アンネの運命 (PART 1)
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ケイトー。。。、今日はアンネ・フランクの運命を取り上げるのォ~?
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そうです。。。 いけませんかァ~?
でも、どうして急にアンネ・フランクなわけぇ~。。。
実は、バンクーバー市立図書館で借りていた本を読んでいたら次の箇所に出くわしたのですよ。。。
ユダヤ人はすべて抹殺すべし
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「ワンセー会議」はベルリンの外れにある湖畔の保養・高級住宅地です。
ここにある親衛隊所属の邸宅で、15人のナチ政府幹部が1942年1月20日、極秘で行った会議のことです。
ここで「ユダヤ人問題の最終的解決」、つまり西ヨーロッパのユダヤ人絶滅の実行計画が固まったのでした。
正確には、この会議で「ユダヤ人絶滅計画」が決まったわけでなく、実際にはナチ政府の関係各省庁高級事務レベルで「絶滅」のための具体的な段取りを決めただけで、最高意思決定はすでにヒトラーまたは側近で、親衛隊や秘密警察ゲシュタポを統率したヒムラーのレベルで下されていたということのようです。
1990年代後半のある夏、ワンセー会議の開かれた邸宅を訪ねました。
ベルリン市内から電車でさほど遠くない、最寄の鄙(ひな)びたワンセー駅で降り、駅前からバスで、確か20分ほどで閑静な地区に湖水を背後に控えて佇む邸宅に着きました。
邸は手入れの行き届いた庭に囲まれています。
石造りの建物は、歴史的な記念館として保存され、内部も見学できました。
しんとした、威風のある、飾り気のない部屋から部屋を巡るうち、半世紀あまり前の真冬、ナチ政府高官たちが交わした言葉の響きや張り詰めた空気がまるで今もそこに澱(よど)んでいるような重苦しい雰囲気を感じました。
ワンセー会議を行った邸宅の住所は、Am Großen Wansee 56-58 Berlin。
「極秘」と記されたワンセー会議の議事録の英訳 The Minutes from the Wansee Conference はネットで閲覧と入手が可能。
(読み易くするために改行を加えています。
赤字はデンマンが強調のため
写真はデンマン・ライブラリーより)
88-89ページ 『アンネ・フランクに会いに行く』
著者: 谷口長世
2018年7月20日 第1刷発行
発行所: 株式会社 岩波書店
つまり、この会議でナチ政府の関係各省庁の高級事務レベルで「絶滅」のための具体的な段取りが決められたわけなのねぇ~。。。
そうなのですよ。。。 この具体的な段取りが進められたために、アンネ・フランクは隠れ家で暮らしている所を見つけられて強制収容所に送られてしまったわけです。。。
その、会議というのは、どういうものだったの?
実は、上の本を読む前に、僕はバンクーバー市立図書館で借りたDVDで、その会議をドラマ化した映画を見ていたのです。。。
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My Comment
May 11, 2019
Directed by Frank Pierson in 2001 based on the only surviving record of the 1942 conference at Wannsee on the outskirts of Berlin, this BBC/HOB docudrama depicts a history-making meeting organized by infamous Adolf Eichmann.
Superb are the performances of Kenneth Branagh as Reinhard Heydrich and Stanley Tucci as Adolf Eichmann.
A few of the participants seem to get disgusted but eventually follow the suit.
The film clearly shows the old maxim that evil prospers when good men do nothing.
ベルリンの郊外・ワンセーでの1942年の会議の唯一の記録に基づいて2001年にフランク・ピアソン監督によって制作された このBBC/HOBのドキュドラマは悪名高いアドルフ・アイヒマンによって組織された歴史上 見過ごせない会議を再現している。
親衛隊大将・ラインハルト・ハイドリヒを演じるケネス・ブラナーとアドルフ・アイヒマンを演じるスタンリー・トゥッチの演技は実に見ごたえがある。
何人かの参加者はうんざりしているように見えるが、結局は、右向け右をして、付和雷同で大勢に従ってしまう。
この映画は、「善人が何もしないと悪がはびこる」という古い格言をはっきりと示している。
【デンマン訳】
なるほどォ~。。。 ちょっと面白そうじゃない。。。
シルヴィーが観ても 時間を無駄にしたという気にはならないはずです。。。
でも、予告編だけしか見られないというのは、ちょっと残念ねぇ~。。。
1984年にドイツで制作された『ワンセー会議 (Die Wannseekonferenz)』というドキュドラマがあります。。。 これならば、次のクリップで全編を見ることができますよ。。。 日本語の字幕はないけれど、英語の字幕が付いてます。
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なるほどォ~。。。 やっぱり、ドイツ人の役者が演じると、まるで記録映画を見ているような凄(すご)みがあるわねぇ~。。。
シルヴィーも、そう思う?。。。 確かに、虐殺を実行しようという軍人たちの鬼神のような迫力が出てますよ。。。
でも、もうユダヤ人を殲滅(せんめつ)するような、恐ろしい野蛮なことを実行するような国は もうないわよねぇ~。。。
確かに、ユダヤ人を標的にするようなことはないかもしれないけれど、最近、ミャンマーで起こったロヒンギャ族の難民騒ぎなども、言ってみれば人種差別による人権侵害ですよ!
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でも、もう第2次大戦のような大きな戦争はないでしょう!?
あるかもしれないよ!
マジで。。。?
上の本の著者は次のようにも書いている!
戦争が起こり、繰り返される原因・背景はたくさんあるでしょう。
その中で、軍事産業界が戦争の展開拡大の舞台裏で暗躍し、政治・軍部に大きな影響力を及ぼしてきたことは否定できません。
国際軍事裁判の関連文書等、多数の史・資料や証言・研究がそれを裏付けます。
では、第2次大戦後は深い反省からこのような舞台裏は永遠に姿を消したのでしょうか?
残念ながら逆に勢いを増したようなのです。
それはアイゼンハワー米大統領が1961年初頭のお別れの挨拶で警告の対象として名指しした、「軍産複合体」の興隆に集約されます。
同大統領は次のように警告した。
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巨大な軍事組織と大規模な兵器産業の結合は、米国にとり真新しい経験だ。
その総力的な影響力が経済、政治そして精神面に至るまで、どの地方自治体でも、その州議会でも、連邦政府のあらゆる省庁でも感じられる。 (中略)
政府の諸審議会で、軍産複合体による、不当な影響力獲得が---それが意図的なものであろうとなかろうと---生じぬよう監視せねばならない。 (中略)
この結合(軍産複合体)の影響力が、われわれの自由や民主主義のプロセスを脅かすのを絶対に許してはならない。
ところが世界中に軍産複合体の危険性を警告したアイゼンハワー自身が、実は軍産複合体の大番頭的役割を担っていました。
それは彼の政府の主要閣僚の構成に見事に反映されています。
主要閣僚と密接につながる財閥の例を( )内に挙げれば、アイゼンハワー大統領(ロックフェラー、モルガン、デュポン3大財閥)は別格として、
後に大統領になるニクソン副大統領(デュポン財閥)、A・ダレスCIA長官(ロックフェラー財閥)、
J・ダレス国務長官(ロックフェラー財閥)、ウィルソン国防長官(デュポン財閥)、G・ハンフリー財務長官(ロックフェラー、クリーブランド、メロン財閥)、
ネルソン・ロックフェラー大統領特別顧問(ロックフェラー財閥)---なんと主要閣僚17人が
それぞれ代表的な財閥参加の防衛関連企業の社長など幹部からの抜擢でした。
いわば財閥各グループが競って番頭を送り込んだ軍産複合政府でした。 (略)
2018年春、ストックホルム国際平和研究所の発表によるとアイゼンハワー演説から半世紀以上経った現在、世界の軍需費は大幅に増加し、2010年以降ほぼ横ばい状態になるも2017年に世界合計が1兆7390億ドル、
世界のGDPの2.2パーセントを占め、激増し、減少の兆しは皆無です。
中東諸国の軍事費は増し、特に、東アジア諸国の軍事費は2008~2017年に70パーセント以上増加し、世界全体の軍事市場は安定を保っています。
(読み易くするために改行を加えています。
赤字はデンマンが強調のため
写真はデンマン・ライブラリーより)
230-232ページ 『アンネ・フランクに会いに行く』
著者: 谷口長世
2018年7月20日 第1刷発行
発行所: 株式会社 岩波書店
つまり、ケイトーも、また近々戦争が起きると予測しているわけぇ~?
第3次世界大戦は起きないかもしれないけれど、アメリカがイランに対して戦争を仕掛けることになりますよ!
マジで。。。?
あのねぇ~、アメリカは戦争を起こさねばならないような宿命を負わされている。。。
その宿命って何よ!
戦争によって権力を維持したり、金儲けをしようとしたりする人が居る限り、戦争は無くならないのですよ。。。 そもそも戦争が始まったのは農業が始まってからです。。。
どうして農業が始まると戦争が始まるわけ。。。?
あのねぇ~、最初の頃は戦争しなくても、平和に多くの部族が共存できた。。。 なぜなら、人口の割りに農地がたくさんあった。。。 でも、そのうち人口が増えてくると、小麦や米を栽培するのに適した土地が少なくなってくる。。。
つまり、人口が増えすぎたので 小麦や米を栽培するのに適した土地を確保するために戦争を始めたわけなのォ~?
そういうことですよ。。。 人類が登場したのが500~600万年前ですよ。。。 農耕が始まったのは、8200年から~5700年ぐらい前のことです。。。 つまり、人類が戦争に明け暮れるようになったのは、その後ですよ。。。 中国大陸を見れば、神話伝説時代が終わって、「夏」の国ができたのが紀元前2070年頃、そのあとで「夏」の国が戦争で敗れて「殷(商)」の国ができたのが紀元前1600年頃。。。 だから、歴史上、戦争が絶えなくなったのは、紀元前2070年頃からなのですよ。。。
つまり、人類が登場した500~600万年前から、1万年前ぐらいまでは戦争がなかった、とケイトーは断定するのォ~?
だってぇ、歴史を見れば明らかでしょう!? 2万年前の生活を描いた映画『アルファ(Alpha)』でも人間同士の戦争はなかった。。。 人間同士が争っていたら、生きてゆけなかった! だから、映画の中でも部族が協力して巨大獣に立ち向かっていった。
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My Comment
Directed by Albert Hughes in 2018, this American historical drama depicts the adventure of a young hunter who encounters and befriends an injured dire wolf during the last ice age.
Beautifully filmed and action-packed, this drama appears captivating and awe-inspiring.
If you're a dog lover, this is a must-see.
2018年にアルバート・ヒューズ監督によって制作されたこの映画は、最後の氷河期に起こった冒険物語を描いたもの。
負傷した若きハンターがオオカミの群れに遭遇し、傷ついたボス狼(アルファ)を手なづけて、故郷に帰るまでの冒険を描く。
美しい情景が克明に描写された、アクション満載のこのドラマは、観る者を魅了し畏敬の念にしびれさせるでしょう。
あなたが犬好きなら、これは必見です。
【デンマン意訳】
人類が戦争をやり始めたのは、長い人類の歴史では、ごく最近のことなのですよ!
でも、第2次世界大戦が終わって、現在は多くの先進国では農業社会というより、工業社会になったのに、どうして戦争しているわけなのォ~?
あのねぇ~、現在、戦争しているのは、もちろん農地をゲットするために戦争しているわけじゃない。。。 かつては工業の原料となる石油資源だとか鉱物資源をゲットするために戦争していた。。。 だから、日本などは満州事変を起こして満州に進出した。。。 でも、今では、石油資源も鉱物資源も戦争するよりも買った方が手っ取り早い。。。 戦争する方が損失が大きいことが解ってしまった。。。 核戦争を始めたら人類が滅亡する! だから、馬鹿げた戦争などしないというコンセンサスが世界的にできあがった。。。
でも、今でも、戦争というより、紛争が耐えないじゃない。。。
だから、現在 戦争や紛争を起こしているのは次の人たちですよ。。。
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① 宗教的熱狂で戦争をする人たち (例えば IS)
② 他民族国家で、自民族以外の少数民族を暴力的に追い出す、つまり、民族浄化を目指す民族(国粋)主義者たち。 (ナチスやネオ・ナチ)
③ 自己の権力の維持強化のために経済的な損も辞さずに紛争を仕掛ける権力者たち。 (北朝鮮の金正恩)
④ 兵器商人と結託した権力者たち (ペンタゴン)
『犬と人間と戦争』より
(2019年5月30日)
つまり、アイゼンハワー大統領が警告した「軍産複合体」というのは、上の④番になるわけぇ~?
そうですよ。。。 ペンタゴンと武器商人は、戦争をしなければならない宿命を負わされている。。。 と言うよりも、その宿命の中に自分から好んで入り込んでいる。。。
どうしてよ?
役人は権力の座に居坐っていたいし、武器商人は金を儲けたいから。。。
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(すぐ下のページへ続く)
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