地震リスク delphis manta blue

身近な地震リスク 減災を目指して

<復興を願い 2011.3.11東日本大震災>
<未曾有の巨大災害 記録>

NZ大地震 経済被害1.2兆円の規模 NZ首相公表

2011-02-28 | 地震リスク

地震被害額、1.2兆円に=NZ首相(時事通信) - goo ニュース

NZ地震損失、9230億円にも…GDP11%(読売新聞) - goo ニュース

震災復興に向け、短期的に借り入れ増加へ=NZ財務相(トムソンロイター) - goo ニュース

NZのキー首相は記者会見で、今回の地震による経済被害が150億NZドルと推測され、昨年9月のカンタベリー地震の経済被害50億NZドルと合わせ200億NZドルの経済被害であることを発表した。


日本地震大国の備え 住宅・ビル

2011-02-27 | 地震リスク

「耐震」・「免震」・「制震」、いったい何が違うの?(R25) - goo ニュース

今回のNZ大地震は、日本にいる私たちに大きなインパクトを与えた。阪神淡路大震災は早朝の時間帯に激しい揺れが襲った。就寝している人が多く、住宅の倒壊による圧死が殆どだったが、今回のNZ大地震は昼どきの時間帯で大勢の人はオフィスや学校で被災し、倒壊ビルの下敷きや公共建物の倒壊により未だ行方不明となっている。日本でも学校、ビジネスで外出中に大地震が襲ったらと思うと震えがくる。

NZは日本と同じく地震大国であるが、日本より耐震に敏感な国とされてきた。しかし、今回の地震のように想定していない中心街の直下で起きる地震には無防備だったとしかいいようがない。レンガ造りの歴史的建造物は別としても、オフィスビルの倒壊は国の地震対策の盲点だったのではないだろうか。

もし、耐震化、免震化等していれば多くの人々はがれきの下に入ることはなかったのではないか。阪神淡路大震災も同様に耐震化していれば倒壊住宅の下敷きにならなかっただろう。

今の日本は、予算が限られた中で倒壊の危険がある、役所、学校の耐震化の遅れ、生活・会社経営が苦しい中で住宅・オフィスビルの耐震化が進まず、NZ大地震と同様の惨事が襲う可能性がある。

自民党などの旧与党、財務省などの国が、国民の生命を保護する予算に否定的だったツケが今の日本の姿ではないだろうか。大地震が起きても命ある生活再建・復興ができる政策が必要であり、建物の倒壊により命なく生活再建・復興はあり得ない。


NZ大地震 景気回復遠のく

2011-02-25 | 地震リスク

地震の影響織り込みNZドル売り一服、利下げ予想浮上で上値は重い(トムソンロイター) - goo ニュース

現在も行方不明となっている方々の生存が確認できることを願うばかりだが、日本をはじめ世界各国からの国際救助隊の昼夜の活動に頭がさがるばかりだ。

NZ大地震によりNZの経済に多少なりとも影響がでそうだ。金融市場は地震直後、NZドルが急落し、債券は利下げ観測から短中期債で価格が上昇した。株式市場は大きな変化がなかった。

地震から3日が経過し、地震直後に急落したNZドルは持ち直している。


NZ大地震 経済に打撃 保険金は世界史上2番目

2011-02-23 | 地震リスク

地震、NZ経済に深刻な打撃=新聞報道(時事通信) - goo ニュース

NZ中銀、地震受け利下げの可能性も=豪ウエストパック(トムソンロイター) - goo ニュース

NZ地震、保険金支払いは史上2番目に上る可能性=JPモルガン(トムソンロイター) - goo ニュース

NZ地震、現時点で格付けへの影響なし=ムーディーズ(トムソンロイター) - goo ニュース

2度にわたるNZの大地震により、経済への影響が心配されており、NZ中央銀行は3月10日までには利下げを行う観測だ。

また、ロイターが伝えたところによると、NZ大地震により、保険金支払いが史上2番目の120億USドルに達する可能性があるとのことだ。これまで1994年に発生した米国ノースリッジ地震の203億USドルが最高額。

また、NZ国営地震保険が9月の地震で35億NZドルの支払いとなったが、今回の地震で50億NZドルの支払いとなり過去最高額との報道もある。

外為市場ではNZドルは対円で下落、61円台で推移している。また、格付機関のムーディーズは現在のトリプルAのNZ国格付けに影響はないとしている。

 


NZ大地震 救出時間との勝負 教訓を生かせ

2011-02-23 | 地震リスク

死者65人に=邦人は十数人不明、負傷者も―損壊建物に100人か・NZ地震(時事通信) - goo ニュース

邦人も含め多くの行方不明者がいるようだが、倒壊建物にいると見られる人々の救出が急がれる。菅首相も早くに緊急援助隊派遣を決断し、警視庁などの救助隊はスタンバイしているとのことだ。救出には時間との勝負であり、遅くとも明日には日本として派遣することになるだろう。

今回のNZ大地震は日本にとっても教訓となる大事なことがある。それは今回の大地震は昨年9月に大地震が起こってからわずか5カ月で起きたことだ。前回の余震なのか、誘発された別の地震かはわからないが、日本でも将来このようなケースが十分にあり得ることだ。

1回の地震に備える政策・対策でなく、複数の地震にも耐えられる地震対策が必要なことを教えてもらった感じがする。

将来の南海トラフ地震、首都直下地震などは、場合によっては相前後して同年代に発生する可能性もあり、他国のことではない。

NZの被災された方々にお見舞い申し上げたい。

 


NZ大地震 金融市場で変化は・・・

2011-02-22 | 地震リスク

NZの地震、ソブリン格付けに影響する可能性は低い=フィッチ(トムソンロイター) - goo ニュース

ドル83円前半、リスク回避の円買いで一時83円割れ(トムソンロイター) - goo ニュース

NZ大地震により、金融市場ではNZドル売りとなった。対円で63円台から62円台と急落した。しかし、今日はリビア情勢が全世界の注目の的となり安全資産のドルに逃避していること、またNZ乳業最大手の問題でNZドルが買い支えられた後の反動も影響しているようだ。

現在、ダブルA格のソブリン格付けについてはフィッチが今回の地震による影響は限定的とコメントしている。


国宝免震化 阿修羅像

2011-02-20 | 地震リスク

国宝仏像に免震装置 震度7でも転倒防止 奈良・興福寺(朝日新聞) - goo ニュース

一部断層、別々に活動=中央構造線を細分化―地震調査委(時事通信) - goo ニュース

奈良の興福寺に展示している国宝阿修羅像を地震から守るため、展示台を免震化することになった。震度7の揺れにも耐えられる仕組みだ。

遷都1300年が過ぎた奈良は、今後、活断層地震と南海トラフ巨大地震に備えなければならない。奈良県に被害をもたらした地震をみると過去1000年の間に陸域の浅い場所で発生した地震と南海トラフの海溝型巨大地震が中心だ。

国の地震調査研究推進本部が公表している長期評価によると奈良盆地東縁断層帯(M7.4程度)で今後30年以内に発生する確率が日本の活断層の中で高く、平均発生周期5000年に対し、最新の発生時期が約1200年前~1万1000年前と評価されている。活断層評価は確率の数字が海溝型地震より低くとも警戒しなければならない。

先ごろ、奈良県に被害をもたらすもうひとつの活断層評価が改訂された。瀬戸内海から奈良までの中央構造線断層帯がこれまでの5つの区分から6区分に改訂された。これは区分ごとに別々の地震が発生するとされ、今回、金剛山地東縁断層帯と和泉山脈南縁断層帯に細分化した。


NZカンタベリー地震 保険金2,200億円超支払いへ

2011-02-16 | 地震リスク

ニュージーランドで昨年9月に発生したM7.0の大地震により、ニュージーランド第二の都市クライストチャーチを中心に大きな被害となった。

この地震により、ニュージーランド政府が運営する国営地震保険の保険金支払いが35億NZドル(約2,200億円)を超えることが確実となった。これまでの請求件数は9月以降に発生した余震も含め過去最高の18万件を超え最終的な支払額はさらに増えそうだ。

ニュージーランドの地震保険は、国が設立したEQC(地震委員会)という組織が中心となり運営されている。地震だけでなく自然災害も補償されるようだ。EQCは保険料を自然災害基金として蓄積し、国の監視のもと基金を海外株式(約30%)、政府債券(約60%)、現預金(約10%)等で運用しており、現在の基金残高は56億NZドルにも上る。

EQCによると、保険金の支払い総額が15億NZドルまでの損害をEQCが負担し、それを超える保険金支払い総額の場合、40億NZドルまでを海外再保険により回収しEQCが負担する。さらに40億NZドルを超える場合には基金残高が尽きるまでEQCが負担し、それを超える場合にはEQCの支払い能力を超えるためニュージーランド政府が無限に支払いを保証するといった基金残高との裏付けのある仕組みをとっている。

今回の地震により、EQCの基金は15億NZドル減少するが、災害補償の仕組み継続には大きな影響はなさそうだ。政府が関与する災害補償の保険としては世界的にみてモデルとなる制度である。日本の災害補償の被災者生活再建支援、保険、共済等はニュージーランドと比較し基金の裏付けが乏しく大災害が発生した場合に制度が継続できるのかの問題を抱える。

 

 


噴火被害 火山灰除去に高額要求

2011-02-13 | 地震リスク

松本防災相、降灰被害を視察=新燃岳噴火で―宮崎・高原町(時事通信) - goo ニュース

13日付の日経新聞朝刊記事に掲載されていた、霧島山新燃岳噴火による火山灰が降り積もる住宅に除去作業を手伝うと装い高額な金銭を要求する悪質業者が横行しているとの報道に怒りと憤りを感じた。

地震や噴火などの自然災害がおきるたびに、被災地を食いものにする悪人が横行する。今回も高齢者を中心に被害にあっているようだが、善意ボランティアなどの善意で訪れる人々も活動がしづらい状況ではないだろうか。


地震危険情報の誤解

2011-02-13 | 地震リスク

先月、気象庁は現行の「東海地震観測情報」の名称を「東海地震に関する調査情報」に変更することを決定した。

「東海地震観測情報」は、東海地方に張り巡らしたひずみ計のデータに異常が発見された数により、東海地震の発生可能性が高い「予知情報」、前兆の可能性が高い「注意情報」、前兆かどうか不明の「観測情報」の危険度に応じた3段階の情報を気象庁が発表している。「予知情報」時は政府から警戒宣言が発令され、関係都県の住民は行動制限を受ける。

今回、一昨年8月に発生した駿河湾地震の発生時、突然「観測情報」が発表されたことにより、住民の多くが「東海地震が発生した」と誤解したことによる変更だ。そもそも観測データの異変を捉えて地震発生の前兆を知り切迫度を把握することは至難の業だ。東海地震の観測体制だけ強化できたかのようになった原因は、地震予知が可能との前提で国のこれまでの誤った地震予知政策によるものだ。

万一、警戒宣言が出された場合、経済活動、一般生活が制限され、警戒宣言が解除されるまで経済活動は休止し経済的損失が発生する。予定どおりに東海地震が起きれば良いが、発生しなかった場合には損失補償などの大きな問題となって国の政策が批判されるはずだ。

普段でも、大地震が起きた場合、「この地震が想定された××地震だ」とすぐに断定はできない。国が30年以内に99%の確率で発生するとされる宮城県沖地震(M7.4)は平均周期37.1年で発生する。前回発生は1978年6月と33年が経過した。まだその想定地震が発生していないとされるが、2003年5月、2005年8月に同じ宮城県沖でマグニチュード7以上の地震が発生し、そのたびに想定地震が発生したのではないかと住民は思ったはずだ。

今後発生が予想される首都直下地震、南海トラフ巨大地震も想定されたこれらの地震なのかどうかは地震発生時はもちろん地震発生後も判定に時間を要する。