用:「東海地震の32時間後に発生,近畿付近では二つの地震の被害をはっきりとは区別できない。被害地域は中部から九州に及ぶ。津波が大きく,波高は串本で15m,久礼で16m,種崎で11mなど。地震と津波の被害の区別が難しい。死者数千。室戸・紀伊半島は南上がりの傾動を示し,室戸・串本で約1m隆起,甲浦・加太で約1m沈下した。」
2005年3月に公表された中央防災会議「災害教訓の継承に関する専門調査会報告書:1854年安政東海地震・安政南海地震」が詳細に当時の様子を伝えている。
http://www.bousai.go.jp/jishin/chubou/kyoukun/rep/1854-ansei-toukai_nankaiJISHIN/index.html