地震リスク delphis manta blue

身近な地震リスク 減災を目指して

<復興を願い 2011.3.11東日本大震災>
<未曾有の巨大災害 記録>

小規模な南関東直下地震?

2010-11-20 | 地震リスク

20日午前5時49分、千葉県北西部を震源とするマグニチュード4.0の地震が発生し、東京、千葉、神奈川で最大震度2を記録した。幸いにも小規模な地震で、また早朝でもあり、揺れているなと感じる程度の地震だった。

この付近では2005年7月23日に東京で13年ぶりの震度5弱以上(最大震度5強)を記録した千葉県北西部地震(M6.0)が発生している。負傷者38名、住宅の一部破損12棟の被害となった。

さらに遡ること1894年6月20日、この近辺である東京湾北部を震源とするマグニチュード7.0の地震が発生した。これが明治東京地震といわれ最大震度6相当の揺れに見舞われた。東京の下町、横浜、川崎で被害が大きかった。

これらの地震は南関東地震であるが、所謂、今後30年以内に70%の確率で発生する地震とされる。政府の被害想定では最大被害となる南関東地震をマグニチュード7.3、東京湾北部を震源とする首都直下地震とし、最大震度は6強、被害額は112兆円と予想している。

しかし、発生確率の算出過程は1885年以降2004年までに発生した地震を対象に検討され、まさに「首都直下」を震源とする地震で代表的な1855年安政江戸地震などが検討されていないなど不明な要素が多い。また、1895年茨城県南部地震(M7.2)や1987年千葉県東方沖地震も南関東地震であり、首都直下地震とはいえない。

1923年関東大地震から87年が経過し、周期とされる200年から換算すると100年先である2100年代に再来し、その前後の数十年間に南関東直下地震が頻発すると予想される。首都直下で起きる地震の周期や規模を解明することが望まれる。