パリのフォア・グラ
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デンマンさん。。。 今日はどういうわけでパリのフォア・グラを取り上げるのですか?
真由美ちゃんは、フォア・グラは嫌いですか?
別に嫌いではありませんけれど、特にハマッているわけではありませんわァ~。。。 デンマンさんはフォア・グラには目がないのですか?
いや。。。 僕もとりわけフォア・グラが好きだというわけではないのです。。。
それなのに、どういうわけでパリのフォア・グラを取り上げるのですか?
実は、バンクーバー市立図書館で借りていた本を読んでいたら次の箇所に出くわしたのですよ。。。
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某日、シャンゼリゼ大通の
クラリッジ・ホテルのあたりを
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ちょっと入った小路にあるレストランに招かれる。
何を食べたいかとたずねられてフォア・グラの生のとびきりのをと答えた結果である。
フォア・グラの松露(トリュフ)入りの缶詰や陶壺詰(とうつぼづめ)はこれまでにときどき食べたし、そのフレ、つまり生のやつも二度ほど試したことがあるけれど、《!》と同時に《・》までうちたくなるのにはまだお目にかかっていないのである。
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けれどこの夜の食卓にでてきたフォア・グラはみごとであった。
食いだおれでは底なし天井知らずのパリのことだからもっと凄いのがほかにあるかもしれないけれど、私としては《!》といっしょに《・》をうちたいところであった。
この店のはストラスブールではなくてぺリゴール産だという。
松露は入っていない。
素焼きのカメにつめて1年間地下の冷暗室で寝かせて熟させたのだという。
メニューを見ると、ゼリーでくるんだのとか、ソースをかけたのとか、松露入りのとか、さまざまあるが、われわれは一も二もなく《フォア・グラ・フレ・ナチュレル》、つまり円熟の生一本にとびついた。
その柔らかさ。
その媚(こ)び。
その豊満。
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薄く切ってパンきれにのせ、ホカホカにあたためた松露をべつに薄く切ってそれに添えて、あわてずさわがず、ものうげな顔をしいてよそおって、静しずと歯をすすめる。
ときどき手をおいてソーテルヌをすする。
こんな甘い白ぶどう酒は食後にたしなむものだと私は思いこんでいたのだけれど、給仕長に、うちのフォア・グラにはこれが合いますとすすめられてやってみたら、なるほど絶妙なのだった。
意表をつかれたけれど、これまた、発見であった。
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(注: 赤字はデンマンが強調。
読み易くするために改行を加えています。
写真はデンマン・ライブラリーより)
65-68ページ 『開高健のパリ』
著者: 開高健
2019年9月10日 第1刷発行
発行所: 株式会社 集英社
デンマンさんは、フォア・グラの松露(トリュフ)入りに目がないのですかァ~。。。?
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いや。。。 僕はさっきも言ったように、特にフォア・グラにハマッているわけじゃないのですよ。。。
でも。。。、でも。。。、赤字で強調しているではありませんかァ!
僕の興味を引いたのは、著者がフォア・グラの魅力を次のように形容していることですよ。。。
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その柔らかさ。
その媚(こ)び。
その豊満。
つまり、フォア・グラをまるで女性の魅惑的な肉体を形容しているように表現しているところに、デンマンさんは興味を引かれたのですか?
そうなのですよ。。。 その気持ちが理解できます。。。 うへへへへへへ。。。
。。。で、この事を言うためにパリのフォア・グラを取り上げたのですか?
もちろん、このためばかりではありません。。。 実は、フォア・グラを作るには、ガチョウやアヒルに沢山の餌を与えることにより、肝臓を肥大させて作るのですよ。。。
フォアグラ(Foie Gras)
フォアグラは、世界三大珍味として有名な食材。
ガチョウやアヒルに沢山の餌を与えることにより、肝臓を肥大させて作る。
フランスでは、クリスマスや祝い事の伝統料理およびご馳走として食される。
フランス料理の食材の一つであり、宮廷料理として供されたり、美食家や富裕層にも食されている。
生産量も消費量も最も多いのはフランスであるが、20世紀後半から生産を開始する国や地域が増えてきた。
一方で、強制給餌(ガヴァージュ)を伴う生産方法は、動物福祉の観点から論争が起こっており、欧州連合で生産や販売を禁止する動きもある。
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いっぽうで生産地を抱えるフランスやハンガリーは議会が生産者を保護する傾向にある。
フォアグラ生産者は、「数百年前から伝わる製法であり、鳥たちに害はない」とし、「渡り鳥なので元来栄養を貯め込むものだし、苦痛は無いし、苦痛があったら良いフォアグラにならない」と主張している。
しかしフォアグラに使用されるのは野生種を家禽化したアヒルとガチョウであり、両者ともに飛翔能力はほとんどなく移住のために渡りを行わない。
さらに、フォアグラ生産に使用されるのは主にアヒルであるが、アヒルの原種であるカモの中にはそもそも渡りを行わない種がおり、このことは、渡りの機能をもたない鳥がフォアグラに使用されていることを示している。
苦痛については後述する通り、複数の専門家、公的機関がフォアグラの強制給餌が鳥にとって有害であると結論付けている。
強制給餌の無い長期飼育のフォアグラ
強制給餌を用いずに飼育期間を長くしてフォアグラを生産する、しばし“倫理的なフォアグラ”(ethical foie gras) と紹介される飼育法がある。
スペインのエドゥアルド・スーザが経営する農場兼レストラン、ラ・パテリア・デ・スーザ (La Pateria de Sousa) では、自然に近い飼育場で半野生のガチョウを放し飼いにし、渡りの季節にエネルギー源として肝臓に脂肪を蓄える習性を利用してフォアグラを生産している。
農場から渡りに出てしまい出荷できなくなるガチョウもいるが、全体の10パーセント程度に留まるという。
この方法の課題は、近年の気候変動の影響を受けてか、収穫の時期(渡りの時期)が一定しないことだという。
この生産者のフォアグラは、2006年、フランスのクー・ド・クール (Coup de Coeur) という美食コンテストで優勝したことで注目された。
この飼育法はガチョウに強制給仕をすることなく、ガチョウに自ら餌をついばませる方法であるため、飼育期間は一年かかるといわれ費用がかかるが、味に高い評価を得ているため価格は高価になる。
出典: 「フォアグラ」
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
つまり、デンマンさんは動物福祉の観点から、強制的に沢山の餌を与えて肝臓を肥大させる方法には反対なのですかァ~?
可哀想でしょう!?
でも。。。、でも。。。、強制的に沢山の餌を与えずに飼育したガチョウやアヒルでも、結局、屠殺(とさつ)されて料理され、デンマンさんの食卓のお皿の上に乗るのですわァ~。。。 最終的にはデンマンさんの胃袋に収まるのですわァ。。。
確かに、そうなのだけれど上のクリップを見たあとでは、食欲がなくなりますよ。。。 真由美ちゃんは、上のクリップを見た後でも、旨い、旨いと思いながらフォアグラを食べることができますか?
やっぱり、ちょっとばかり抵抗がありますわねぇ~。。。
だから、強制給餌の無い長期飼育でフォアグラを作るべきだと思います。。。
でも、それだとお値段が高くなるから、現実的ではないと思いますわァ~。。。
残酷な性格の人は安いフォアグラを食べればいいのですよ。。。
デンマンさんは、心優しいので、強制給餌の無い長期飼育で作られた高いフォアグラを食べるのですかァ~?
そうです。。。
ちょっと手が出ないくらい高くなったらどうします?
そうなったらフォアグラをやめて、日本食にします。
初出: 2020年3月23日
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【デンマンの独り言】
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ところで、真由美ちゃんは、ノース・バンクーバーでホームステーしながら
VCC (Vancouver Community College)にかよって
パン職人・ベーグル職人の勉強と実習に励んでいました。
2016年の9月に卒業式を終えて、
現在、バンクーバー市内の旨いベーグルを提供するカフェ・レストランで働いています。
学生時代には、先生やクラスメートとの英会話には、まごつくことがあったそうです。
外国語というのは習得するのが実に大変です。
あなたは英会話を勉強してますか?
できれば、英語を話している国へ行って英会話を勉強するのが一番です。
でもねぇ~、英会話を勉強する方法に王道はありません。
人それぞれです。。。
自分に合った勉強法を見つけるのが、英会話の上達の早道だと僕は思いますね。
同じことを同じように勉強しても、人によって上達が違うのですよ。
僕の経験で言っても、人によって、語学の才能というのはまちまちです。
太田将宏老人のように、40年もカナダに住んでいるのに
英会話が満足にできずに 6人に成りすまして日本語でブログにコメントを書きなぐって余生を過ごす人もいます。
なかには、日本語を忘れてしまうほど、英語にどっぷりと浸かってしまう人もいます。
20年以上英語圏で英語を話してますけれど、
僕は、漢字を忘れることはあっても、日本語を忘れることはありません。
もちろん、今でも、英語を話すよりも日本語を話す方が楽に話せます。
僕自身は語学の才能があるとは思ってませんが、
僕が、カナダ人と笑いながら話しているのを聞いていると、
真由美ちゃんには さっぱり 何を話しているのか解らないと言うのですよね。
僕がペラペラと英語を話しているように見えるのだそうです。
早くデンマンさんのように 英語がしゃべれるようになりたい、と真由美ちゃんは言います。
しかし、僕は、常に、英語を日本語のように しゃべれたら いいなと思っているのですよ。
外国語を母国語のように話すのは、本当に難しいと思います。
いずれにしても、真由美ちゃんは小さい頃からの夢が叶ってぇバンクーバーにやって来たのです!
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ところで、あなたはバンクーバーに行ったことがありますか?
とっても素敵な街ですよ。
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世界で最も住みやすい街バンクーバー
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ビデオを見ても、なんだかワクワクしてくるでしょう?
卑弥子さんが バンクーバーにやって来たのは 2008年の元旦の2週間ほど前でした。
クリスマスをバンクバーで過ごして、それから元旦の“Polar Bear Swim (寒中水泳)”に参加したのです。
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上のビデオを見ると、まるで真夏のようでしょう?
ところが気温は確か2度ぐらいでした。
水の中の方が暖かかったのです。
とにかく、バンクーバーには面白い人たちがたくさん居ますゥ。
あなたも、お暇と お金の余裕があったらぜひ出かけてみてください。
では、また興味深い、面白い記事を書くつもりです。
だから、どうか、あなたも またやって来てくださいねぇ~~。
じゃあね。
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If you've got some time,
Please read one of the following artciles:
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■『乙女力@宇都宮』
■『いい出会いの連鎖』
■『笑顔の乞食おばさん』
■『ニュートンの暗い秘密』
■『新年@バンクーバー』
■『スープキッチン@新年』
■『猫と癒し』
■『猫と犬と癒し』
■『大通りde水の滑り台』
■『イルカとワンちゃん』
■『カワウソ@スタンレー公園』
■『生パンツ系男子とベトナム兵』
■『愛と癒しの涙』
■『ダンスとノーベル賞』
■『おもてなし』
■『思い出ポロポロ』
■『ロブソンの5月』
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■『ネットが不倫を連れて来る』
■『ペットと良心』
■『夢のデニッシュ』
■『パンツァネッラ』
■『12歳少女の短命』
■『行田の伯母さん』
■『パン職人修行』
■『タイムマシーン』
■『ルンルンdeサルサ』
■『天国のワンちゃん』
■『万の風になって』
■『プロシュット』
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■『なせば鳴る音楽』
■『日本人女学生行方不明』
■『日本人女学生死亡』
■『ガレット』
■『那須高原の紅葉』
■『希望とロマン』
■『錯視 錯覚』
■『マンボ@バンクーバー』
■『オリーブオイル』
■『スコーンとプディング』
■『5月のロブソン』
■『病院食の間違い』
■『プレミアム・ジャパン』
■『自然の摂理を無視すると…』
■『夢のデニッシュ・悪夢のマーガリン』
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■『パリ風カフェ』
■『どこか狂ってるわ』
■『行田遠野物語』
■『行田物語 ピアノ』
■『行田物語 猫』
■『行田物語 母の懐』
■『行田物語 ケネディ暗殺』
■『行田物語 病院食』
■『行田物語 お股の花々』
■『晩香坡物語 ジャズ』
■『行田物語 悪夢』
■『行田物語 社長』
■『行田物語 棺桶に入るまで』
■『宝田百合子@インド』
■『行田物語 ちゃぶ台』
■『行田物語 アカギレ』
■『行田物語 にぼし』
■『ノーベル賞がなぜ?』
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■『トゥーランドットとかぐや姫』
■『ゲソとワケギ』
■『シェフ バベット』
■『まんじゅう@富岡』
■『ん?トゥーランドット』
■『女の子の夢』
■『イヴォワールのレストラン』
■『151歳の誕生日』
■『お皿をぺろぺろ』
■『ポップス@蕎麦屋』
■『検便と回虫』
■『スコーンとプディング』
■『スコーン姉妹』
■『ピラミス 美術館』
■『明治屋 圧力ジャム』
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■『雁とがんもどき』
■『グルメブーム』
■『行田物語@ナポリ』
■『栗餅』
■『日本で再会ね』
■『コロッケパン』
■『日本のパン文化』
■『小女子』
■『カエルジュース』
■『152歳の誕生日』
■『かぐや姫フィーバー』
■『クスクス笑わないで』
■『セビチェ』
■『ラーメンブーム』
■『自然治癒力』
■『カナダ紀行カナダ事情』
■『猫カフェと癒し』
■『ポメロ』
■『カワウソ見たい』
■『生パンツ系に惹かれて』
■『ティラミスとピラティス』
■『這っても黒豆』
■『アイ、アイ、ツーアイズ』
■『ネコの話』
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