地震リスク delphis manta blue

身近な地震リスク 減災を目指して

<復興を願い 2011.3.11東日本大震災>
<未曾有の巨大災害 記録>

超巨大地震 1703年12月31日元禄地震(M8.2)

2009-12-31 | 地震リスク

1703年12月31日、関東地方を襲った元禄地震は房総沖を震源とする超巨大地震であった。相模トラフで発生するこの地震は200年周期で再来するという説(後の1923年9月1日関東地震(M7.9))と400年周期で再来するという説があり、どちらにしても次の関東を襲う超巨大地震は2100年代の未来であることに違いはない。

政府の防災対策は次世代のこれら超巨大地震を想定した対策ではなく、その超巨大地震の前後数十年間に発生する直下地震対策に重点を置いている。首都直下地震、南海トラフ沿いの巨大地震をはじめゲリラ的な大地震が今世紀前半にも発生するとされ、現世代の我々が直面する危機となっている。

直接被害となる建造物は、耐震化をはじめ免震、制震の最新技術の導入が進むことが必要であるが、現状では耐震化が進まず不十分であることは残念であり、また、政府が進める200年住宅等の長持ちさせる住宅が今後100年後には起きる超巨大地震に耐えうるのか疑問である。

既に都市化しつくした首都圏は、防災面では、反面、脆弱な都市化となってしまい、人口の集中化、都市住宅の狭小化・密集化、長周期地震動や避難生活に不安が生じる超高層ビル、高層マンションの乱立により、近代都市が防災面では被害を増大させる新たな深刻な問題を生じさせた。

政治・行政・経済・金融面でも官庁、企業、市場等の東京への一極集中化が、首都直下地震クラスでさえも112兆円もの経済被害を生じさせ、脆弱な首都機能であることを露呈している。元禄地震・関東地震クラスの超巨大地震が発生した場合には112兆円をはるかに超える未曾有の経済被害が生じかねない。

2010年の節目の年を明日に控え、次の世代に確実に引き継げる地震対策を実行していけるスタート年としたいものだ。

 

<産総研 活断層研究センター 第197回セミナー>

http://unit.aist.go.jp/actfault/katsudo/seminar/h19/070927.html


時間との勝負 次期巨大地震

2009-12-30 | 地震リスク

東京は仕事納めとなり都心はガラガラの状態。故郷へ帰られた方も多いことだろう。

明日は大晦日の12月31日。306年前大晦日の東京(江戸)を超巨大地震が襲った。

1703年12月31日の元禄地震(M8.2)は史上最大級の巨大地震であった。その220年後、関東大震災をもたらした巨大地震が再来した。1923年9月1日に発生した関東地震(M7.9)が首都東京を直撃し史上最大の被害をもたらした。

関東を直撃する次期巨大地震は100年先といわれるが、その前後の数十年間をマグニチュード7クラスの地震(首都直下地震)が東京を襲うとされる。

住宅やビル等の耐震化が進まない現状ではまた多くの犠牲者を生むことになる。企業もBCPに真剣に取り組まないと不況の逆風下でさらに地震倒産になりかねない。最善を尽くす2010年にしたいものだ。


進まぬ地震対策・政策

2009-12-29 | 地震リスク

小中2800棟耐震先送り…高校無償化余波(読売新聞) - goo ニュース

政権交代によるマニフェスト実現化が思わぬところで地震対策を後退させている。

旧耐震基準の校舎で学ぶ小中学生の身を危険にさらせる感覚がおかしい。優先順位からすると特別会計に眠る各種埋蔵金を財源に小中校舎の耐震化をすすめるべきだ。


南関東の地震発生状況

2009-12-27 | 地震リスク

今年は駿河湾沖地震以外に大きな被害となる地震がなかったと思ったら、年末が近づくにつれ、15日以降、中部・関東各地で震度3以上の地震が8回観測された。伊豆半島では東方沖の群発地震により震度5弱を2回観測した。

南関東では千葉県東方沖で震度3の地震が2回発生した。

<気象庁 週間地震活動概況>

http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/gaikyo/tokai20091225_52.pdf


国の地震対策不十分 政策評価委員会

2009-12-26 | 地震リスク

総務省「医師不足対策は不十分」 厚労と文科両省に改善要請(共同通信) - goo ニュース

学者・民間人で構成する政策評価委員会は、国が実施している地震対策について、建築物の耐震化、地震保険の普及が周知不足で進んでいないとし、管轄する国土交通省と財務省に地震対策取り組みの加速を求めた。

<総務省 会議資料>

http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/hyouka/dokuritu_n/gijiroku/22415.html


M8.4 安政南海地震

2009-12-24 | 地震リスク

1854年12月24日、32時間前の安政東海地震に続き、巨大地震が日本を襲った。

<国土交通省 東南海・南海地震情報>

http://www.skr.mlit.go.jp/bosai/index.html#top2

http://www.skr.mlit.go.jp/bosai/jishin/tounannkai/kisochishiki/damage/01damage_history.html

<徳島県 今日は何の日>

http://anshin.pref.tokushima.jp/normal/disaster_center/news.html?cid=disaster_center_126104359478&nid=126111572283

<地震予知連>

http://cais.gsi.go.jp/KAIHOU/kaihou12/04_09.pdf


155年経過 安政東海地震・安政南海地震

2009-12-23 | 地震リスク

155年前の1854年12月23日に東海地方にM8.4の巨大地震が発生し、その32時間後、今度は南海地方にM8.4の巨大地震が発生した。これが南海トラフ巨大地震の連動性を示した安政東海地震、安政南海地震である。

ともに震度6の大きな揺れに見舞われ、波高15m級の大津波も沿岸部を襲い、多くの死者、大きな建物被害に見舞われた。

その凡そ90年後の1944年、1946年に南海トラフの東南海地震、南海地震が再来した。

災害教訓の継承に関する専門調査会報告書 平成17年3月 1854 安政東海地震・安政南海地震>
http://www.bousai.go.jp/jishin/chubou/kyoukun/rep/1854-ansei-toukai_nankaiJISHIN/index.html

<内閣府防災 ぼうさい2005年3月>

http://www.bousai.go.jp/jishin/chubou/kyoukun/rep/kouhou026_14-15.pdf


経済被害81兆円

2009-12-23 | 地震リスク

2030年代にも東海から九州の広い一帯で発生するとされる巨大地震は、東海地震、東南海地震、南海地震が連動して発生する仕組みだ。

発生周期は100年から150年とされ、前回は1944年、1946年に東南海地震、南海地震が2年差で発生した。しかし、東海地震のみが起こらず、今の東海地震の切迫性はこの事象から起こっている。

しかし、多くの地震学者は、今後、東海地震が単独で起きるよりは、歴史上、繰り返し発生した3つの巨大地震が連動して発生する可能性があると解説している。

政府中央防災会議が2003年に発表した東南海・南海地震対策での3連動巨大地震の経済被害額は81兆円と首都直下地震の112兆円に次ぐ地震被害を予想している。首都直下地震との大きな違いは、人的・物的被害、金融システム被害が東海から九州までの西日本、南日本全域に亘ることだ。

発表された被害予想の詳細をみると名古屋、大阪の2大都市でも大きな被害となり、和歌山、高知は揺れによる被害のみならず津波被害も甚大であることだ。首都直下地震では地域が密接した主に東京、埼玉、神奈川、千葉に大きな被害となるため、全国にバックアップが期待できるが、この巨大地震の場合には広範囲に及ぶため復興まで長期間を要する。

2020年代~2040年代は日本各地で地震活動が活発になることが予想され、首都直下地震、南海トラフ地震等の巨大地震が短い間隔で連続して発生した場合、日本は未曾有の経済被害となり、日本の財政危機は頂点に達する可能性も否定できない。


63年経過 1946年昭和南海地震

2009-12-22 | 地震リスク

1946年12月21日、南西日本を襲ったM8.0の巨大地震である南海地震から63年が経過した。南西日本一帯は激しい揺れと大津波に見舞われた。

その2年前の1944年には昭和東南海地震が発生し、南海トラフ沿いの巨大地震の連動性が裏付けられる。次期南海トラフ巨大地震まであと数十年とされ、2000年代前半には巨大地震が南西日本を襲うのは確実だ。

<海上保安庁 昭和21年南海大地震調査報告>

http://www1.kaiho.mlit.go.jp/KAN5/siryouko/suiro-youhou/suiro-youhou.html

<徳島県 今日は何の日>

http://anshin.pref.tokushima.jp/normal/disaster_center/news.html?cid=disaster_center_126104359478&nid=126111493269

 


伊豆半島群発地震の正体

2009-12-19 | 地震リスク

伊東で震度3(朝日新聞) - goo ニュース

伊豆半島東方沖で発生した活発な地震活動は当分続きそうだ。不況の折、年末年始にむけ観光客のキャンセルが続けば、観光地は深刻な経済被害を引き起こしかねない。

伊豆半島では陸域の浅い地域でこれまでも活発な地震活動を繰り返しており、最近でも群発地震を記録している。気象庁によると火山活動の危険度はA,B,Cの3段階のうちBランクとのことで、常時観測を続けるAランクの火山群ではない。

<気象庁 伊豆東部火山群>

http://www.seisvol.kishou.go.jp/tokyo/316_Izu-TobuVG/316_index.html

<地震調査研究推進本部 日本の地震活動>

http://www.hp1039.jishin.go.jp/eqchr/eqchrfrm.htm

http://www.hp1039.jishin.go.jp/eqchr/eqchrfrm.htm

<静岡県 地震に関する報道資料>

http://www.pref.shizuoka.jp/kinkyu/documents/091219no7.pdf

<過去に発生した伊豆半島東方沖地震の論文・報告書>

http://eoc.eri.u-tokyo.ac.jp/coco/2006izu.html

http://sk01.ed.shizuoka.ac.jp/koyama/public_html/Rfunka/itooki.html